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商品説明
【パピルス賞(第13回)】進化のカギとなった手指の発達とヒトの知的創造性の間には密接な関係があるのではないか。進化と脳の発達を、幼児教育の観点からやさしく解き明かす。図版も多数掲載。【「TRC MARC」の商品解説】
赤ちゃんは母親の胎内で、魚類から両生類、爬虫類、哺乳類へと進化を辿る、とする「反復説」。一九世紀ドイツの医学者エルンスト・ヘッケルが唱えたこの仮説は、当時のキリスト教勢力などから強い批判を受け、捏造として葬り去られました。しかし、遺伝子の解析による新知見で、ヘッケルを見直す機運は高まりつつあります。
著者は、脳の活動を実測する光トポグラフィの開発に携わった、脳科学の第一人者。赤ちゃんは母親の胎内だけでなく、誕生後も、類人猿からヒトへの進化をなぞるように、約一年かけて発育する、と考えています。注目すべきは、指の発達です。
二〇一三年、専門誌に掲載されたある論文が話題を呼びました。アインシュタインの脳の左手指の領野に、オメガ(Ω)を逆にした形の特徴的な発達が見られるとわかったのです。アインシュタインは幼いころからヴァイオリンに親しんだため、この領野が発達しました。類人猿からヒトへ進化する際にカギとなった手指の発達と、ヒトの知的創造性の間には、密接な関係があると著者は考えます。
脳の進化から乳幼児期にふさわしい教育を考える、野心的試みです。【商品解説】
著者紹介
小泉 英明
- 略歴
- 〈小泉英明〉東大理学博士。日立製作所役員待遇フェロー。東大先端科学技術研究センターボードメンバー。日本工学アカデミー副会長。内閣府日本学術会議連携会員。中国工程院外国籍院士・東南大学名誉教授。
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