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商品説明
過去の琉球で何が起きたか、そして現在何が起きているのか−。琉球人教授が書き下ろした私的「琉球独立論」。「琉球の独立」をテーマとして、歴史、理念、政治経済、国際関係等、多角的な視点から述べる。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
松島 泰勝
- 略歴
- 〈松島泰勝〉1963年沖縄県生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。龍谷大学経済学部教授。琉球民族独立総合研究学会共同代表。著書に「沖縄島嶼経済史」「琉球の「自治」」「ミクロネシア」など。
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紙の本
琉球独立の現実味
2016/06/23 18:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:親譲りの無鉄砲 - この投稿者のレビュー一覧を見る
もし、琉球が独立国として国際的にも承認されることがあれば、本書で論じられるように、米軍基地居座り問題は解決される可能性があることに同意したいと思う。問題は、琉球民族が日本からの独立を心から願っているかどうかだろう。基地問題を解決したい沖縄県民が多数占めているのには違いないが、日本から独立してまでそうしたい、というところまで腹をくくっている人がどれほどいるのか?著者は、同胞、とくに「骨腐れ琉球人」に向かって、独立の志を強く持て、と檄を飛ばす。そして、それが本書の主題である。なお、琉球独立の最大の目的は、琉球人が誇り高く「民族自決を謳う」こと、それ自体にあって、基地問題解決はその副産物に過ぎない、という点も、ちゃんと押さえておく必要がある。
琉球人の総意が「日本からの独立」ならば、旧宗主国の日本は、それを受け入れ、なおかつ、その独立運動をサポートしなければならない。帝国主義自体が時代遅れの統治コンセプトとなった現代に生きる我々にとって当然のことである。建前上、独立国の体裁をしている日本に対して、内政問題である琉球独立問題について、アメリカは口を挟むことはできない。もちろん裏で色々と陰謀を企てるのは予想できる。だから、日本人も不退転の決意が必要だ。
そして、琉球独立が達成されれば、日本の米国からの真の意味での独立が議論されるようになるだろう。(勿論アメリカと敵対するわけではなく、友好関係を改めて築くという意味である。)もしも真の日本の独立が達成されるならば、その暁には、世界平和の最大の障壁となっていた、世界の警察の名を騙るアメリカの覇権主義が終焉する可能性が生まれる。アメリカが平和国家になれば地球上に平和が訪れるのは間違いない。
各論については、多くの異論はあろう。独立の具体的方法論に関しては、まだ深い霧の中にある。しかし、本書によって、達成すべきゴールがどこなのかについては光が差した。今、そのゴールに向かって一歩進める時だ。