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紙の本
調幻の氷翠師 (富士見L文庫)
著者 麻木 未穂 (著)
西大陸ケナージュローゼには、男性が女性に愛を捧げる証として、女性の爪に青入れ師が装飾を施すリーフィンという風習がある。だが21歳になる青入れ師シェネラの爪には、ひとつもリ...
調幻の氷翠師 (富士見L文庫)
調幻の氷翠師
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商品説明
西大陸ケナージュローゼには、男性が女性に愛を捧げる証として、女性の爪に青入れ師が装飾を施すリーフィンという風習がある。だが21歳になる青入れ師シェネラの爪には、ひとつもリーフィンがない。理由は、彼女の下に不定期に転がり込んでくる「顔だけが取り柄のぐうたら亭主」―ルネ。周囲は、彼と早く別れるようシェネラに忠告するのだが、二人には誰にも明かすことが出来ない秘密があった…。未来も今も、過去さえも変えてしまう異能・調幻の力が導く本格ファンタジー、開幕!【「BOOK」データベースの商品解説】
現在も未来も、過去すらも変えることができる異能「調幻」の力を持ったシェネラ。彼女が運命を変えてしまった青年ルネには、とんでもない秘密があって…。本格ファンタジー。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
独自の世界観や設定が非常によいため、これで終わっているのが惜しい
2021/08/31 19:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
神話に由来し女性に捧げる愛の証として爪に彫り物を入れる「青入れ師」として働くシェネラ。
彼女には常連客から「ぐうたら亭主」と呼ばれる男ルネがいるにも関わらず、自身の爪には何の彫り物もない。
明かせない秘密も抱えていて、互いの関係もそこにある感情もはっきり言葉にできず、ルネに尋ねることもできない。
そんな中で久しぶりにルネが帰ってきてくれて喜んでいたのも束の間、突然の見知らぬ訪問者に厄介事を持ち込まれ、否応なしに巻き込まれていく。
ジャンルはファンタジーと呼ぶしかないかも。
ヒストリカルは近いけど違う。ラブもなぁ。
わかりやすく丁寧な伏線が多数貼られているのでとても面白かったけど、例え二人が相思相愛だとしてもこの二人の未来に例えば結婚するみたいな一般的な男女の恋愛的結末は望めないというのがなんとも。
世界観や設定の入れ込み方もなかなかすごく、一巻で終わっているのが惜しい。
どうにか二人の未来がはっきりするまで続けて欲しかった。
いや、なんかもう相思相愛なのはとてもよくわかるのだが。
恋愛ものを期待して読むと肩すかしなのだけは間違いない。
端々に見える独占欲とか不器用な優しさとか、適当な理由をつけても何度も会いにきてシェネラを甘やかしている様子から、ルネにとって特別な女の子がシェネラ以外にいないとしても。
選んで望んでしまったのが忠誠だった以上、妻にはできないのでは。
そして刻まれた氷翠の未来がマジでわからなすぎて、恋愛面以外も消化不良感ある。
ものすごく好きな世界観と設定なだけに、これで終わりなのが本当に無念でならない。