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- カテゴリ:一般
- 発売日:2014/01/24
- 出版社: 早川書房
- レーベル: ハヤカワ・ミステリワールド
- サイズ:20cm/401p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-15-209431-5
読割 50
紙の本
機龍警察未亡旅団 (ハヤカワ・ミステリワールド)
著者 月村 了衛 (著)
チェチェン紛争で家族を失った女だけのテロ組織『黒い未亡人』が日本に潜入した。公安部と合同で捜査に当たる特捜部は、未成年による自爆テロをも辞さぬ彼女達の戦法に翻弄される。一...
機龍警察未亡旅団 (ハヤカワ・ミステリワールド)
機龍警察 未亡旅団
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商品説明
チェチェン紛争で家族を失った女だけのテロ組織『黒い未亡人』が日本に潜入した。公安部と合同で捜査に当たる特捜部は、未成年による自爆テロをも辞さぬ彼女達の戦法に翻弄される。一方、特捜部の城木理事官は実の兄・宗方亮太郎議員にある疑念を抱くが、それは政界と警察全体を揺るがす悪夢につながっていた―世界のエンタテインメントに新たな地平を拓く“至近未来”警察小説、衝撃と愛憎の第4弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
チェチェン紛争で家族を失った女だけのテロ組織「黒い未亡人」が日本に潜入した。公安部と合同で捜査に当たる特捜部は、彼女達の戦法に翻弄される。特捜部の城木理事官は実の兄・宗方亮太郎議員にある疑念を抱くが…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
月村 了衛
- 略歴
- 〈月村了衛〉1963年生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。脚本家。2010年「機龍警察」で小説家デビュー。「機龍警察自爆条項」で日本SF大賞受賞。他の著書に「一刀流無想剣斬」など。
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書店員レビュー
ずっと読んでるのに龍機警察か機龍警察かでいつも分かんなくなります。
丸善札幌北一条店さん
シリーズものの宿命か、どの巻から読んでも面白いよ!とはいい難くなってきた四作目。だがそれは内容の円熟と登場人物の歴史の面白みを意味することであるので、シリーズ読者には問題なし。
とはいえ今作は今までよりテーマが深刻、かつ暗い。語り部の視点変更も多めで
既存巻より読了まで時間がかかってしまった。
今回の「主な敵」はチェチェンのテロリスト集団。
全員女性で構成されており、大儀があれば少女を自爆テロに使うこともいとわない。明らかに実在のテロ集団「黒い未亡人」がモデル。
同時期にリアル自衛隊小説「土漠の花」を上梓した著者のこと、龍騎兵(いわゆるロボ的なもの)を除けばかなり現代テロ事情に即して書かれている、と思う。
今回の掘り下げられキャラクターはパイロットでも沖津でもない、ちょい脇役的な由起谷と城木だが、テロリストのカティアに全部持ってかれた感じ。最後の手紙なんかもぅ涙ものです。
皆さんお楽しみの格闘シーンは今までで一番充実しているし、一作目から見え隠れしていた「真の敵」のごくごく一部が垣間見える。次回作では大きくストーリーが展開するのでは?と思わせるターニングポイント的な内容なのだが・・・・
うぐぐっ、正直に言うと個人的には今作はエンターテイメントとしてはあまり楽しく読めなかったのだ。
テロリズムのドグマを妄信し、自爆することで神に召されるのを心から楽しみにしている少女たちが不憫で不憫で(思い出してもうウルウルしてしまう)、姿のコーヒー談義も息抜き程度、ページをめくるのが辛かった。
禍福は糾える縄の如し、テロリズムに疑問を呈し孤独を選んだカティアくらいは
このあと救われてほしい。
「ロボットっぽいのが出てくるSFアニメっぽい作品」を期待する読者をふるいにかける罪深い作品。つまりクオリティは高く、前四作はこれを書くための下地だったのでは、とも思わせる力作。テロリズムに関しての自分の無知を考えさせられた。
電子書籍
日本を跋扈するチェチェンの魔女たち
2016/02/13 21:54
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
自爆テロという凄まじいオープニングで始まる本作、今回はテロリスト側、特捜部の両視点で物語は進行。チェチェン紛争での語られない実態が引き金となって女だけで構成されたテロ集団「黒い未亡人」の結成に至る前半は圧巻で敵ながら天晴れと応援したくなった。また中盤の由起谷の活躍も取り調べ室で最高潮に達するなど相変わらず警察小説としても手堅く纏めている。そしてテロの最終目的が判明してからの流れは一気呵成に話が流れ出すので最終頁までやめられない。
またお約束の戦闘シーンは機甲兵装でのバトルだけでなく生身での戦闘シーンも用意されており、堪能できます。地雷や自爆など苛酷な状況が展開しシリーズ一の甚大な被害が出るほどの凄惨な戦い。そして相変わらず暗躍する「敵」もようやく尻尾を出した感じで多少話は進みますが全貌はまだまだこれから。
しかし前半のチェチェン市民の窮状を読むのはきつかった。あまりにも酷い現実に理想を掲げ崇高な使命を持って生まれた組織がその現実によっていつの間にか歪んでしまうという皮肉、そして本作のテーマでもある「母性」。女性の女の部分と母の部分、そして愛情と憎悪という二面性の間で翻弄される人々。「黒い未亡人」3人のリーダーのキャラがライザ以上に強力で、これだけでも読む価値アリです。
とにかく最新作が一番面白いという読者にとって幸せなこのシリーズ、次巻も期待しております。