電子書籍
意外な視点
2021/08/21 10:21
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:絶望詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本には、久坂部氏の父親の死に様が書かれてある。
久坂部氏の父親は、独特な思考の持ち主であった。
その人の晩年を知れば、今まで常識だと思っていたものが覆えされることだろう。
この本を読んで、医療・親の介護・認知症・死・親の死に目に会うこと・孤独死について考えてみると良いだろう。
投稿元:
レビューを見る
介護などの現実が描かれていて、将来自分自身が経験することになりうる状況に対する心構えを持つために、大変参考になりました。
また、人間の体の強さ・不思議さを感じ、医療者は患者の治癒力を高めるための良きパートナーであってほしいと思いました。
投稿元:
レビューを見る
代々医者の家に生まれた著者は作家志望だったが、それでは食っていけないということで医者にさせられた。その著者が医者である父の生き様を通して、医療とはなにかを問いかける書。このお父さんという人がすごい。医者であるのに、病気になっても治療を拒否し、それでいてストレスがたまるのが一番よくないと言って、好きな甘い物を食べまくる。あげくのあて糖尿病になって足が壊死してもやめない。運のいいことにインシュリンを打ち続けているとその壊死がなおってしまった。要するにこのお父さんは、放っておいても大丈夫という根拠のない楽観主義と悪くなったらあきらめるという覚悟をもっていたのである。最後に前立腺ガンになったときはこれで死ねると思い、治療をしようとする医者に、患者がいいと言っているのに無理強いするなと説教する始末。この考え、中村仁一さんに似ているなと思ったら、同じ幻冬舎新書で中村さんと『思い通りの死に方』という本を二人で書いていた。それにしても、今の医療の早期発見、過多治療へ疑問をもつ医者が増えてきたということである。
投稿元:
レビューを見る
お父様の介護について書かれている
医師として忙しいのに、自宅で介護されていた
多くの経験をしているからこそ、落ち着いて介護されているけれども
決して楽ではなさそう
医療行為は拒んでいても
寝たきりになったので、身の回りの世話は必要
しかも、せん妄とか、不穏な状態にもなり
介護する側の疲れや不安も大変そう
それでも、比較的には安らかに逝けた方らしい
自分の時は、どうなるやら
投稿元:
レビューを見る
2015.01.15
新聞に載っていました。
気になるので、覚書としてブクログに登録。
2015.01.22
購入。
2015.04.04
ちょっとずつ読み進めていた本。
著者の父上のことはちょっと極端な例だなあというのが本音でした。
しかし、あまり欲を持たず生きるってあこがれます。
そして、周りの人たちに感謝の心を忘れずに生きていきたいです。
そんな風に思いました。
手元に置いておきたい本。
投稿元:
レビューを見る
一人の人間の生き方としては、興味深いというか、面白い。
人間というものは不思議だなぁ、と改めて思った。
結局、いろんな知識を持って、リスクを考えて、自分の求めるものを選択することが大事。
投稿元:
レビューを見る
「今の医療は不安と心配ばかり増やしている。」医者が言ってくれたのが嬉しい。「莫妄想」「少欲知足」。2015.4.12
投稿元:
レビューを見る
超面白い。医者である父の医療嫌いエピソード満載。とっても勇気が出る本だと思う。
死ぬってどういうことか、医療をどう利用するか考えさせられる。
2016.8.16.
投稿元:
レビューを見る
著者の父親を始めとして、いくつかの看取りの実例を示してくれるので、人の最期をどう過ごしてもらうかを考えるのによい。
父君は何もしない主義の医師だったため、現在終末期医療で行われている処置の中で、何が必要で何が不要かを考え直すことができる。
充分なデータがなしに著者の意見を書いている時は、その点を明記してくれるので、信頼できる。
投稿元:
レビューを見る
20180423読了
2014年発行。とてもおもしろかった。
第1章 先手必敗の父
第2章 定年を指折り数えるぐうたら医者
第3章 糖尿病、検査しなけりゃ怖くない
第4章 足の指が腐って奇跡が
第5章 前立腺がんに思わず「しめた!」
第6章 死を受容してきらめく日常
第7章 しかし、思い通りにいかない人の死
第8章 回復して新たな試練が
第9章 認知症も怖くない
第10章 安らかな死にも多少の苦しみ
第11章 我が家は“病院死ゼロ”家族
第12章 平穏な死はむずかしくない
・P7 多くの人が医療に頼るのは不安のせい。しかし医療に頼らなくても、いくらでも安心して愉快に過ごせる。
・P98 高齢者の終末期における誤解 高齢者が食欲をなくすのは臓器に栄養を利用する力がなくなるから。飛行機が徐々に高度を下げていくのと同じで、徐々に下げるから静かに着陸できる。無理に食べ物を与えると胃腸の負担が増え、消化不良となり嘔吐するか未消化で排泄されるだけ。
・P162 認知症は自然の恵み 認知症は不安や恐怖を消してくれる。過酷な老いの現実に対して、自然が用意してくれたある種の恵みである。治したいとか元に戻したいという思いに執着している限り家族は苦しみ状況を悪化させる。ありのままを受け入れると家族の気持ちが穏やかになり患者に無理を求めなくなってストレスも減る。
・P118 努力すれば必ず報われるというのはウソ。ことに病気や老化現象はなるようにしかならないと肚をくくり、努力せず無理せず執着しない。だからよけいな煩いもないし無駄な苦悩を背負いこむこともない。
・P202 最後まで治療をあきらめないというのは、理念としては美しいが現実には害が多すぎる。人間らしい尊厳を保つためにはある種の達観と賢明さが必要。
少欲知足(しょうよくちそく 足るを知れば心は満たされる)
莫妄想(まくもうぞう 不安や心配は妄想だから、しなくてよい)
無為自然(むいしぜん よけいなことはせず、自然に任せるのがよい)
投稿元:
レビューを見る
とても面白かった。常日頃から長生きすることに疑問を感じていたので、これを読み早く死にたくなった。誤解を招く表現だが、自殺願望は一切ない。感銘を受けた部分を抜粋。『実際の長生きはつらく過酷なものだ。あしこしがよわって好きなところにも行けず、視力低下で本も読めず、聴力低下で音楽も聴けず、味覚低下で美味しいものもわからず、それどころかむせて誤飲のきけんが高まり、排泄昨日も低下し、おしめをつけられ風呂も毎日入れず、容貌も衰え、なんの楽しみもなく、まわりの世話にばかりなる生活が“長生き“の実態だ』
認知症になればまだましだが、頭がしっかりしているとことさら辛いことだろう。
貯金使って美味しいもの食べたら、もういいやと楽になれた本。
余命の聞かされる癌が1番ベスト。区切り分からずダラダラ生きる方が辛い。
正月早々、考えさせられた1冊だった。
投稿元:
レビューを見る
在宅医療を知っている医者が書く、
在宅で家族が死ぬということについて。
通常の在宅医療や緩和医療のノンフィクションは患者本位であることが多いが、これは徹底して家族目線である
そこが、面白かった
投稿元:
レビューを見る
久坂部先生のお父様のお話。
お母様やお嫁さんは大変だったと想像がつくが、お父様のご希望が叶えられていてうらやましいと感じた
お父様も麻酔医であったそうだが、お医者さんや検査を避けていて共感をもてた
感情失禁というのがあるとは
自分で排泄ができるうちにうまくがんになって死にたいものだ
投稿元:
レビューを見る
そう遠くない将来に起こり得る看取りの予習のために関連本を読んで勉強中。
人間の死について、医師の観点からも、家族の観点からも書いてあり、とても参考になった。
投稿元:
レビューを見る
自分の死に対するのぞみ方と、今 生きている時の生き方を考えた。
答えはシンプル。
しかし、家族が死から逃れることが出来ない場合の、自分の考え方は難しい。
自分じゃないから。
そう、考えると、やはりひとりひとりが、自分の、考え方を明確にし、伝える、または残すということがとても大切だと思う。
そうするのが、当たり前の世の中になって欲しい。