クロネコの恩返し

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クロネコが寄付金を、税を抜かれる事無く
全額使えるようにした、ぐらいしか知りませんでした。

突如の地震、突如の交通マヒに通信マヒ。
その中でも、自分達の仕事を見つけていく従業員達。
職業は、ここまでしみついているのだな、と。
しかし利益の４割。
これは確かに、決断するには大変な金額です。

決断した時、決断後、そして寄付金を受け取った人達。
審査が通った時の嬉しさに、寄付金の使い道の自由度。
現地の、その職業でなければ分からない事もあるので
それはとてもありがたいものだったかと。
もちろん国も働いてくれはするでしょうが
全金、というわけにはいかないでしょうし。

人は、支えあって手を差し伸べあって生きている。
自分の知らない所で、関係ない所で。
それがまた、いつか自分に還ってきて
笑顔になれる世の中は、嬉しいものです。

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帯文："こころをこめて、人から人に届けること。寄付もおなじでしたね。 糸井重里"

目次：作業着で語る理想 糸井重里、第1章 民間だからできました 効果がすぐ出せる「寄付」のかたち、第2章 宅急便1個につき10円を東北の被災地へ、第3章 「寄付」だからこそ、「経営の心」が必要なのです、第4章 東日本大震災 生活・産業基盤復興再生募金 助成先31件の事業を取材しました。　…他

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『この寄付を、株主への利益還元を追求すべき企業の投資として考えると、極めて非効率的です。数字を精緻に検証することが仕事である経営コンサルタントは、誰もがそう判断するでしょう。

では、今回の宅急便１個につき10円を寄付する、というのは誤った経営判断なのか。142億円を東北の現地に助成するのは間違いなのか。

間違いではありません。
たったひとつ、それが正しい経営判断となる道筋があります。
それは、経営者のウィル＝意志が明確にある場合です。

短期的には企業として利益を損なうだろう。でも、それを100%承知のうえで、こんな非常事態に社会に利益を還元し、会社がまるごと復興するお手伝いをする、というのは当社の使命であり、経営哲学であり、存在理由である。そんなとき当社は損得度外視してでも社会の復興のお手伝いするー。

以上が、経営者の明確な意志として判断されるのであれば、経営コンサルタントが口を挟む話ではなくなります。

そして、ヤマトグループとは、そんな決断ができる稀有の企業なのです』

142億円助成事業の経緯と31件の助成先事業の紹介と8つのエピソード。日経BPのなので、過剰な装飾もなく、少し淡々としていて一見味気ない。

しかし、最後のエピソード、岩手県野田村保育所まで読むと、グッとくるものがある。

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基本、事実の羅列であるため物語の本としては面白くない。

ヤマトの行ったことはもっと評価されてよいと感じた。

一番印象に残った言葉
人の意識を変えることは難しい。
組織や仕組みが整ってこそ考え方や行動が、変わる。