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投稿者:すたいる - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の冒頭で、以前読んだことがあった、ヒップ アメリカにおけるかっこよさの系譜学のことが書かれていて、興味を持ったので読んでみた。ヒップ アメリカ~はややこしくて、読んでる間もわかったようなわからないような、もやもやしながらなんとか最後まで読めた。もう読むこともないだろうなと思っていたけど、この本がなかなか興味深く読めれたので、ヒップ アメリカ~をまた読みたいなと思う。
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アメリカもついに人口の中心値が40をこえてきた。すなわち中年化していく。次の世代にどうしようか?を考える人が大半をしめてくる。そして金融危機などをへて、新しい消費層が台頭。それについて整理した本。
金融危機をきっかけに「生きる」ということをあらためて考え直した人が増加。
かつてのパンクやヒッピーといったかつてのカウンターカルチャーの旗手たちとの違いは、主流と共存しながら、自分の商売や表現を通じて自己の価値観を主張していること。
こういう層をヒップ(hip)」「ヒップスター(hipster)」と命名。
無駄を出さない、責任ある食べ方」
たとえばうちでは、牛をまるごと1頭購入します。無駄がないように各店舗のシェフで肉を分け、残った皮で靴やバッグを作ります」 肉は食べる、しかしどうせ食べるのであれば、責任を持って無駄なくすべてを利用する。それがアンドリューの提唱する食べ物との付き合い方です。
ブルックリンの文化復興運動
ベンダー(売り手)の多くが少量生産の作り手で、出店希望者が跡を絶たないことからオーガニックの食材や調理の工程にこだわったベンダーが多数集まっています。
ブルックリンに食のアルティザン(職人)文化
locavore(ローカヴォア)」という言葉を耳にします。自分が暮らす地域(理想的には半径100マイル=
ニューヨーク市で急激に増えている屋上農園
CSAは「食の定期購買」とでも言えばいいのでしょうか。プログラムに参加して、毎週、毎月と決まった額を前払いすると、定期的に農家や牧場から新鮮な食材が届きます。農場から運ばれる食材は指定のピックアップ場所に届きますが、その場所は、コミュニティ精神の強いオーガニック系のカフェやグルメ食材店であることが多い
にいい食料を作ること、栄養を考えること、未来の世代のために土地を大切にすること、旬のものを食べること。こういった価値基準は、何も私のオリジナルでも、新しい考え方でもありません。ファストフード文化には、せいぜい60~80年くらいの歴史しかない。
我々が生きているこの経済は『充分ではない』という考え方に特徴づけられている」
パタゴニア」は感謝祭になると「Dont Buy This Jacket」の広告を出し続けてきまし
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借りたもの。
リーマン・ショックを受け、アメリカで見直されるライフスタイルの話。
あっさり読める。
「質より量」の大量生産・大量消費社会の疑問・反動からより良いものを選び、作ってゆこうとしている……
アメリカ在住の著者が、ブルックリンで起こっている、本当の豊かさを求めて胎動する動きにフォーカスした本。
それは1950年代の“ヒップスター”(この言葉はもはや広義すぎて本来の「現代感覚に敏感な者」からは遠のいたニュアンスがあるようだが)に由来した姿勢でもあるようだ。
“地産地消”生産者の顔が見えるものを使う・食す等、自分を形成するものの由来が何処にあるのかが見えるライフスタイルは、大量消費に依存した現代人が忘れてしまった“生きる”という事を見直すきっかけとなり得ると思う。
矢崎和彦『ともにしあわせになるしあわせ』(http://booklog.jp/item/1/486276150X)にある、企業の利益追求を超えた、ビジネスと心も豊かになるライフスタイルを求める動き。
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近年のアメリカでの人々の価値観の変化をまとめたルポ(?)。
個人的には事例が並べられているだけど、分析や検証がなされていない点が残念だと思う。
読み物だからそういうものだと思えばそういうものだけど。
直近のカルチャーの傾向と事例共有くらいの著作でしょうか。
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ポートランドなど、アメリカの地方都市が元気な昨今、在米8年になる筆者が、現在のアメリカの動きをレポートする。オーガニック、サードウエーブコーヒーなど、注目すべき業態が増え続けている。薄い本だが、情報は多い。
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発行から結構たっているので、今更な話題もあったけど、まだまだ知らないネタもありつつ、、これからの生き方に参考になればと。
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“ヒップ”とはヒップスター、つまり大量生産・大量消費を良しとせず、衣食住に独自の価値観を持ちながらも、デジタルの恩恵を受けているクリエイティブな人々のこと。
ポートランド、ブルックリン、デトロイトなどの地域で、彼らヒップスターによる新しい生き方が提唱されるアメリカの実例をもとに、これからの日本人の生き方を考えさせられる。
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リーマン・ショック以降、アメリカに訪れた変化の波。ポートランドやブルックリンを中心に始まった、「ものに対して責任を持って向き合う」といった新しい文化。そして、それがインターネットによって加速していく様子が、沢山のキーワードや事例を通じて知ることができる一冊。
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市役所とか図書館の屋上で菜園をやりたい。
こういうヒップな生き方、考え方をしている人とかいわゆる百均で暮らしている人、とかいろんな人がいるのだ。
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・新しいアメリカ人のスペック=ヒップな人の定義
└自分でいいもの・悪いものを取捨選択できる人、新しい技術をうまく取り入れている人
・コーヒー文化に見る「サードウェーブ」
└クオリティの改善と生産環境への配慮、労働者への配慮
・元からあるものをアジャストして再び見直す
<まとめ>
他のムーブメントのストーリーを理解、共感、咀嚼して自分がいる場所でしかできないことを創作すること。
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数年前から
東京を中心に広がっている
「ライフスタイルの見直し」
みたいな風潮が、
一体何なのか
すごく疑問に感じていました。
その答えが
ここに詰まっています。
ただ、日本の今の風潮は
アメリカの一部の若者が
実践していることの
ほんの一部をコピーしているに
過ぎないと思いました。
どうして
ここ数年の間に
アメリカに住むひとたちが
自分たちの生活を見直しているのか、
その経緯を
知らないひと
知ろうとしないひとは
意外と多い気がします。
暗に真似するだけではなく
歴史、環境、社会...
どうしてそうなったのか
背景を知ることが
まず大事だと思いました。
日本オリジナルの
新しい文化を作る時にも
日本の背景を知ることが
役立つと思います。
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自画自賛に終始する書きっぷりが鼻持ちならなくてあまりいい印象を持っていないこのシリーズだけれど、この本はその色合いがやや薄く(まったくないとは言えない)、興味深い内容だったのでそれなりにおもしろく読んだ。
現象としては、リーマンショックがもたらした経済的損失が価値観にまで影響を及ぼして、ウォール街の外で雨後の筍のごとく「小さい経済」が生じ始めている、ということらしい。
そういう流れが、食やファッションやいろんなところで起こっているよーという本。
一方で、そのムーブメントの流れの中で売られている割高な商品は、高額なファッションブランドの服を買うことや、高いレストランで食事をとることと本質的には変わっていないことにも気づかされる。
地産地消とか、無駄をなくすとか、理念はすばらしいのかもしれないけれど、ものを売る・買うという視点で考えると、実は何も進歩していない。「地産地消」「無駄をなくす」「自然に優しい」といった情報を付加価値にして割高でも買う理由を買い手に提供する。売り手は、原価コストや輸送費が低く抑えられるので利益率が向上する。
ビジネスとしては、リーマンショック前と何も変わっていない。
マーケティング手法が変わっただけのこと。
このシリーズには、物事を多面的に捉える視点が決定的に欠けている。
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ネットがこの世に登場して20年が経った。その時から大企業、大量生産の時代は終わり、草の根活動の時代になると言われていたが、なかなか実現しなかった。しかし、金融危機や大企業の海外移転等で、いわゆる従来型の仕事はなくなり、大企業が海外で低コストで製造した商品を大量に売りさばくということもできなくなってきた。そして、今従来なら時代遅れと言われていた物が再び脚光を浴びている。ネットも登場した時は、何だかんだ言いながらも大企業が牛耳っていたが、SNSやスマホの普及で、今度こそ草の根活動の時代となった。従来なら告知手段がなく、売り様のなかった商品も今なら宣伝コストもかけずに、自分のこだわり商品を、それを理解してくれる人だけに売ることができる。現状に、何か行き詰まり感を感じている時に、身近な所から、新しい事をやってみようと、勇気を与えてくれる本である。
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アメリカ人は、バカでデブで、大量生産大量消費の筆頭だ、と思っていた。本書の冒頭にもそういう話が出てくるし、著者自身もそのように思っていたそうだ。
しかし、ハリケーンやらサブプライム危機やら、いろいろな問題を経て、アメリカは変わってきているのだという。それをひと言で表すと、「ヒップ」。ヒップスター、というのは侮蔑的に使われたりもする言葉であるようだけど、それでもヒップ以外にアメリカのこの状態を表す言葉がないようだ。
大きなシステムに動かされていた生活を、自分が自分のボスになってコントロールするのだ、というのがヒップな考え方。そうした事例が次々に出てくる。
紹介されているヒップスターの「スペック」は、なんだか自分のことを言われているような、という部分が多々あった。僕もヒップなところがあるかもしれないが、革命は起こせていない。
アメリカでの動きが、どのぐらいの大きさになっているのか、どうにも想像力が働かなかったけれど、私と公がうまいこと混ざっているような感じを受けて、割と気分がよくなりましたよ。
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ブルックリンに行くと、今まで経験したことのない、新しい息吹のようなものを感じる。本著は、その漠とした雰囲気を「ヒップな生活革命」として明らかにしてくれた。
著者は、長くアメリカに滞在し、現在、ブルックリンの住む。その実体験、インタビュー等を通じた現場の生の情報から、変わりゆくアメリカ人の意識、そしてそこから生まれる新しい生活スタイルを「ヒップな生活革命」と名付けた。
ここで、著者は「新しいアメリカ人」を定義している。
一言で表現するのは難しいのだが、社会の歯車になることを嫌い、生活の充実感を重視し、人との繋がり、コミュニティを大切する。衣食住については、オリジナリティを大切にし、大量生産商品を嫌い、環境を意識する。
食の分野で具体的なところは、コーヒー、クラフトビール、ニューアメリカンレストラン。
興味深いところは、リーマンショック金融危機がアメリカ人の意識を変えるきっかけになった、としているところ。
行政の後押しもあるのだが、地域に根差した起業家意識が経済活動を押し上げている。アメリカらしいダイナミックな動きになっている。
日本でも東北震災以降、「ヒップな生活革命」的な動きが出ていて、身近に共通点を感じることもあり、そのドットが繋がれば面白い動きになるのだろう。
以下引用~
ニューヨークのような大都会で農業をする。少し前だったら想像もできなかったことが、いま現実になっています。意外にも、都会の農業には多数の利点があることが分かったのです。生産者側からすると、ビル風など田舎での農業にはない難しさはあるけれど、他方で害虫が劇的に少ないために、有機農業を行うには都会は適しています。市からすると、こうした屋上の農園には、その存在自体によって空気を浄化したり温暖化を軽減したりする効果を期待できますが、地元のレストランやスーパーに野菜を卸すためサプライチェーンが短くなり、市内の輸送トラックが減るなど環境コスト低下も見込めます。かなりの数の雇用創出が予想できることも、歓迎すべき点のひとつです。
株式会社が株主の利益を最優先に考えるのに対して、彼らが提唱した新しい企業形態は、企業の社会的責任を評価して、当該企業が「Bコーポレーション」として基準を満たしているかどうかの認定を行います。
ブルックリンを代表する企業として名前が挙がることの多いオンラインのクラフトマーケット「Etsy」では、従業員に自転車を貸し出す、食料は地域のスモールビジネスから調達する、生ごみを地元の庭園に寄付するといった努力をしていますが、こういったことが評価の対象になります。
今、ポートランドやブルックリンのような場所を歩いていて、いわゆるブランドものを持っている人をまったくみかけないなと思うことがあります。一目見て何かわかるものを身に着けるより、自分独特のスタイルで装う方が「ヒップ」なのです。
ファッションから工芸品まで、日本のものづくりのセンスや独特の感覚は、アメリカの、そして世界の最前線で活躍する作り手にも今も影響を及ぼしています。さらに今ブルックリンやポートランドで起きているこ���は、すでに日本の文化のそこここでも起きています。その地域の旬の食べ物を食べること、自分の周りで作られたものを支援すること、自分の手の届く範囲から何かを変えようとすること、そんな価値観で海外のコミュニティとつながり何か始めた人もいるでしょうし、日本の伝統の根底に流れる哲学から何かを吸収した人もいるでしょう。
こうしたことは日本人でも忘れがちなことですが、アメリカが危機にさらされて自らの歴史を振り返ったように、いまこそ日本人も自分の文化の核にある考え方をあらためて見つめ直してみることが必要なのかもしれません。