紙の本
多分現時点で最新の情報
2015/02/24 17:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中野 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2013年年末に発売された本書は、おそらく日本語で読める
エディアカラ・カンブリアの情報の最新版になるのではないか。
カンブリアについてはワンダフルライフから情報更新していない人が
多いのではないかと思われるが、そういう人は特に読んでおいたほうがいい。
情報を知る楽しさもあるけど、それ以上に情報更新の楽しさが大きい。
ワンダフルライフ当時から復元図が大幅に変わっている生物がいくつもある。
ネクトカリスとオドントグリフスの急変にはド肝を抜かれる。
同窓会で再会した友人がすげえ別人になっていたかのような。
しかも実はその新しい顔のほうが本当の顔という事実付で。
もちろんこの本からカンブリアに手を出すのも悪くない。
図版もみんなカラーで、とりあえず眺めるだけでも楽しめる。
エディアカラ生物に関してはこの本が一番手頃に読めて楽しめる本だと思う。
エディアカラ本は数が少ない。日本語で読めるエディアカラ生物の本は稀。
カンブリア以前の生命体に関して読むなら、この本です。
紙の本
エディアカラ紀・カンブリア紀の生物
2017/01/31 16:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るーと - この投稿者のレビュー一覧を見る
古生物について時代ごとに紹介しているので好きな時代を選ぶことができます。
著者がサイエンスライターの方なので一般の方にも読みやすいと思います。
一応古生代から新生代まで刊行されているので全巻そろえてみては?
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スティーヴン・J・グールドのワンダフル・ライフでバージェス頁岩で発見されたカンブリア紀の種の大爆発の話を読んでから、既に20年以上経ってしまった。TVで何度も取り上げられて、すっかり馴染みとなったアロマロカリスをはじめとするカンブリア紀、及びその前のエディアカラ紀の生物をフルカラーの化石写真と図版で紹介している。このクオリティーでこの値段(2680円+Tax)で大丈夫?と心配してしまう出来。カンブリア紀の化石がバージェス頁岩以外(特に中国)からも多数発見されていること、ワンダフルライフ当時は現在種と関係がないと思われていた種が実は現在につながっていること、等、この20年の知見が盛り込まれていて、それでもワンダフルライフへの敬意は失わない良書。
シリーズの第一巻ということで、次巻以降(刊行済み)も期待できる。
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エディアカラ紀とカンブリア紀の生物たちの世界を、フルカラーの豊富な写真とイラストと共に解説する。最新の考古学的成果が盛り込まれていて、新しい化石が見つかることによってこれまでの説が覆されてゆくのは面白い。これ以後の時代も続刊で扱われる。
エディアカラ紀は、これまで先カンブリア紀と呼ばれていた時代の最末期として、2004年に設定された地質時代で、約6億3500年前から5億4100年前まで。本書では動物をメインに扱うが、最古の生命の化石は約34-35億年前まで遡るらしい。エディアカラ紀の動物たちはまだあまり活動的でないと考えられている。痕跡化石が中心で、硬組織は主流ではなかったらしい。270種類以上が確認されているエディアカラ生物群の多様性は、5億7500万年前からの約1000年間に出来上がったらしく、「アヴェロンの爆発」と名付けられた。これらの生物群と、カンブリア紀以後の類縁関係はまだはっきりしていないらしい。
カンブリア紀は約5億4100年前から4億8500年前まで。この時代の動物たちは活動的で、多様性も大きい。バージェス頁岩や澄江などから見つかった不思議な姿の動物たちは、ジェイ-グールドの「ワンダフル・ライフ」で有名になったが、その刊行後に進んだ理解が興味深い。現在の生物に繋がるような特長を持つ生物たちが既に生まれていたことに驚かされる。この「カンブリア爆発」と呼ばれる多様性の爆発が何故起きたのか。眼の誕生による「光スイッチ説」など、いくつかの仮説が紹介される。カンブリア紀末期には、既に陸上進出が始まっていた可能性もあるらしい。
それぞれの発掘場所がどの時代に対応するかなど、ひと目でわかるようにまとめてあると良かったと思う。本文はわかりやすくて非常に楽しく読める。
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「ワンダフル・ライフ」アップデート版。かの本が好きだった人は是非。綺麗なイラストだけでなく、化石写真を見せてくれるのは非常に有難く、大いに知的刺激される。
2000年以降新発見の新生物、以前の復元からの改訂図など、余すことなくニーズに応えた意欲作。
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魚類がカンブリア紀には出現していたとか、アノマロカリスと節足動物の関係とか、研究が進んでいることを数多くの部分で知り、とても参考になりました。
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エディアカラ紀(約6億2,000万年前から約5億4,200万年前)とカンブリア紀の生物を、生命の誕生から時系列に紹介する一冊。科学的な知見に基づきながらも平易な本文と、鮮やかな化石写真の特筆すべき豊富さで、門外漢をも大いにときめかせる仕上がりになっている。
『眼の誕生』で紹介された「光スイッチ説」は当時(2003年)の最新の研究成果に基づいた仮説であったのだが、この分野では日に日に新発見があるため、「光スイッチ説」についての最新のアップデートも本書(2013年刊)では行われている。こうしたライブ感は、真実を探求する過程にリアルタイムで同行しているようで、刺激的だ。
本書で見る我々の祖先はあまりに奇妙奇天烈な姿をしている。けれども、何億年かのちには、我々が未来の住人たちになんだコレ、と言われるかも知れない。そう思うと、ちょっと楽しい。
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エディアカラ紀の生き物と、それ以前の 生き物って言ふかが書いてあった。けっこう面白い。
さう言ふわけで、D・ウォルコットのアレは書いてある。
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34億年前の原核生物の化石に始まり、エディアカラ紀にカンブリア紀
分類とかの細分化の表はないかわりに、図が多い
ので、どうせ覚えきれない分類図ではなく、小気味よく好奇心を満たしてくれる図版と知識が楽しい
アノマロカリスの複眼の化石の写真とか、複眼の数が片目で30000個以上の集まりなら、現生動物で例外的に多いトンボの眼よりも多い、とか、ワクワクするよね
あとは、1ミリとかいうオーダーの化石とか見せられると、そっか、肉眼で見えるサイズは世界の僅かだよなーと思ったり
「最古」っていう、いつだって霞んでるのが、いつだって好きなんです
楔形文字とか、記紀とか、ニエプスとかね
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「ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語 (S・J・グールド)」からの流れで本書を手に取った。
いわゆるカンブリア爆発というのは、エディアカラ紀とカンブリア紀の地層を比較し、カンブリア紀の地層に多くの生物の化石を認めることからそう呼ばれているが、そもそもエディアカラ紀の生物はまだ軟体性で化石に残りにくく、カンブリア紀はその身体が硬質化したため化石に残っている生物が多いという。
ではなぜカンブリア紀の生物が硬質化したのか、①大整合により地中の化学成分が海中に溶け出し硬組織を作る材料が増えたという説、②眼の誕生が生物の多様性に拍車をかけたという「光スイッチ説」(「眼の誕生―カンブリア紀大進化の謎を解く」(アンドリュー・パーカー))に言及されている。
本書は「ワンダフル・ライフ」が刊行されてから20年ほど経過しており、その間にも新種生物の発見や新たな進化に対する考え方など古生物学、地質学のアクティブさが伝わってくる一冊だ。
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URLはこちら http://www.seimei-ten.jp/ 『『生命大躍進 −脊椎動物のたどった道−』』 :
国立科学博物館 7月7日(火)〜10月4日(日)
2015/9/29 行きました。 面白かったですよ!
⇒ URLはこちら https://blog.goo.ne.jp/pasobo-arekore2005/e/a3bdaa7177c692f4fe38606064155517
『「生命大躍進」展 その1〜4』 〜 Myブログ「パそぼのあれこれフリーク:Part2」
この夏(2015年)の科博のイベントに合わせて、講演会に行くことにしました。
⇒ URLはこちら https://blog.goo.ne.jp/pasobo-arekore2005/e/ae9d7f847ada17b796486e0456a51e48
『「生命大躍進」展へ行こう』 〜 Myブログ「パそぼのあれこれフリーク:Part2」
どうせなら、少し予習。
カンブリア紀の生物に関しては以前にも本を読んだことがあり、
興味があったので、数冊読んでいるところ。
もう夢中です〜。(*^_^*)♪
TVでもNHK子供向けアニメが、侮れない映像ですよ! → URLはこちら http://www.nhk.or.jp/seimei/pikaia.html 『ピカイア』 :
URLはこちら http://www.nhk.or.jp/seimei/kodamon/ 『アプリ『コダモン』NHK 古代モンスター 進化中!』 : → (URLはこちら https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.or.nhk.seimei 『スマホ、タブレット Android』 : 、URLはこちら https://itunes.apple.com/jp/app/id983147020 『iOSアプリ』 : )
〜 生命の進化を、「コダモン」で遊びながら学ぼう!
2015/07/05 予約 7/10 借りる。7/11 読み始める。 7/19 読み終わる。
内容と目次・著者は
エディアカラ紀・カンブリア紀の生物 (生物ミステリーPRO 1)
内容 :
魅惑的な古生物たちの世界を案内。
「カンブリア爆発」といわれ、生物の進化が大きく進んだ時代「カンブリア紀」を中心に、多数の写真とイラストを交え、最新研究を盛り込みながら解説する。
もっと詳しく知りたい読者のための参考資料:p184〜187
目次 :
第1部 原始生命の時代
◆ 原始生命の時代
最初の生命はどんな姿だったのか?
世界最古の動物は、「全球凍結時代」を生き抜いた
「胚の化石」が語る左右相称動物の起源
「世界最古の這い跡」のもつ意味
第2部 エディアカラ紀
◆ エディアカラ紀
オーストラリアの丘陵で発見された「先カンブリア時代」の生物
カナダの「葉状生物」
ナミビアの“ボート "
ロシアの軟体動物
その他、世界のエディアカラ生物群
「楽園」とよばれた時代
陸上生物なのか?
アヴァロンの爆発
第3部 カンブリア紀
◆ 1. 発見物語
聖地「バージェス」
チャールズ・ウォルコット
ケンブリッジ・プロジェクト
◆ 2. ワンダフル・ライフ!
カンブリア紀という時代
スティーヴン・ジェイ・グールド
美しきレースガニ
奇妙なエビ
五つ眼
幻惑するもの
人類の祖先?
他にもたくさんのワンダフル・ライフ
◆ 3. 新たなフィールド
中国、澄江で進む“化石戦争"
澄���のアノマロカリス
澄江のハルキゲニア
澄江のワンダフル・ライフ
最古の魚類
◆ 4. 世界のカンブリア爆発
シリウス・パセット
カンガルー島
ユタ
オルステン
◆ 5. 覇者アノマロカリス
世界各地でみつかる化石
硬い外骨格を噛み砕く?
実は“軟弱者"だったのか
「眼」が語るその生態
その進化の系譜
◆ 6. 新しいワンダフル・ライフ!
軟体動物だった「一反木綿」
貝殻一枚トゲ多数
巨大な頭部のアノマロカリス類
「イカ」だった「エビ?」
這い回る胃
歩くサボテン
チューリップ・クリーチャー
2枚の殻をもった“節足動物のオリジン"
ワンダーではない?
◆ 7. 「カンブリア爆発」の真実
カンブリア爆発とは何だったのか
楽園時代の“コップ生物"
プリンのような体と硬い針
カンブリア紀の農耕革命
“部品"だけの化石群
カンブリア爆発の本質
眼の誕生は進化を加速させた
確認された「中枢神経系」
カンブリア爆発を促した地球環境
◆ エピローグ
すでに始まっていた陸上進出
もっと詳しく知りたい読者のための参考資料
著者 : 土屋 健
埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学、古生物学)。
オフィスジオパレオント代表。サイエンスライター。
著書に「大人のための「恐竜学」」など。
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グールド博士のワンダフルライフを読んでいるとより楽しめる。化石写真が豊富で最新の発見や論文が紹介されている。エディアカラ〜カンブリア紀はまだまだ謎が多く、動物がどのように分岐していったか想いを馳せるのはとてもワクワクする。
エディアカラ楽園の時代が最も平和だったのか、最初に別の動物を食べ始めた個体の存在は自然淘汰の必然だったのか・・
カンブリア紀の大陸配置も当時の地球像を理解するのに有効。ゴンドワナ超大陸の端に中国が、その対極に豪州があり、北米やシベリアなどは赤道付近に集結。大洋を挟みながらも同じ時代の層に似た種類の動物群が見られるのは、生き物の分布の力強さを思わせる
硬組織を形成するための材料が、潜る動物が誕生したことで地中の成分を拡散させるために得られたとするのは興味深い。眼の誕生について、光スイッチ説の紹介もあり、中枢神経系や脳の発達がこんなに古くまで遡るのというのは感心。
エピローグとして、アパンクラと命名された種が陸上進出していた可能性が紹介されているが、呼吸はどうしたのか…
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カンブリア紀に興味があったから読んだけどエディアカラ紀から説明する理由が深かったな〜!
こういう本は専門的になりやすいし、難しく書こうとすればいくらでも難しくできるので素人にもわかりやすく書いてくれて非常に読みやすかった!
ワンダフルライフや眼の誕生など読みたい本、学びたい内容が増えました。絵も多く化石から復元図へのイメージがつながりやすかった。専門書としての評価はわかりませんが、読み物としては面白かったです!
まだアノマロカリス・カナデンシスに恋焦がれていますがオルドビス、シルルにも興味を持っていきたいな