アルゴリズムが世界を支配する （角川ＥＰＵＢ選書）

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2015/02/26 22:19

アルゴリズムが色んなところで活躍していることを知った。基礎教養としてもっと数学を勉強したくなった。

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ウォール・ストリートや、シリコンバレーに、いかに多くの天才的な数学者がかかわり、それによって革命的な成功がもたらされたか、という、とても面白いテーマの本。やや長いが、各章ごとにまったく違う分野の話しが出てきたので、飽きることはなかった。
株売買のシステムをはじめ、コールセンターでの顧客の性格分析や、NASAの飛行士同士の相性判断、最適な薬の投与の判断、など、アルゴリズム化によって、人間にはとても太刀打ち出来ないレベルの成果を生み出すものは数多くある。
それらを、多くの実例を挙げて、物語仕立てで説明しているので、そのひとつひとつのエピソードがとても魅力的で楽しい。とくに、アルゴリズム化の先駆けとなった、金融システムの話しは、非常に調査が綿密で、詳しく描かれていて、アルゴリズムというものの登場が、いかに革命的な変化をもたらしたかということが、よくわかった。
現代でいう、ビッグデータの活用とも密接に関連する内容で、facebookにおけるアルゴリズム開発の重要性など、新しい話題も豊富に盛り込まれている、密度の濃い、良書だと思う。

コンピュータ・システムを使ったトレーディングが軌道に乗って4ヶ月後、彼は今までにない大きな利益を上げるようになっていた。その鍵となったのは、他の誰も手に入れることのできない確実なデータが手に入ることだった。そして現代ではもはや常識だが、データを持っているか否かは、起業の命運を左右するほど大きな差を生むものだった。(p.60)

独占的で、高価で、秘密主義の技術というものは、何百年も前から金融界をはじめとするビジネス業界の一部分をなしてきた。だから最速のものを作る技術を持った者は、金を儲けることができるようになる。そしてすでに最速のものを持っている者は、すでに金持ちだ。これは昔から資本主義のささやかな負の側面であり、今にはじまったことではない。(p.195)

プレッシャーのなかにいた三人の飛行士たちの柔軟性と団結力は実にすばらしかった。百時間もの間、二人用に設計された小さなカプセルに座り、休むことなく次々と重大な任務をこなしたのである。このような緊迫した事態にさらされると人はそれぞれ非常に異なる反応をする。一寸先に起こることがどんなに不吉に見えようと、毅然として目の前の仕事を淡々とこなす人もいる。だが、我々の多くは、いや、宇宙飛行士でさえ、身のすくむような恐れから逃れることはできず、弱気になって何もできないか、あるいは死の可能性が高いという恐怖に直面して見境のない行動をとってしまうものだ。(p.264)

1920年代から30年代にかけて機械が製造業に進出しはじめた頃、経済学者ジョン・メイナード・ケインズは、人を雇うよりも機械が導入されて人間の仕事を奪ってしまうこの「新たな病」を「テクノロジーによる失業」と呼んで警告を発した。しかし現実にはそこまでひどくはならなかったため、彼の警告は大げさだったとして相手にされなかった。しかし、彼の説は単に90年早かっただけなのかもしれない。(p.341)

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◯現代の経済活動において、今もこれからも必要不可欠な人は、コードやアルゴリズムを構築し、メンテナンスし、改良することができる人だ。(343p)

★既に現実になりつつあるが、コンピューターに仕事を奪われる時代が来る。

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アルゴリズムは算法と訳される。ま、計算法と考えてよい。コンピュータの基礎となるのがアルゴリズムで、上述テキストの通りフラッシュ・クラッシュ（劇的な相場暴落）を通して注目されるようになった概念である。
https://sessendo.blogspot.com/2019/04/blog-post_89.html

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タイトルは煽りでは無く内容と一致してるのにちと驚き。先月あたりに宇宙自体が決定論であるという学説が流れて来ましたが、アルゴリズムに基づくマシーンの進展を見れば違和感は無い。機械学習まで行う自律的なアルゴリズムに支配されるSFな世の中は存命中に来そうである。
という話は置いといてサイエンスものとしてもよく出来ていて面白いです。息子には是非理数系に進んで欲しい。

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コンピュータのことを理解しない人がこの本を読んで腑に落ちるかは全くよくは分からないのだが、何者かとその効果の概要の理解には役に立ちそう。とはいえアルゴリズムが効果を発揮するのはある制約の中だけであり万能薬ではないということは理解する必要がある。プログラマーの全てが効果的なアルゴリズムを作り出せる訳ではない。本書にもあるが、数学のセンスと制約の理解と仮説検証の能力が必要だ。
また、ネタバレになるがビートルズのハート•デイズ•ナイトの出だしにピアノがなってるとかトリビアも面白い。

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株式以上から音楽解析、病気診療、人類のカテゴライズまで、さまざまなものがアルゴリズムによって支配されようとしているという話。
アルゴリズムによっていろいろなものが効率よく変わることによって便利な社会になるのだろうけど、そのぶん人間の仕事がなくなっていくのかも。
翻訳本ということで文化の違いもあるようだけど、そういった箇所は訳者による解説があって分かりやすかった。原作者の間違いと思われる箇所にまで訳者の解説があってビックリした。どれだけ調べているかが分かる。

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プログラムを書いて、アルゴリズムを考えたことのある人にとってこの本は未来を展開して、希望を与えてくれる内容になってる。

現代を軸として、アルゴリズムが世界をどれだけ細かく切り取り、変えることができたかを示してくれる。

誰でも、人間の可能性のブレイクスルー、まだ生まれていないがこれから普遍化するであろう可能性が見えてくる気にさせてくれる素晴らしい本。

音楽など脳の知覚認識をアルゴリズムの力によって明確化した章にしびれた。

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こりゃ面白い、そして未来が怖くなる...

表題どおり、アルゴリズムが世界を支配してきている、そんな話です。
本書では、アルゴリズム（プログラム）、ボットが活躍している実例を数多く紹介しています。

ボットがウォールストリートや金融業界での取引に用いられているのは当然のこと、今回、驚いたのがボットは解析するだけでなく創造することもできるようになってきたとのこと。
ボットによる作曲、俳句の作成、ができるようになってきているというのが驚きでした。

そんなわけで、本書で述べられている実例をいくつか
-金融
-売れる曲、売れない曲の判断
　　具体的にはノラジョーンズのヒットの予測
-ビートルズのハードデイズナイトのオープニングコードの秘密の解析
-テロリストの思考パターンを予測してもっとも効果的なテロ予防方法を決定
-CIA分析官を超える分析技術
-恋人探しのWebサイト
-医療診断や臓器移植コーディネイト
-性格診断やパーソナリティ把握から最適なセールス方法やカスタマーサービス向上化
-記事を書くボット
などなど。

さまざまな分野でデータが分析され、活用されて、アルゴリズムが自分で判断していく時代になってきていることがわかります。
そして、そんな遠くない将来、ホワイトカラーの仕事もコンピュータに置き換わっていくのではないか?と警告もしています。
いやぁ怖い怖い!
人間が作ったものに人間が脅かされていく、そんな未来への警告ともとれます。

そして、そのような時代の中、プログラムスキルを持ったエンジニアの人材不足が課題となっていきます。
単にプログラムが書けるプログラマというだけでなく、アルゴリズムを創造できるソフトウエアエンジニアが重要な役割を果たすことになるのでしょう。
そういった意味では、日本の教育ってどうなんでしょう...

未来へのいろんな意味での警告、課題ともとれ、多方面で考えさせられる一冊です。

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まさに題名の如くなり。
世の中のあらゆる事象は二者択一の選択肢にまで分解できることからアルゴリズムのプログラミングは始まり…今や、高通機関・通信・社会インフラ・宇宙・軍事・金融取引・スポーツ・音楽・家電・ゲーム・電話セールス・NASA・医療に至るまで構築されている。

アルゴリズムはスピードこそがその価値であるが故に光速通信とクラウドが必用だったわけだ。
全てが超高速で行われている為、誤作用の影響は多大であり、ピーター・フィーによる「いろいろなことが度を超えてしまっている」という言葉が深い。

私的にはＮＡＳＡの人物評価アルゴリズムと言語・音声認識アルゴリズムに興味津々でした。

真に世界を変えることができるのはデーターであるそうだ。アメリカは、コードやアルゴリズムを構築し、メンテンンスを改良できる人材を育て続けるつもりらしい・・・。

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１０年後に残る仕事は何か
自分は社会から必要とされているか

投資、診察、作曲
いずれも、１０年前ならまさか機械ができるわけなどない、と思われていたものが今となっては人間と同じ、あるいはそれ以上の高いパフォーマンスで機械が行えるようになっている。

１０年後、果たして自分に市場価値はあるのか？
そのために今後何をのばしていくべきか、考えるための指針となる本であると思う。

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インプットとアウトプットの因子を明確にしロジックを構築するアルゴリズム組成はとてもエキサイティングでクリエイティブだ。

ビッグデータとクラウドという必要条件が揃い2045年にシンギュラリティが起こった場合、アルゴリズムは我々の意思決定全ての根拠になるのかもしれない。幸か不幸か別にして。

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今のIT技術のフロンティア？というわけではないけど、アメリカでの向かう先は勉強できた。最期のところの、僕の世代では、最も頭のいいやつの仕事は他人に広告をクリックさせることなんだ、（こんな仕事は）最低さ、というのが良くも悪くも言い得ていて関心しました。

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途中から展開パターンが見えてきた
登場する名前や会社名が沢山出てくる
馴染みがないせいかとても読みづらかった

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アルゴリズム。

平日は電車で会社にいき、空腹時は食事を食べる。雨の日には傘をもち、今夜がカレーなら昼食には別のものを。
この無限のディシィジョンツリーを我々は選択している。
そして、残念ながら時として、人間は明らかな判断の誤りを犯す。「同じ過ちは繰り返さないっ！」そんなかけ声も忘れて。

本著では金融から始まった超高速アルゴリズムの現状をまとめている。
そしてその進歩進捗はコンピューターの高性能化に伴い、例えば脚本から映画がヒットする確率を算出するもの、楽曲を作るもの、また金融においては殆どの取引がアルゴリズム化されており、今では対コンピューター用の ニュース（ニュースを基にトレーディング方針を決める）を配信する新聞社も表れるなど、驚くべき成果を出し始めている。
そうすると「人」がやることは何なんだろう。なんだか複雑な心境ではあるが面白い。オススメ本です