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商品説明
キリスト教信仰とともに歩んできた二〇〇〇年の西洋文明史はまた、神を否定し、宗教を拒絶する者たちによる思想闘争の歴史でもあった。古代・中世の異端説から、啓蒙の懐疑論や理神論をへて現代の唯物論に至るまで、既成秩序への抵抗と世俗化の根拠となった無神論哲学の多様な系譜を一望のもとに描く。現代フランスの最も多産な歴史家による、壮大な通史の試み。【商品解説】
目次
- 【上巻】
- 序 論
- 第Ⅰ部 古代と中世における無神論
- 第一章 はじめに──信仰か不信仰か
- 原始無神論の問題/未開人の心性、マナ/本来信仰もなければ不信仰もなかった、神話的意識/生きられた神話から概念化された神話へ、宗教とその派生態/生きられた神話から呪術へ、迷信的立場とその派生態/理論的無神論から実践的無神論へ、作業仮説/未開人、古代人における無神論
- 第二章 古代ギリシア・ローマの無神論
- 紀元前五世紀まで──唯物論的汎神論の受容/紀元前四三二年、ディオペイテスの法令 無神論と不敬に対する有罪判決の開始/不可知論者ソクラテスからディアゴラス、そして無神論者テオドロスへ/プラトン、不寛容と無神論抑圧の開祖/脱神話化──エウヘメロスとストア主義の汎神論/エピクロス主義、道徳的無神論/紀元前二世紀から一世紀にかけてのギリシア・ローマ世界の懐疑論/古代無神論とその限界
著者紹介
ジョルジュ・ミノワ 著
- 略歴
- ジョルジュ・ミノワ
(Georges Minois)
1946年、パリ南方エソンヌ県アティ=モン市生まれ。パリ第四ソルボンヌ大学、カシャン技術教育高等師範学校を卒業、歴史学の高等教育教授資格ならびに博士号、文学国家博士資格を取得。1971年からブルターニュ地方サン=ブリユーのリセの歴史学教授を務める(2007年まで)。ブルターニュ文化学士院会員。「歴史の商売人」と呼ばれるほど多産多様な歴史書の執筆で知られるが、その基軸にあるのは「教会」をめぐる心性史であり、主著『教会と科学』で古代ギリシア・ローマから現代にいたるまでのキリスト教と科学の関係を取りあげたほか、「老い」「戦争」「自殺」「地獄」「笑い」等アナール派ならではの主題に取り組み、膨大な一次資料、研究文献を読み解き主題をまとめあげる手腕には定評がある。邦訳書に『老いの歴史』『未来の歴史』(筑摩書房)、『悪魔の文化史』『ジョージ王朝時代のイギリス』『ガリレオ』(白水社)がある。
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