軍用ヘリ 知らなかった驚きの話 飛行性能から攻撃力・搭載兵器特殊作戦…まで！ （ＫＡＷＡＤＥ夢文庫）

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投稿者：でんしゃずき　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ＪＴＢパブリッシング　キャンブックス　石井幸孝著「キハ４７物語」という鉄道書にこんな一文がある。「ヘリコプターも色々なビジネスが検討されたが，波動性の高いニーズには小規模では成立しない。」本書を読み，「こういう指摘」を思い出した。
ヘリコプターは一般的に「空の乗り物」と分類されている筈だ。しかし，民間定期便として人や物を輸送しているという話は，私は，現代世界では不勉強にして知らない。その点において，「同じ空の乗り物」である，「固定翼機」とは大きく異なる。
では，ヘリコプターの，「実際の用途」はなんだろうか。その答えの一つが本書の題名である。即ち，「武器」。「輸送機械」に分類することも可能であり，その為のヘリもあるが，「平時・民間」の使用とは縁遠い。極論すれば，「空飛ぶ武器がヘリ」と言えると思う。
本書には，ヘリの特徴が紹介されている。読んでいて，「空を飛べる自動車＝ヘリコプター」という印象を抱いた。実は，「そういう物」も開発されているという。ヘリコプターという物は平たくいうと「中途半端」であり，「輸送機械」という分類はむしろ「中心から外れている」様だ。
他に，「働くヘリコプター」として「レスキューヘリ」「ドクターヘリ」「消火ヘリ」も取り上げられているが，やはり，移動手段というよりも「空飛ぶ働く自動車」の様に感じられる。
ヘリコプターの仕組みも，もちろん紹介されている。職種を問わず，将来，「ヘリコプターを操縦する仕事に就きたい」というお子さんにも勧められる。