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投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画を観て利一にあんまりにもムカついたので逆に原作を読んでみたくなり・・・
とても良い小説ですね。でも肝心の良いところが映画では生かされなかった感じがします。
途中途中に挟まれる長距離バスの利用者達、これが凄く良い空気を作っているんです。
怜司の真実が変更されたのはまあ仕方無いとしても
この利用者達のシーンは入れて欲しかったなあ・・・
ちなみに利一はやっぱりムカつきます(笑)
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リイチさんてば志穂さんに何てことするの?
元妻もなんでリイチに頼ってくるの?
と熱くなりながら話の中にどっぷり浸かって読んでしまった。
言葉が足りないと言う割にはリイチと怜司って十分会話があるじゃん!?
ウチなんかぜんぜんないけど。
なんてまるで友達から人生相談を受けたようでした。
話の本筋ではないけど、美雪の着物に母の思いが隠されていたのには、うるっときました。
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優しい。本当に優しい。
前作「なでし子物語」より「四十九日のレシピ」に近い雰囲気。私は「『四十九日のレシピ』の呪い」(笑)にかかっているので、終盤、「あ、テイクオフボード踏み切ってった」と思った場面がたくさんありました。
今回は借りてきた本なのであまりいじりたくはなかったのだけど、本当に終盤、いろいろと胸に迫るものがあって残したくて、付箋をたくさん打ちました。
……文庫になったらちゃんと買って付箋を打ち直すかな。
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やっぱりこの人の本は好きだ。
“家族”や人とのつながりを描いた作品が多いけれど、毎回必ずどこかで涙が溢れてくる。
ミステリーのように、ここが山場!とかハッキリしたものはないのに、そのシーンを頭に思い浮かべ、綴られてる言葉を読むと、ブワッと来る。
東京での過酷な仕事を辞め、故郷の新潟で深夜バスの運転手をしている利一。
ある夜、彼が運転するバスに乗ってきたのは、十六年前に別れた妻だった――。
父親と同じく、東京での仕事を辞めて実家に戻ってきた長男の怜司。
実現しそうな夢と、結婚の間で揺れる長女の彩菜。
そして、再婚した夫の浮気と身体の不調に悩む元妻、美雪。
突然の離婚で一度ばらばらになった家族は、
今、それぞれが問題を抱えて故郷に集まってくる。
全員がもう一度前に進むために、利一はどうすればいいのか。
家族の再生と再出発をおだやかな筆致で描く、伊吹有喜の新たな代表作!
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東京での過酷な仕事を辞め、故郷の新潟で深夜バスの運転手をしている利一。
ある夜、彼が運転するバスに乗ってきたのは、十六年前に別れた妻だった――。
父親と同じく、東京での仕事を辞めて実家に戻ってきた長男の怜司。
実現しそうな夢と、結婚の間で揺れる長女の彩菜。
そして、再婚した夫の浮気と身体の不調に悩む元妻、美雪。
突然の離婚で一度ばらばらになった家族は、
今、それぞれが問題を抱えて故郷に集まってくる。
全員がもう一度前に進むために、利一はどうすればいいのか。
家族の再生と再出発をおだやかな筆致で描く、伊吹有喜の新たな代表作!
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故郷の新潟と東京を結ぶ深夜バス。「はくちょうさん」と呼ばれる白鳥(しらとり)交通のバスを運転する利一が主人公である。どういうわけかなにかが上手くいかず、少しずつ歯車が合わなくなってバラバラになっていった家族。バラバラになりそれぞれに懸命に生きてきたが、そこでもまた悩み、傷つき、戻ってくる。言いたいことを言わず、取り繕うように暮らした過去から抜け出し、家族それぞれが傷を癒して再び巣立っていくまでが、静かに描かれた物語である。誰が悪いわけでもないのにすれ違っていく様には切ないものがあるが、家族といえども言葉が大切なのだと思わされもする。利一の選択で傷つく人もいないわけではないが、彼の家が、家族の要になったことは確かだと思える。夜を超えて走るバスが、人生のように思える一冊である。
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風待ちのひと、四十九日のレシピ、そしえ本作。都会と地方、男と女、…。作風が一貫しているのがイイ。そしてどれも、同じように胸の奥の方を突いてくる。
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人間の心の弱さと家族を思いやることのせつなさと、そして愛と悲しみ。
人生思い通りにはならず、うまくいかないことが多いけど、懸命に生きていれば、いつか朝の光がさしてくる。
夜の闇から道が見えてくる。
夜行バスを見るたび、この話を思い出すでしょう。
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新潟を起点に東京や大阪に行き、また戻ってくる
夜行バスの運転士『リイチさん』とその周囲の人々の物語。
ミッドナイト・ブルー。
黒に近い紺色。
夜行バスという設定だからか
登場人物たちの現在から先がよく見えない感じだからなのか
決して前が見えない程ではないのですが
月のような明るさの周りに張り付く
暗さを強調された紺色の夜空のような雰囲気が漂っています。
地元で『ハクチョウさん』と呼ばれ親しまれている
真っ白な白鳥交通の夜行バスは
そんな夜空の中を淡々と人々を乗せて運んでいきます。
白鳥って大きな群れではなく、
心を寄せ合い小さな家族で海を渡るとか。
この白鳥の名前のつくバスが誰かを誰かのもとへ
静かに運んでいき、物語が動きます。
1人だと、今をどうにかしたくとも
何をしても全然上手くいかないことも
誰かがそっと出した手にちょっと手を重ねてみただけで
明日が始まる方へゆっくりと向きをかえることができていたりする。
夜が長くとも朝はくる。そしてその朝は昨日とは違う朝なんだと
やんわり包まれる一冊です。
伊吹有喜さん、初めて読みました。
別れた妻の義理の父とリイチさんの会話にじ~んときました。
いいですね。他のものも読んでみたいと思います。
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伊吹有喜の新作~。図書館で見つけて、わくわくして読み始める。
ほわっとあったかくていいなーと思いつつ、
でも、ちょっと・・・。
利一のあっちもこっちも、みたいな気持ちのゆらぎに、これでいいのかーってもやもやなる。
しかも、ハッピーエンドを思わせる終わり方に、幸せを感じるよりも、ずるくないか!とツッコミを入れてしまうほど。
まあるくおさまるモノより、もっと荒んでる方が好みかもしれない・・・笑
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伊吹さんの作品、やはり大好きです。東京で挫折して故郷で深夜バスのドライバーをしている49歳の利一が主人公の家族小説です。東京に若い恋人がいて、16年前に離婚した妻と再会し、息子が仕事に挫折して転がり込んできて、娘のサイドビジネスを手伝わされ、義理の父の介護ともうやることいっぱいなのに飄々としつつこなしていく利一の包容力が素敵です。年齢的にもガツガツとやれないことってあるし、優先順位をきちんと考えてこなしていく力も大事だなと思いました。息子の怜司と娘の彩菜のキャラクターが良かったです。笑って泣ける素晴らしい長編でした。
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王様のブランチを偶然みたのがきっかけです。この手の作品は好みじゃないことが多く、昔四十九日のレシピを読んだけど好きじゃなかったので敬遠してたのですが、出てくる主人公の娘の名前がわたしと同じことをブランチで知り、ついつい手にとってしまいました。
とても綺麗にまとめっている家族小説。綺麗にまとまりすぎてるのがまず好きじゃない。泣ける、とあるけどどこでも泣けなかった。
自分自身の家族はわりかし仲は良いけれどこの家族のように絆の深さや、例えばおこっているときのクセとかわかんないなーとか思っちゃったし。なんか綺麗事ばっかりって思ってしまった。ラストもみーんなハッピーエンド的なのも好きじゃない。こういう作品は好みじゃない、虫唾が走るとまではいかないけれど。
あとこの作者の書き方読みづらいんですよね。一人称がぶれがち。誰が会話してるのか見失うことが多々あった。
終始もやーとする作品。辛いこともたくさんあったけど、離れていても一緒だよ、なんて綺麗事すぎだわー。家をでてった母とあんな風にわだかまり溶けるもんか? いや違う、と思うわたしはひねくれものでしょうかね。
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良かったです。心の中をかき回される感じ。切なくて涙が出ました。状況は全く違いますが、同年代の主人公に自分を投影させて読みました。
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読んでいて始終、モヤっとする作品というのは本当に珍しい。家族の闇のようなものを描いた作品だが、私には全く合わないので共感する部分も無し。劣化版 小路幸也という感じの印象を受けた。各章が終わるごとにあんなにモヤモヤしたのは初めて。
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この人のお話は、切なくなるほど痛々しい人がでてくる。
へこんでいるとき読んだので、不覚にも涙腺がゆるんだ。
これだから、やめられない、本を読むの。
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よくあるハートウォーミングな話だなと思いつつも、頑張ろうかなと言う気持ちにさせられる作品でした。
よく考えたら、うちも片親で育って、父親の違う弟がいたんだった。どうりで子供達を応援したくなるはずだね。