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紙の本
花桃実桃 (中公文庫)
著者 中島 京子 (著)
43歳シングル女子、まさかの転機に直面す―会社勤めを辞め、茜は大家になった。父の遺産を受け継いだのである。昭和の香り漂うアパート「花桃館」で、へんてこな住人に面くらう日々...
花桃実桃 (中公文庫)
花桃実桃
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商品説明
43歳シングル女子、まさかの転機に直面す―会社勤めを辞め、茜は大家になった。父の遺産を受け継いだのである。昭和の香り漂うアパート「花桃館」で、へんてこな住人に面くらう日々が始まって…。若くはないが老いてもいない。先行きは見通せずとも、進む方向を選ぶ自由がある。人生の折り返し地点の惑いと諦観を、著者ならではのユーモアに包んで描く長編小説。【「BOOK」データベースの商品解説】
昭和の香り漂うアパート「花桃館」で、へんてこな住人に面食らい、来し方をふり返っては赤面、行く末を案ずればきりもなし…。40代シングル女子の人生の転機をほのぼのと描く。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
父親が急逝して、遺産に古いアパートをもらって大家になる。...面白そうと思って読んで面白かった。
2023/04/21 15:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
花村茜は、43歳シングルで、突然、疎遠になっていた父親が急逝。
父が残した遺産は古いアパート「花桃荘」。古いながらも門柱のわきには花桃の木があったり、レンギョウ、ドウダンツツジと花々がアパートを彩るさまが良い感じには思えた。
しかし、シゴトもあるし、この遺産を受け継ぎ、大家になるのはちょっと持て余し気味。。
...と思ったところで、会社からは早期退職勧告を受けてしまった。
古アパートの空き室リフォーム→引っ越し→管理業務スタートと、新しい暮らしが始まった。
古いアパートで繰り広がる物語は、様々な人々の暮らしが垣間見えて、そもそもが面白い。舞台となるアパートには、独り身だった父親の恋人まで住んでいたり、ちょっとダメな父親としっかり者の息子、やがて異国からの住人も引っ越してきて、もしかしたら幽霊まで住んでいる?...という住人たちにひねりが効いているのがこの物語の一番の魅力。そんな住人の暮らしに寄り添うことになるヒロイン・花村茜。物語が進むにしたがって彼女の魅力も深まってゆくさまも惹かれる要素です。
アパートの草木などを通して、季節の巡りも描かれて、愉しむ要素もたくさんある、丁寧に読み進むに値する珠玉の物語でした。
紙の本
人との出会い
2023/04/16 10:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社を退職し、父の死により相続したアパートに住み込んで管理することになった40代半ば女子。
不思議な入居者たちとの交流を通じて、自分に人生に新たな彩りを見つけていく。
人との出会いにより、今までの価値観が変化していくというのはよくある話かと思うが、それが面白いかそうでないかは、かれらの人物像やできごととその経過、それらをどうとらえるのかというところなのだと思う。
あまりに極端すぎても食傷気味になるし、淡々としすぎても冗長になる。
この本は程よく事件もあり、ピリッとするところもあり、おもしろく読めた。
部屋番号がランダムなのも良い。
樽とタタンより、面白かった。
ただ、この面白さがわかるには、一定の年齢を重ねないと難しいかも。
紙の本
まずはタイトルの響きと装画がかわいいしキレイ!
2021/04/30 19:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mincepie - この投稿者のレビュー一覧を見る
お父さんの遺産の古いアパートを引継いだ茜さんが、管理人として繰り広げられるユニークな住人との日常がなんともおかしくて楽しい♪作中に出てくることわざや百人一首の茜流解釈もクスッと笑えて微笑ましい。春先に出会えたのもすごく良かったと思えた本。
紙の本
43歳シングル女子の茜が、人生の一大転機を迎えます。先行きは見通せずとも、進む方向を選び自由があるという人生の生き方を綴った中島京子氏の長編小説です!
2020/08/02 12:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『FUTON』、『イトウの恋』、『さようなら、コタツ』、『小さいおうち』、『パスティス』、『長いお別れ』などの話題作を次々に発表されている小説家で、エッセイストの中島京子氏の作品です。同書は、43歳シングル女子の茜が、会社勤めを辞め、大家になるという一大転機を迎えます。父の遺産を受け継いだのです。昭和の香り漂うアパート「花桃館」で、へんてこな住人に面くらう日々が始まります。若くはないが老いてもいない茜ですが、先行きは見通せずとも、進む方向を選ぶ自由があります。人生の折り返し地点の惑いと諦観を、著者ならではのユーモアに包んで描いた長編小説です。
電子書籍
キテレツなアパート
2017/05/21 16:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
アパートの管理って大変そうだけれど、こんな愉快な住人が暮らすアパートならやってみてもいいかも。一番素敵だったのは幽霊老夫婦の話。死んでからも仲がいいってのがステキ。成仏できないとか関係なしで、馴染んだ場所にずっといて夫婦で草花見つめて会話して。ほっこりする。40過ぎた男女のなかなか前へ進まない恋模様も最後のカクテルの名前で、道が拓けた感じ。いいね、粋なエンディング。どの町にあるのか分からないけど、晩年は「花桃館」で暮らしたい。珍事に巻き込まれて、ブツブツいいながらも楽しくて思い出たくさんで最高な一生だね。
紙の本
明るくて、くすぐりに笑えて、でも軽いわけではない。
2015/09/28 16:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても満足できる、雰囲気の好きな話だった。
とにかく印象的なのは、文章のくすぐりに満ちていること。例えば、「初盆」を主人公が「ういぼん」と読んでいて、兄がそれに「フランス語じゃないんだから」とつっこむところ。単なる読み間違いからからユーモアが派生しているあたり、センスのよさを感じる。
百人一首や和歌の解釈を、ものすごくとんでもない方向にこじつけるのも「味のある」主人公ならでは。そのとんでもないところから、主人公の性格がある程度わかったりもする。相続したアパートの店子が、何だかユニークな人ばかりというのはよくある設定ではあるけれど、そのユニークさが個々人特徴だてて描かれていてうまい。