紙の本
経営哲学
2016/07/21 16:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ホンだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
アリババのジャックマーの経営哲学が、生い立ちから含め様々なことが明記されてあります。なかなかない切り口なので、お読みになることを進めます。
投稿元:
レビューを見る
ジャック・マーのこれまでを12章に分類し、それぞれの観点から述べた本。章の中も小分けにされており、どこからでも読み進められる構成になっている。
ジャック・マー、アリババについては昨年の上場に加え、ソフトバンクの孫社長が出資をしていることでも名が知れている。しかしながら、ジャック・マー自身の考え方や生き方、またアリババの経営史については残念ながらほとんど知らずじまいであった。
本書を読んで、ジャック・マーの人生が決して順風満帆ではなく、その時々で決断を下してきたからこそ今があることが分かる。また、彼が国内外のトップリーダーに成長できたのは、彼らと同じくバイタリティやスピード感にあふれていることも伺える。
本書からすれば、ジャック・マーはそれほど本を読んでいないということらしい。逆に、私自身は本を読まない日はないというくらい本に支えられた生活を送っている。衝動に駆られて、でないことはせめてもの救いだろう。
いつ会えるか、またもう会えないかもしれない人たちに触れ合えるそんな機会を提供してくれる本があるからこそ、本書にもこうして出会うことができた。行動を伴わない知識は自己欺瞞だが、知識を行動へと促進できるなら、本との触れ合いも実際の人と同じくらい強烈なカンフル剤に成りうるに違いない。
投稿元:
レビューを見る
思い起こせば私が初めてパソコンから本を購入したのがアマゾンで20世紀も終わりかけた1999年の後半でした。あれから15年、今では本屋まで足を運んで買うよりも、ネットからアマゾンで買う方が多くなってしまいました。
ところがこの数年で凄い会社が成長していたのですね。アリババという会社は、恥ずかしながら、この本を読むまで名前しか聞いたことがなく、中国語の先生から聞いた程度です。正直言って、どのような特徴があるのかも全く知りませんでした。
この本は、アリババのビジネスの内容よりも、創業者のジャック・マーが創業・起業の苦しみをどのように乗り越えてきたのかを焦点にして書かれています。
単なる自分たちの成長よりも、個々においては非力な中小企業が幸せになる、そしてエンドユーザーにも恩恵をもたらす独自のモデルを築き上げた点が素晴らしいことがわかりました。
今ではニューヨークに上場して20兆円以上の巨大企業になりましたが、創業時において大企業であった、ヤフーや国営企業を相手にしのぎを削ってきたのは並大抵の努力ではなしえなかったと想像できます。中国にはこのようなエネルギッシュな人がいるのを見ると、国全体の勢いの凄さを感じてしまいました。
この本を通じて、アリババの築いているビジネススタイルがどのようなものかを自分で使う機会があれば、その素晴らしさを体験してみたいと思いました。
特に共感したポイントは、他人の成功より失敗から学べ、失敗には必ず理由はある。今の自分の決断が5年後(将来)の自分を決める、何を得たかではなく、何を経験したかが大事、でした。今まで私が心に思ってきたことなので嬉しかったです。
以下は気になったポイントです。
・勇気とは、現実と向き合い恐怖に打ち勝つための武器である。また失敗を克服し、勝利をつかみ取るための最強の武器でもある(p18)
・英語を話すチャンスがあるなら、誰が何と言おうと関係ない、という信念があった。この勇気と、毎日これを続けた意志の強さにより、馬雲の英語力は飛躍的に向上した(p20)
・人生において、いかなる境遇に陥ろうとも、勇気さえあれば、それは成功への大きな糧となる(p21)
・成功するには、常に自分が求めるものは何かを分かっている必要がある。それは信念を持つこと(p25)
・成功者には2つの資質が備わっている、一つは、大胆で執着心が強い、もう一つは、市場に対して敏感な嗅覚を持っていること、成功者は毎日苦労したくないからこそ成功の道を編み出し、凡人とは違う道を歩んだ(p36)
・今日の未来に対する自信は、5年前のつらい経験から来ている(p39)
・人生とは選択である、自らを高められる自立した人間になるか、己の枠からはみ出さない人間で終わるか、すべて自分が初めにたてた目標によって決まる(p45)
・他人の失敗から、自分がすべきでないことを見出し、他人の成功からもその理由を考え、成功の精神を学ぶ(p62)
・馬雲が思ったインターネットにおける革新は、どの書き込みもアッ���する前に調べて分類すること(p75)
・人生はあなたが何を勉強したかではない、何を手に入れたかでもない、何を経験したか(p97)
・人生で大切な3つのこと、1)世界を楽観的な目で見る、2)自分の頭で考える、3)必ず本当のことを言え(p101)
・どういう意識で人生に向き合うかで人生の状態が決まる、積極的であると潜在能力が発揮され、より多くのプラスエネルギーを吸収できる(p109)
・世界は不公平であるが、一つだけ公平なのは一日24時間、ただし、3分割される(拘束時間、睡眠時間)うちの仕事をどうするか(自分が何をすべきか)が大事(p115)
・起業家は、大手・中堅との正面衝突を避け、自分の成長に適した市場を選び、その市場の隙間を埋め、全体での劣勢を局所的な郵政に変えていく(p154)
・門外漢がリーダーになることは可能、そのときは構成員の意見を尊重しなければならない(p159)
・いいリーダーは、羊の群れの力を最大限に発揮させ、ライオンなみの戦闘能力を与えることができる(p172)
・良いチームを作るためには、1)明確な共通目標、2)前向きな雰囲気、3)適切なルールをつくる(p173)
・人をうまく使うリーダーは、軽々しく人を疑わない。絶妙なやり方で部下を信用していることをアピールして人の心をつかむ(p183)
・六脈神剣は、お客様を第一、変化を受け入れ、一致団結、情熱を持ち、誠実、職務へ打ち込む、の6つを指す(p233)
・能力はあなたの位置を決める、品格はあなたがその位置にどのくらいいられるかを決める(p235)
・世界のイノベーションの歴史においては、何か事業で成功した人は、みんな知識が十分でないときに目標を決めていて、事業を起こす過程で必要に応じて知識を補充している(p242)
・インターネットは、もともと国際的な大企業しか手に入れることのできなかったビジネスチャンスを中小企業でも手に入れられるようにした(p259)
・優れた企業を作るには、ライバルを負かす必要はなく、他の追随を許さない独自の競争力を養い、自分達のグループ、システム、文化を作ることが大事(p266)
・時には間違った決定を実行する方が、優柔不断で何も決められないよりずっといい。実行の過程に、間違いを見つけて、訂正する多くの時間とチャンスがある(p287)
・他人がどうやって成功したかを知りたくても、それを知るのは大変難しい。なぜなら成功者は多くの好運によってもたらされるから。一方で他人がそうやって失敗したのかを学ぶのは、大変有効である(p296)
・2011年9月のスピーチにおいて、3-4年後に中国経済は大きな課題に直面する、と言った(p304)
・人生とは、何をなすかではなく、どう生きるか、である(p346)
・若い人は、不平を言う権利はあるが資格はない。50歳くらいになれば、不平を言う資格ができるが、権利は失う、70歳になったときに孫に語れるのは、何を経験してきたかであり何を得たかではない(p368)
・どんな企業でも、使命・価値観・目標、が大事である、この3つがなければ決して続かない(p394)
・現在のインター年と業界には5つのタイプがある、マルチメディア多プラットフォームのAOL、B2Cのアマゾン、C2Cのイーベイ、ポータルサイトのヤフー、B2Bのアリババ(p401)
・企業経営者が人と付き合う際に必要なのは、見る目・気概・実力(p406)
・アリババの2:7:1戦略、20%の優秀な社員、70%の素晴らしい社員、10%が淘汰される(p416)
・起業経験で学んだことは、他者の失敗の原因、人が必ず犯してしまう失敗というものを考え続けろ、というもの(p429)
・今後変わる3つの変化、1)自分中心から他人中心へ、2)体験の重要性があがる、3)透明度が上がる、隠し事ができなくなる(p431)
2015年2月28日作成
投稿元:
レビューを見る
昨年9月にニューヨーク証券取引所に上場して、Apple、Microsoft、Googleに次ぐIT起業世界4位の時価総額2,310億ドル(Amazon、Facebook、豊田を上回る)で盛大に話題をさらったアリババとは何ものかという興味と、先日出張した中国のダイナミズムへの関心が合いまって読んでみた。
が、アリババのことはほとんどといっていいほど分からなかった。ひたすらジャック・マーを中国武将のように掻き立てた偉人伝みたいなノリで、ステマか啓発本かよって感じだった。孔子とか読んでる気分で、中国人ってこういうの好きなんかなぁ。とにかく過去の偉人ならまだしも、現役で生きてる人間をここまで偉人扱いするのもどうかと。私のようなひねくれた人間は、生き残りのバイアスを無視してそのまま結果論を一方的に賞賛してるだけに思える。(彼の判断や行動にはいささか疑問を呈したいところもあったので)
とはいえ、これは本に対する評価なのであって、ジャック・マーはきっとすごい人なんだろうとは思う。(魅力が伝わってこなくて残念だが)以下に印象に残ったポイントを挙げるが、共感したところは「平凡なチームで非凡な成果を出す」といったところと、「機が完全に熟すことは一生ないので、走りながら考えよう」的なところです。
・今日はつらい日だ。明日はもっとつらいだろう。でも、明後日はきっといい日だ。
・信念があれば若く、疑いを持てば老いる。自信があれば若く、恐れを感じれば老いるわ、希望があれば若く、絶望すれば老いる。年月が奪うのは肌の若さだけだ。だが、熱意をなくしてしまったら魂が老いてしまう。
・男の才能は往々にして容姿と反比例するものだ。
・理解は論理に、行動は感情によるものだ。
・問題が発生する前にその問題を取り除け。3〜6ヶ月後に会社に起こるすべての出来事は、今、君が下す決定と関係している。君の代わりになる人がいなければ、君も永遠に昇進しない。
・6ヶ月後探してもあなたに代わる人が見つけられないのなら、あなたの求人方法が間違っている。6ヶ月探しても見つけられないということは、あなたには人は使えないということだ。
・卒業した後、学んだことを忘れたら、それはすでに卒業したということだ。もう学んだことを毎日考えるようだったら、それはまだ卒業していないということだ。
・イノベーションは、私たちが豊富な知識を得るまで待ってくれない。機が完全に熟すころには、私たちに順番は回ってこない。
・真の偉大さとは平凡さにある。自分がどこから来てどこへ行くのか、それを知らなければならない。
・人生とは何かを経験することだ。成功はどれほどの苦難を克服し。どれほどの災難を乗り越えてきたかであって、どんな結果を出したかではない。70歳、80歳になったとき、孫に語るのは何を経験したかであって何を得たかではない。
投稿元:
レビューを見る
『世界中のあらゆる商売をやりやすくする』、『中小企業を助ける』、このシンプルで物凄く強い使命感を馬雲が持っているからこそ、一見非合理な判断がアリババの長期的な強みになりえる。
熱いね!
投稿元:
レビューを見る
アリババ総帥、ジャック・マーの人生哲学(経営哲学よりも上位概念)にフォーカスを当てた一冊。
ジャック・マーは生来無欲であると著者は言うが、私は違うと考える。
経営を通じ「生きるとは」「人生とは」と考え抜く中で、
「人生とは何を経験したかであり、何を得たかではない」という答えに辿り着き、
何かを得るという欲を持つ意味を形骸化させたのではないかと思う。
また、『信用』に対する考え方もマーの悟りの一つ。
人も企業もサービスも『信用』がアセットの中核をなし競争優位性になると説く。
特に不信感が覆うWEBの世界においては『信用』こそが収益の源泉となる。
そして、『信用』を築くには常に誠実さを第一に行動しなければならない。
以上、企業の文化の中核を担うバリューを策定する際に、改めて手にしたい一冊である。
投稿元:
レビューを見る
馬雲(ジャックマー)は、48歳で アリババCEOを
交代して、仕事から 生活に 軸足を移した。
わずか、14年間で 世界一になったのは、
さすがに IT 産業である。
アップル、マイクロソフト、グーグルに次いで
世界第4位 時価総額 2310億ドル。
アマゾン、Facebookを超えた。
たしかに 馬雲は 言葉の切れ味が いいね。
コンセプトをきちんとつくる。
『中小企業をサポートする。』
『他者を成功させてこそ、自分の成功がある。』
馬雲が 中国につくり出したのは商売において『信用/信頼』
そして、馬雲に 17名が 北京から ついてきたことだ。
それが 集団の力となっている。
これは、中国としては めずらしい 団結力でもある。
投稿元:
レビューを見る
普通にジャックマーが何をしたかを書いてくれれば良いのに、文書が大げさなノウハウ本、説教本になってしまっていて本当に残念。編集が悪い。
投稿元:
レビューを見る
『私たちは、仕事のためではなく、人生を楽しむために生まれてきた。何を為すかではなくどう生きるかだ、と自分に言い聞かせている。
事業ばかりにこだわって、生き方をないがしろにしたらきっと後悔するだろう。どれほど事業で成功しても、どれほど偉大で、どれほど素晴らしい仕事でも、そればかりにかまけていては、きっと後悔するだろう。
私たちがこの世に生まれてきたのは、人生のさまざまな出来事を味わうためだから。ー馬雲』
素晴らしい。感動した。
12章の哲学全てに学びがあった。良かったなぁ。
投稿元:
レビューを見る
グーグルに比肩する巨大IT企業となった「アリババグループ」を築き上げた馬雲の経営哲学書。中華風というか共産主義的というか馬雲を礼賛し神格化する風体が気になりつつも、事業とどう向き合い失敗を糧にどうやって成功を掴んだか革新者の鏡のような姿が参考になる。中小企業の発展と利用者視点に徹底的に拘り実現していく不屈の精神は、孫正義をして「只者ではない」と言わしめただけのことはある。馬雲の語る理念は哲学は理想そのもので、法螺吹きか変革者かの分かれ目は具現化する行動力にあると感じさせられる。
タオバオやアリペイは中国に無くては成らない存在だし、中国市場は排他ではなく競争の結果としてアマゾンやイーベイも食い込めない市場になっている。ITの力で中国市場を変革した馬雲はチャイナドリームといえよう。
投稿元:
レビューを見る
アリババの創設者、ジャック・マーの経営哲学とはどんなものか、アメリカの成功者達とは違って中国発の人たちの哲学が知りたくて読んでみたが、スマートとはいえないような泥臭さを持ち、その中でも強い意志で勝ち上がってきた人間という印象を受けた。
ちょうどブクログの右側広告にアップルの創設者ジョブズについての著作が出ているが、ジョブズについてはその気性の荒さも度々取り上げられている。しかしこの本ではジャック・マーの性格や対人関係のスキルなどはいい面しか描かれておらず、もう少し踏み込んだ内容を期待していただけに少々の肩透かし感はある。
ただ本人も本作で述べていたとおり、アリババの成功哲学というよりは、アリババの失敗についての本を出したいと言っていたので、実際そちらの方が読んでみたい気がする。
表面的な成功体験などは実際その人格を美化する傾向があるので、もっと醜い、人間のリアルが描かれているものを読みたいと思うのです。
ジャック・マーという人間の成功と失敗についてという本が出ればそちらを読みたいと思います。
投稿元:
レビューを見る
ジャック・マーという経営者には興味があります。
この方は学校の先生が似合うと思っていましたが、
まさに生い立ちを読むとその通りだったのですね。
非常に真面目な方に見えますから。
失敗を繰り返し、その先にある今の成功。
アリババという企業でさえそうなのです。
失敗を恐れず、行動を繰り返し、
行動の中で成功を自ら掴んでいく。
成功への道はそこしかないのですよね。
投稿元:
レビューを見る
最近は面白くなかった本には触れないようにしてるんだけど、久々にヤバいビジネス書(?)に当たったので敢えて書く。「トライした→成功した」しかなくて、実際に何をしたのかは技術的にもマーケティング的にも経営戦略的にも触れられない。成功要因は「馬雲の存在」、以上。しかも本人に取材するどころか、既存のスピーチとテレビ番組でのコメント(!)から構成する残念さ。日本にも好調企業・カリスマ経営者のヨイショ本は沢山あり、それを避ける嗅覚は身についたと思ってたのに、久しぶりに引っかかりました。自戒を込めて、最低点を献上しておきます。
投稿元:
レビューを見る
アリババやジャック・マーのことを知りたいときに読む入門書。エピソードがたくさんでうんちく語れるようになる。
◆リーダーとは
西遊記の三蔵法師。明確な目標、前向きな雰囲気、適切なルールを作る。
責任の大きさが舞台の大きさを決める。
◆マネジメントとは
能力があなたの位置を決める。品格があなたがその位置にどのくらい入れるかを決める。
◆競争とは
計画書が分厚く、完ぺきだとその会社は終焉に近い。
投稿元:
レビューを見る
ジャック・マーってすんごいエリートなのかと思いきや、三輪自転車の車夫で生計を立ててたり、学校の先生やったり、翻訳会社を起業したり割と波乱万丈な感じなのね。”能力はあなたの位置を決める。品格はあなたがその位置にどのくらいとどまれるかを決める。”とか沁みるいいことを言っているのです。
続きはこちら↓
https://flying-bookjunkie.blogspot.jp/2018/05/blog-post_10.html