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現代ミャンマーの貧困研究
長期にわたり貧困問題に悩まされているミャンマー。貧困発生の構造を詳細に分析し、現代ミャンマーにおける貧困の実態を経済的・社会的観点から概観。経済・社会・政治の諸問題及びそ...
現代ミャンマーの貧困研究
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商品説明
長期にわたり貧困問題に悩まされているミャンマー。貧困発生の構造を詳細に分析し、現代ミャンマーにおける貧困の実態を経済的・社会的観点から概観。経済・社会・政治の諸問題及びその解決方法、貧困緩和の要因を検討する。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 序章 貧困の研究史
- 第1節 貧困の定義及びこれまでの貧困に関する研究
- 第2節 ミャンマーの貧困の定義及びこれまでの研究
- 第3節 貧困への多角的アプローチ
- おわりに
- 第1章 ミャンマーにおける貧困発生の構造分析
- 第1節 農村の貧困発生原因
- 第2節 大都市の貧困発生原因
- 第3節 ミャンマーの貧困発生メカニズム
- おわりに
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紙の本
「アジア最後のフロンティア」の刊行時点での人間開発の過去・現在・未来
2018/07/15 10:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:月面考古学 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわゆる開発経済学という一分野の研究成果を、著者の2011年度の博士論文に多少の訂正や加筆を加えて単行本化して世に問う、という本。
ミャンマーのみを対象とした本書のようなものは、日本を含め国外では極めて希少だという。
なぜなら、ミャンマーでは軍政時代には個人の研究活動までもが過酷な統制下にあったという。発展途上国によくある不透明政府です。
研究手法として、開発概念の中でも経済的困難だけでなく文化社会的な不利要素も重要視する人間開発を主軸としている。
とりわけ、東洋人で初のノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・センの潜在能力開発を重視し、ミャンマーに適した開発と貧困削減のモデル構築を試論。
高価な本ですが内容、そして装丁も洗練されている。
しかし、著者の論理展開という部分には、外国人ということも勿論あると思いますが、やや冗長だったり、飛躍し過ぎている点も幾つか存在します。
貧困問題の解決を主題とした本論で余暇活動にまで言及している、地域差の指標として大都市と農村という古い構造を活用している、などなど。
そのため、星三つと敢えてシビアなレビューを投稿します。
ただ、研究者としての著者は年齢という点だけでも十分に若輩の部類です。
もし次作があるとすれば、それに向けて精進していただきたい。
また、本作の原型の博士号取得論文はこのレビューより約七年前のもので、ここ数年のアウン・サン・スー・チーの指導者就任やその後のロヒンギャ問題などは一切書かれていない、という事実も記しておきます。当たり前といえば当たり前ですが。