ブルクミュラー２５の不思議 なぜこんなにも愛されるのか

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現在ほど様々な習い事が世の中になかったころ、女の子の憧れと言えばピアノだった（少数派で男子もいたけど）。
頑張って練習するから～と親におねだりして、どうにかこうにかピアノを買ってもらいレッスンを始めた懐かしい遠い昔。将来は音大でピアニスト！な～んていう身の程知らずな夢をもったのもつかの間、いつしかリビングの隅で、ただのインテリアと成り下がってしまったピアノ。
う～ん、我ながら親にも申し訳なかったなあ。

時は流れていつの間にか自分の子供がピアノを習うようになり、ある時「次はブルグミュラーだって！」という娘の声とともに甦った、あの青い表紙の楽譜を手にした時のうれしさ、曲がりなりにも作品らしい作品を弾けるようになるという誇らしさ。
ただの練習曲にはない、イメージや情景の浮かぶ芸術的な２５の作品に、ピアノが弾ける自分に陶酔するような気持ちになったことが、今も鮮烈な印象で残っている。

そしてどうやら、このブルグミュラーに様々な郷愁を抱くのは、ピアノを子供のころに習っていた人に共通する想いらしい。
筆者たちも、ふと話題にのぼったブルグミュラーに、＜貴婦人の乗馬＞やら＜スティリアの女＞やら＜せきれい＞やら、二人で盛り上がって全25曲をエアピアノ交え熱唱、再現してしまったことで、その魅力の不思議を解明したくなったのだそう。

人物としてのブルグミュラーを追ったり、楽曲のタイトルの不思議や、18番、12番も存在するのにあまり浸透していない謎（うちには18番もありました）など、ブルグミュラーの出生地なども訪問したりして調査を進めている。そのあたり（たとえば、昔親しんだタイトルが現在は違ったものに付け替えられているとか（！））も非常に興味深いのだが、何より、ブルグミュラーに対する愛着の深さを示す事例（子供のころに使った楽譜が捨てられなくて取っておいてあるとか、一番好き好きな曲が何かでひと盛り上がりできるとか、あの曲のここを弾くのがどうだったとか、そもそもブルグミュラーかブルクミュラーか、などなど。現在は後者で表記されることがほとんどらしい）がいくつもあって、いちいち、わかるわかる～、そうそう、と頷ける。
ブルグミュラーあるある、である。

楽譜の出版で、新しい趣向を取り入れたり、間違いを修正して出版したりすることがあり、ブルグミュラーを修正すると「楽譜間違っています！」というクレームがよく入るという楽譜の編集者の話も紹介されているが、すごくわかる気がする。自分が覚えたその曲が絶対だもの！

京都で開催されているブルグミュラーコンテストや、ブルグミュラーの紙芝居、果ては振付師の近藤良平氏が主宰するダンス公演など、みんなどんだけ好きなの？！というネタ満載である。
コンテストもとても素敵だし（娘がもっと小さかったら参加させたかった）紙芝居も見てみたいし、近藤氏の公演も観たい！

本書を読んで、私もご多聞に漏れず、ブルグミュラー（私は「グ」派です）によって「ピアノの練習がモノクロの世界から一気に総天然色の世界に入ったと感じた」一人で、それはそのまま「過去の美しい記憶」���して自分の少女時代を彩っているのだなと感じ入ったのでした。

ブルグミュラー万歳！！

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ブルクミュラーは幼稚園の頃に数曲弾いたきり(日付けと名前、落書きされた楽譜が家にあるため判明)だったので実は殆ど記憶になく、ピアノを教えるようになった今、改めて客観的に知っておいた方がいいだろうと思い注文。
タイトルの訳についてや、12、18の練習曲との出版に関するミステリーなど。今まで教材としてこんなに需要があるにも関わらずブルクミュラーについての情報があまりなかったからこそ、タイトルの訳についてだけでも盛り上がるし興味を持てるのかと思いました。

ブルクミュラーの人物像に関しては時代背景や同時代の音楽家たちとの交流や、バレエ音楽を作曲してブレイクしたことなど、特に読み応えを感じれた。

私は近い将来にブルクミュラー関連で3冊くらいまた買わなくてはならないだろうかと思い、商業路線にも乗っているということに若干目を伏せたくなりつつ。
(日本でのブルクミュラー関連のスコアがクラシック部門楽譜売り上げ第二位とのことなども記されていた。)

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日本ではピアノレッスンの定番の割りに、作曲家自身のことはあまりよく知られていない、ブルグミュラー。
そんなブルグミュラーの、25の練習曲制作背景、ブルグミュラー自身のこと、日本での受容などなど、様々な切り口からブルグミュラーに迫った1冊。

なかなかロマンチックなメロディーや和声だよなぁと思っていましたが、同時代の音楽や親交のあった音楽家の名前を見て納得！（いつ頃の人かも知らなかった）
結局謎な部分が多いですが、もっと掘り下げられたら面白いだろうな〜。
これはバイエルにも言えることですが、数ある教本の中から、なぜ当時のピアノの先生はブルグミュラーを選んだのでしょうか？出版事情や西洋音楽の輸入の過程に絡んでくる問題ですが、その辺りをもっと詳しく知りたかったです。

京都のブルグミュラーコンクール、ちょっと見てみたい。

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子供のころからピアノを習っている人にとって、初めて出会う「曲らしい曲」がブルクミュラーだといえるだろう。そう、私もその一人だ。その時の感動と、大人になってからもなお魅力満載のブルクミュラーについて、謎解きという形で味わえる本。それにしても、ピアノ曲としてアレンジされただけでなく、紙芝居やダンスという形にもなっていたとは驚きだ。
またブルグミュラーコンテストでの先生方のコメントは秀逸。大人になった今だからこそわかる気がする。

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ふと図書館で見つけた本。
小さい頃に弾いていたブルクミュラーについて
そういえぼどういう人だったのか、
そもそもブル『グ』ミュラーか！などと
急に気になり読んでみることに。

想像以上に奥深くとても勉強になりました。

付録の探訪記に書かれていた、
レーゲンスブルク音楽院の院長が
レーゲンスブルクで生まれた
ブルクミュラーのことを知らないというのも驚き。

これほど日本のピアノ教材として
三世代以上に認識され、
使われ続けているってすごい。
一体誰が弾き始めたのか気になります。

またピアノ弾きたくなってきた！