紙の本
衝撃でした
2013/11/06 15:12
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:てんてけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
論理的考察力がすごいと感じました。
また、多角的視野もものすごいです。
ハードスキル、ソフトスキルを身に付けることがいかに重要かを認識しました。
今まで出版された本を読み直すきっかけにもなりました。
引き続き、このような本を出版していただけるとありがたいです。
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大前研一氏の著書は、新刊がでると一応目を通すようにしています。
本書は、ジャック・アタリ氏と三浦雄一郎氏との対談も含みますが、基本は、プレジデントの連載のものに加筆・訂正したもので、内容は今まで大前氏の主張をなぞっているに近いと思います。
この国のダメな点を挙げて、それを解決する策も挙げるのですが、毎回思うのは、この国は全く変わらない。そして、タイトルの異なる新刊本が出るので読むというルティーンになってきています。
この国が変わらなければならないのは確かですが、著者も提言だけではなくて、そろそろ何か実行するためには何が足りないのか、考えないといけない場所まで来ているような気がしますね。
ただ、大前氏の本を初めて読む人にとってはコンパクトにまとまっていてよいと思います。
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大前氏は割と好きな作家でしたが、最近橋下を指示したり
政治の世界に首を突っ込んだり。経営や教育をやってれば
いいのにと思うことも多々あり。
今回の本の内容も、ビジネスというよりも政治や外交(外交は昔
からよく書かれていましたが)の話題が多く。特にありきたりの内容
ばかりかと思いました。
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The ヒラの日本人の私ですが、日本の論点について大前氏の意見を拝見させて頂きました。
大前氏は、アベノミクスに懐疑的なんですね!
やはり、賛否両論別れるアベノミクスですが、今まで見てきたアンチアベノミクスの人の中では一番冷静に捉えている感がありました。
「今問われているのは、過酷な事故になったときにすべての電力会社にそれを収束させる力があるのか?ということである。
これからの原発事業には、三つの大きな課題待ち受けている。一つは『再稼働、オペレーションの問題』であり、二つめは『燃料サイクルと使用済み核燃料の処理問題』、そして三つ目が『廃炉の問題』である。どの課題も電力会社が単独でマネジメントできる範囲を超えてしまっている。
原発事業は一つにまとめて公営化し、全国九電力の精鋭を集めてマネジメントしていくしかないだろう。」(p.182)
全国九電力がバラバラに対策するのではなく、連携して、原発問題に取り組んで行く。
そして、安全が確保された後、世間を納得させて原発再稼働というストーリーだろうか。
大前氏らしいスマートなやり方かな〜と思いました。
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大前健一氏の本は私が大学生(今から30年も前)に友達から紹介されて読み始めた本です、当時彼はマッキンゼー日本支社長だったと思います。
東京都知事選で失敗してからは、人生のリセットをしてウェブ上(初めはケーブルテレビ)に大学を開設して後進の指導にあたりつつも、コンサルタントとしての現役も続けられています。
彼の本を読むたびに、経済・社会で起きている事件・事象にたいする味方が甘く浅いものであると実感します。この本では、変わりつつある日本の論点として、消費税・TPP・憲法改正などについて解説がなされています。
定期購読の新聞をやめて久しくなり、新聞は会社においてあるものを時々目を通すのみですが、その代わりに、この様は本を読んで鑑識眼は鋭くしておきたいと常日頃思っています。
今後も、世の中で起きている事象の本当の意味、また私自身や勤務している会社・業界に与える影響を感じながら、幅広く読書をしていきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・過去30年の歴史を振り返ると日本を変えるチャンスは3回あった、1)自民党一党支配が崩れて55年体制が終焉した細川政権、2)小泉政権のとき、3)橋下市長の登場の2012年頃(p5)
・公的債務の解決策として、増税・歳出削減・経済成長・低金利・インフレ・戦争・外資導入・デフォルト、しかないとされている(p21)
・人口や所得が増えていた時代は、所得・利益というフローに対して課税すれば良かったが、今度は資産に対する課税体系へとコンセプトを変える必要がある(p28)
・2011年現在で日本国を運営していく予算は220兆円だが、一般会計とよばれるのは92兆円、不足の半分は税金ではなく、保険・年金などの特別会計で処理、国債償還・利払いも同様(p32)
・失われた20年で得るべき最大の教訓は、ケインズ以降のマクロ経済理論は通用しない、バブル崩壊後に20年間で300兆円もの財政投融資(財政出動)、ゼロ金利・量的緩和を続けたが、効果が無かった(p37)
・アメリカでも、サブプライム問題でひっくり返ったのは、中流以下の低所得者層で、中堅企業の部課長クラスから上の層はほとんど困っていない(p39)
・私(大前氏)は25年前に平成維新を訴えた、一つ正しかったのは、国民の平均年齢が50歳を超える2005年を過ぎたら、改革はできなくなるというもの、どんな組織も平均年齢が50歳を超えたら変化を嫌うようになる(p47)
・今、世界で本当に隆盛を極めているのはBRICSではなく、スイス・デンマーク・フィンランド・ノルウェー・アイルランド、シンガポールなど、人口が500-1000万人クラスで、政治・教育・生活の質が高いところ(p49)
・お金を使ったら人生は豊かになるし、子供や孫からも感謝されるという方向が大事、そのアイデアは「大前流 心理経済学」に詳しい(p59)
・ホンハイ精密工業は、EMSで世界最大手で、意図的に
自社ブランドを持たないことで、他のほとんどの有力メーカのブランドを手がけている(p63)
・日本企業が長年手塩にか���て開発してきた製品は、今やすべてスマートフォンのアプリになり、アイコンに収まるようになった(p65)
・主役はアップルやグーグル、それを取り囲むサポート部隊はほとんどが台湾勢、その指示通りに動いているのが中国企業というのが世界のエレクトロニクス業界の構図、日本企業はいまだにリストラとコストダウン(p67)
・ネット時代の三種の神器は、ポータル・決済・物流、この三つの分野をしっかり握っているのがアメリカの強み(p68、75)
・日本のメーカが海外で生産した製品、OEM製品は貿易統計上は輸入にカウントされ、これが貿易黒字を減らす要因、この動きは5-6年前から(p73)
・救急車が有料で無い国は、日本・イタリア・イギリスくらい、他国の相場は2-4万円程度(p109)
・憲法改正は、敗戦国に限ってみても、ドイツ:57、他に、フランス:27、カナダ:17、イタリア:15回、中国と韓国:9、アメリカ:6回である(p123)
・大阪と京都が一緒になれば広域行政区域として大変なパワーとなる、関西圏は商圏でいうと世界第四位、ロンドン・ニューヨーク・東京、そして関西()p130)
・地域振興のため、マハティールマレーシア首相、台湾李登輝総統、中国薄き来など、プロジェクトを組んでやってきたが、構想を練ってから見通しがたつまでに最低10年はかかる(p143)
・この10年間に起きた変化は凄まじい、もはやG7,8の先進国中心の時代ではなく、インド・ブラジル・中国などを加えた、G20の多極化時代に突入している(p152)
・米メディアは10年以上前に中国シフトに切り替えている、日本からの移民100万人に対して、中国系は400万人を超えているからアメリカの態度は次第に中立になる(p165)
・北方領土の四島一括返還は、日本とソ連の接近を恐れたアメリカ(ダレス氏)の差し金で、ソ連に四島一括返還を求めないと沖縄は返還しない、という条件(ダレスー重光会談)だったから(p167)
・福島原発5、6号機が外部電源を喪失しながら助かったのは、6号機の非常用ディーゼル発電機が空冷式であり地下に入らず、高所においてありその一台が5,6号機に電力を融通したから(p178)
・チェルノブイリの10分の1程度の放射能をばらまいた福島第一原発事故では、放射線の直接的なダメージで死亡した人はゼロ(p187)
・海外で「あなたの宗教は何ですか」と問われたとき、「自分は無心論者です」という答えは避けるべき。自制心がきかない、自分しか信じていない、何をするか分からない、と思われる(p199)
2014年5月3日作成
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変化を厭うアタマの硬い年輩の方も先々の日本の将来を担う若者も、全員読んだ方が良いと思う。
相変わらずの大前節。
でも、やっぱり納得。アタマの硬い年輩のハズの大前氏が、こんなにも柔軟に精確に日本を分析また予測しているのを1つの参考にして私たちは日々を過ごすべき。
危機感!
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教養が一時期流行っていたが、教養の一環として読んだ。
論点が色々書いてあるが、農業に関して頭がスッキリした。そもそも日本は農業に適していない。山ばっかりだから。国土を守るためというのも嘘。そもそも石油は日本では産出で賄えない。他国と揉めたら終わりの国が日本。
平たくわかりやすい。
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最後の、登山家三浦さんの話がとてもよかった。
今度本などがあれば買って読んでみたい。
極端な表現が多く、反発心をすこし持ちながら読んでいたが、私ももっと大きい視野で変化をもたらす人材になれるよう、努力していこうと思った。
あとは、楽しくないことをどれだけ楽しくできるように工夫するか、という三浦さんの言葉を、仕事の中でも活かしていきたいと思う。
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アベノミクス、道州制、加工貿易立国からクオリティ国家への転換、グローバル社会に向けた教育の転換、TPPを好機と捉えた農業改革、医療制度改革、憲法問題、外交問題、そして原発・・・。
日本が抱える諸問題を、これでもかというほど取り上げ、分析し、改善案を提示する。書かれている内容は大前氏が常日頃からあらゆる書籍、媒体で提言している内容の総和といった感じで、特に目新しいものはない。日頃から氏の言動に注目している僕としては、本書を読み通すのは学んだことの復習のような感じで、知識の血肉化になる。(アベノミクスに関しては本書の直前に読んだ竹中平蔵氏の『竹中先生!日本経済次はどうなるの?』での竹中氏の主張と真っ向から対立する意見が多く、少し戸惑ったが。)
冒頭のジャック・アタリ氏との対談も示唆に溢れていて面白い。また最後の三浦雄一郎氏との対談はとても温かみを感じる。いくつになっても夢や目標を持ち、苦労から楽しみや面白みを見出し、やりたいことをやり続けろ、と。
本書で展開される様々な主張(特に日本の現状の悲惨な部分についての言及)にところどころ暗雲たる気分にさせられることもあるが、最後はとても前向きな気持ちになりました。
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「”一泊二食付き"などという世界で競っていては、観光立国など夢のまた夢。アジアの若い女性なら観光地なんて全然興味はない。彼女たちが見たい日本は、圧倒的に渋谷109だ。」
「これから先、グローバル企業のアジア本部でょうに誰がなるかといえば、間違いなく韓国人。日本人は韓国人の上司にレポーティングするのが関の山だ。しゃかりきに勉強しなくなった弊害は、今後重くのしかかる。」
福島第一原発の問題
・全電源喪失と冷却源の問題
・突き詰めると「すべての電源が失われる全電源喪失という状況が長時間にわたって続いたこと」が原因
・原子炉に冷却用の水を送り込むポンプを動かすための電源が1つでも生き残っていたかどうかが分岐点
・電源喪失の対策:非常用電源装置 → ダメでも外部電源
・福島第一では、メインの冷却用ポンプと非常用電源の冷却用ポンプが同じ海に面して枕を並べて設置していた
→津波で一斉に使いものにならなくなった
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大前研一の日本への提言。継続して思考が停滞し、何も考えなくなっている政府に対して、誰しもそうだよねと思うところを切り口に政策や方針を提言している。本書だけでなく、大学院でもよかったなと思うことは、戦略を学ぶことと同じくらい、もっと大きな枠組みで考えることの重要性を学べたことだ。原発を無くそう!という叫びには何の論理的な根拠もなく、時にそれをマスコミが自社の利益のために煽動してゆく。一方で、ストレステストという方法でお茶を濁しても、何かが起きてしまえば100%だということ。そして、そこから思考が停止している。実は、電気系統がダウンしても大丈夫ということは、論理的にいえるのだから。TPPでは農業を守るために、国民の口に入る食料は自身で作るということをきまって言う。しかし、米どころか石油を止めたらすべて立ち行かなくなるのだから、むしろ効率的に様々な国に生産拠点をおけばよい。日本も高級米として十分戦えるわけで、何を心配するのだろうか。地球規模で物事を考えて、今目の前にある問題を解決する。ちょっと大事なようでいて、実は大切な思考の展開だ。
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日本の現状、政治、原発などそうなんだと面白く読むことができた。と同時に今後生き抜いて行くためには、多くの知識を取り込んで、自分も何ができるのか真剣に考えなければという思いが大きくなった。
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久しぶりに大前氏の本。
前から主張してたようなことが中心だったと思うが、改めて読むと新鮮。
年寄り(プラス小金持ち)に金使わせるのがキモなのかね。
そういう点でも資産課税へのシフトは賛成。執行面でもそんなに難しくないとは思うけど、老人世代からの猛反発で困難だろうな。
金をどう使いたいかを全く意識しないままただ貯め込む人が私の周りにも多すぎるとホントに思う。
そういや貯蓄の推奨なんで戦時中の国家の都合ってのも最近なんかで読んで意外だったな。もっと歴史的な国民性だと思ってた。
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日本の政策で必要なのは要は3500万円を持って墓に入る人からいくらとるかが重要というところは勉強になった。
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大前研一さんのレポート集。
道州制の導入、税制の改革などとても勉強になる内容。
何度も噛み締めて読みたい一冊。