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ソフトバンクの創業者である孫正義氏の半生を書いた本。
本書を読んで孫氏のイメージが変わった。
というのは、彼の成功の裏には多くの人の協力があり、それは彼の人となりが大いに関係しているように思われるからである。
人に好かれ、仁義を通すというタイプのようだ。
現在取り組んでいるエネルギー事業などを見ると、金儲けというより社会貢献に力を入れているように思っていたが、本書を読んでも社会全体のことをよく考えていると思った。
視野が広く、先を見据える姿勢が素晴らしい。
解説で、ファーストリテイリング社長の柳井氏が書いているが、本書を読んで感動するだけではなく感動したならば、行動してほしいという言葉からも、そして本書全体を通しても、あたり前のこととはいえ、やはり行動してこそ始まるということを改めて感じた。
それにしても、行動力というのは、どうしたら養えるものなのだろうか。
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ソフトバンクを率いる孫正義の伝記。あまりその人物像を知らないので読んでみた。後半はソフトバンクがどういうことをしてきたかという社史みたいな感じ。前半の生い立ちから事業が軌道に乗るまでの浮き沈みが激しいあたりは面白かった。
孫氏は確かに非凡な人のよう。そしてそういう人にありがちなあくの強さもありそうで、結局はこの本を読む前の印象と変わらず自分としては敬遠してしまうだろうな。
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「悔しい」
本を読み始めて直ぐに思った感想だ。
・もっと自分はできたはずだ
・もっと自分はできるはずだ
という過去と未来の事が同時に頭に浮かぶ。
孫さんの高校生からの人生はもう真似が出来ない。僕は30歳で、高校生に戻って米国の高校や大学に入り直す事は出来ない(もちろんしてもいいんだけど)。
そうじゃなくて未来を考えるべきだ。今自分は30歳。孫さんは29歳で京セラの稲盛和夫氏と面と向かって交渉していた。雲泥の差だ。
只々悔しい。悔しいから、今からやるしかない。
積み上げ方式じゃなくて、志ベースで考えるべきだ。志ベースで事業を描かなければ事業家とは言えない。
自分が小さく思えて仕方がなかった。本当に本当に、本当に悔しい。
やってやるんだ。
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2015/04/16
孫さんの現在に至るまでの紆余曲折を描いている。
まずは孫さん凄さというのを初めて感じた。ビルゲイツ、スティーブジョブズと並ぶ天才であり、そして努力家であると。何よりも努力をし、徹底したリサーチ、準備と、突飛な行動力により事をなしていく。先見の目もそうであるが、なにより志の高さがこの成功を生んだのだとわかる。
人生60年、何もせず過ごしても、大事を成し遂げても同じように過ぎ去っていく。その中で自分は一体なにを成し遂げ、生きることができるのだろうか。ただの社会や会社の歯車として、小さい自分の周りの幸福のみを追求して生きていくには、この人生は長すぎる。しかし、なにかを成し遂げようと、それに人生を賭すとするならば、短すぎるのではないか。しかしそれでこそ人生ではないのかと、自分の人生の価値について考えさせられた。
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孫正義の圧倒的すぎる逸話と考え方、信念を目の当たりにして、しばしば読む手を止めてしまった。あまりにも刺激が強く、ぼく自身が自信を失ってしまうこともあった。
特に、久留米附設を数ヶ月で中退してアメリカに渡り、1ヶ月で飛び級して、その直後にアメリカの大学検定を受けて、UC Barklyに合格。在学中にはアメリカで事業を立ち上げ、うまくいく。すごい。
ソフトバンクは良くも悪くも、時代時代に合わせて様々な事業をやってきた。この点は、例えば楽天やユニクロといった企業とは大きく異なる。
また人生の要所要所で様々な勝負を仕掛けて、やりきってきたところは本当に凄まじく、勉強になる。
名言はいくつもある。
「300年先からいまを見るんだ。自分の考える時代はきっとくる。」
「積み上げ方式の人生なんてつまらない」
一方で孫正義ですら、最初はソフトウェアの販売で、地道に小さな売上を積み重ねていった。
そして様々な失敗をしたこともあるが、すぐに失敗として諦めるのではなく、徹底するなかで成功をおさめていくことができた。
孫正義に会う人会う人、特にビジネスの交渉をした人は、「不思議な魅力がある」と口々に言う。
印象的なのは、その時々において、時代をつくる勢いのある企業のトップとパートナーを組んで、道を切り開いてきたことだ。その提携関係も、ただの小金稼ぎというよりは、新しい事業を展開するというwin winな関係で、ちゃんと相手にとって本当に魅力的なパートナーシップを提案して、提携して、ものにしていく様がすごい。
そしてソフトバンクが2兆円でボーダフォンを買収すると決めたときの決断と、買収方法はすごい。金融にも長けており、ソフトバンクがリスクを追わずに、利益を得ることのできる体制を作り上げている。またソフトバンクの携帯電話事業展開に伴って、ファン獲得とコンテンツ獲得のために球団(ホークス)を買収するというその発想と視点にも、ただただ驚く。
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ビジネス書はそれなりに読むけど、孫さんの本は初めて読んだかもしれない。
感想としては良い意味で孫さんクレイジーだなと。
他の経営者と比べても行動力が圧倒的なんだと思う。
常人がやらない事を情熱もってやる、言葉では簡単だが実際にやるのは難しい。
失敗も多いけれど折れないハートの強さも情熱からきてるんだと思う。
成功するには行動力と情熱だと改めて実感。
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自分と孫正義が決定的に違うことはなんなのだろう?
もちろん土台としての能力差はあるが、
読み終わったいま感じているのは、
志・覚悟・徹底
の3つだと感じている。
まず志。
自分にも志がないわけではない。
違うのは志の解像度が圧倒的に高いこと。
そして、覚悟。
やると決めたらやる。
やり切る心を決めること。
最後に徹底。
覚悟を決めて、どんな障害があっても徹底的に前に進める。判断も早い。
成し遂げたいことのためには、覚悟を決めてどんな障害にも負けず進み続けることが、自分には足りてないと気づかせてくれた。
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孫正義さんの自伝。
バックグラウンドに関する知識は一切知らずに読んだ。
あれだけ大きな組織のトップに立つくらいだからすごい人だろうなとは思っていたけれども、
その努力量には心底圧倒された。
もちろん先見の明もあるし、合理的でもある、キレる頭脳に常軌を逸する行動力が加わったときのパワー。
自分の生活を省みると情けないが、裏を返せば努力次第でもっとステージを上げる余地があるということでもある。
超人のやることだと思わずに、自分でもできる範囲で手を伸ばさねばと思える。
努力はしすぎても足りることはないと、改めて感じる次第。
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ソフトバンク創始者の孫正義の、幼少期から出版当時(2010年)までの軌跡。後半はソフトバンクに降りかかる困難やその対処法が淡々と綴られていたが、前半の躍動感はすごい。起業家となるまでの孫の学業への邁進ぶり、来るべき情報化社会に向けてビル・ゲイツら世界最高峰最先端の精鋭たちとの親交、失敗と成功を繰り返しながらトップに躍り出てくるまでの様子が、ドラマチックに描かれている。何事も自分次第!と、やる気を鼓舞される。
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孫正義さんの自伝。「絶対真似できない」と思ったのが所感。焦燥感が芽生えたと同時に、行動を起こすことで何でもできると感じた1冊。
・人生の一回制を強く意識している。限られた人生、考えるだけでなく、行動しなければ何も起こせない。
→行動しなければ、その人が何を考えているのか見えない。行動すれば、その人が何を考えているかは見える。
・計画は足し算ではなく、ユニークな割り算でなければならない。1年間という期間を考え、それを12カ月で割ってはいけない。うまくいかないことを考慮して14で割るのだ。つまり1カ月の活動は26日しかないことが見えてくる。
→バッファーをもつ。30歳までに何かを成し遂げたいなら、29歳までに成し遂げる心持ちが必要。
・誰かに攻略法を教わったゲームは面白いのだろうか?
→はらはらどきどきで失敗することもあると思うけれど、快適な慣れ親しんだところに居座るほうが日々安心だけれど、バッターボックスに戻れなくならないぎりぎりのラインであればいんじゃない?
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すごく良かった。これまで孫正義を誤解していた。孫正義の生き様が分かる一冊。
病気で死に直面したこと、竜馬がゆくが好きだったこと、ぐらいのエピソードは知っていたが、ここまですごい人だったとは!
人間のスケールが2回りほど大きかった。参考にして行動したい。否、行動しなければ読んだ意味がない。
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孫正義氏がどれほど凄いかが分かる一冊。タイトルの「志高く」は、これ以上ないほど内容を簡潔に表現している。個人的に、孫氏は携帯電話のソフトバンク代表の方という程度の認識だった。だが本書を読み、それは失礼極まりない大変な誤りであることに気付いた。若い頃から「努力」と「挑戦」を擬人化したような生き方をされており、その行動力には脱帽する。読みながら目頭が熱くなる箇所がいくつもあった。本書を執筆された井上氏の取材力は素晴らしいと思う。ビルゲイツ氏をはじめとする登場人物もさることながら、解説は柳井正氏という、非常に贅沢な内容に仕上がっている。
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孫正義さんのことは、あんまり良いイメージをもっていなかったのだが、それが払拭された。
すごい努力で勉強し、事業を立ち上げて大きくする。
何をやるかをまず一心に考えてやると決心したら、その一番になる。
インフラに関わることをやる、誰もやっていないことをやる、という発想と、自分を信じる力がすごい。
本当に人々のためになることを考えてブロードバンドを推し進めたのだなー。凄いな。
この人がいなければ、日本のインターネット環境は、今でもとてもとても遅れていたかもしれないと思う。
海外の会社を買収していることも、私はほとんど知らなかった。
発想が大きくて、その端っこだけでも覗かせてもらえて良かったと思う。
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少年時代のことから、ソフトバンクを設立して成長させていくまでの経緯が綴られています。
努力家で行動力が高く、先を見据えて一心不乱に立つ向かう姿に
読んでいて、ワクワクする内容です。
志を高く。人生一度きり、一生懸命に生きる大切さを感じました。
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# 書評☆4: 志高く 孫正義正伝 新版 | 日本を代表する事業家はやはり天才的で凡人には参考にならない
## 概要
- 書名: 志高く 孫正義正伝 新版
- 副題:
- 著者: 井上 篤夫
- ISBN: 9784408552156
- 出版: 2015-02-15
- 読了: 2020-10-03 Sat
- 評価: ☆4
- URL: book.senooken.jp/post/2020/10/04/
## 評価
与沢翼に興味があり彼の著書を読んでいると,孫正義に言及することが度々あった。日本を代表する事業家となった孫正義だが,彼の経緯については知らなかったので,教養として彼の自伝を読んだ。
本書は孫正義が生まれてから,事業家として成功するまでが事細かに書かれた自伝となっている。関係者への緻密な取材に基づいて書かれており,かなり細かく書かれている。
全体の構成は時代ごとに以下の3部に分かれていた。
1. 学生時代
2. 起業後
3. 事業拡大
3の事業拡大の部分は話が若干飛び飛びになっていた。
高校1年生でアメリカの高校に留学して,そこから飛び級で名門のバークレー校に入学。在学中に飲食のビジネスや,発明のビジネスで起業。大学卒業後に本で日本ソフトバンクを起業。最初はソフトの商社から始まり,PC関係の雑誌,そこからソフト事業から一気に話が広がり,通信キャリアやインターネットのビジネスに広がっていった。
ホリエモンの自叙伝の「[ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく](https://book.senooken.jp/post/2019/12/28/)」や与沢翼の「[スーパー フリーエージェント スタイル](https://book.senooken.jp/post/2020/07/28/)」を比べて,似ているところを感じた。
学生時代にしっかり勉強して,いい大学に入学して,チャンスを掴んでいる。また,幼少時代に転機となるできごと,身の回りに助けとなる人物がいたこと,このあたりが共通点に感じた。
ある程度レベルの高いところに行かないと,飛躍できないという点から,学生時代の勉強の重要性を感じられる。
読み応えのある内容で読了に2週間ほどかかってしまった。
## 引用
> ### p. 16: 序 正夢
> 孫正義は父・三憲 (みつのり)、母・李玉子の四人の息子の次男として、昭和32 (1957) 年8月11日、佐賀県鳥栖市五軒道路無番地で生まれた。
>
> 正義は在日韓国人三世 (現在は日本に帰化) である。
>
> 孫家は、もともと中国から韓国に渡ったとされる。祖父の時代に、韓国の大邸 (テグ) から吸収に移り住んだという。
>
> 系図によれば、孫家は代々、武将や学者が多かった。
>
> 祖父、孫鐘慶 (ソンゾンギュン) は、築豊炭田で坑夫として働き、生計を立てた。
>
> 正義の父、三憲は、魚の行商から養豚業、ときには闇の焼酎作りにも手を出し、なりふりかまわず働いた。やがてパチンコ屋、飲食業や不動産業などで経済的な基盤を築いた。
孫正義の家柄が書かれていた。
> ### p. 39: 3 人生の衝撃
こちらでは現在の妻である大野優美との出会いが書かれていた。1974年2月に高校1年生だった孫正義がアメリカの英語学校 (ELS) に入学して2-3週間で出会ったらしい。孫正義の2歳年上で大学生で結婚���るまでここから一緒だった。
> ### p. 52: ユダヤの商法
こちらではアメリカに来る前から事業をやりたいと思っていたというエピソードとして,日本マクドナルド社長・藤田田著の『ユダヤの商法』を読んで感銘を受けて,直接面会を申し込んだ話が書かれていた。
> ### p. 62: 孫の発明のプロセス
孫正義の逸話として有名な学生時代の5分間の発明の中で気づいた3の発明プロセスについて書かれていた。
1. 問題解決法
2. 水平思考: 逆転の発想
3. 組み合わせ法: 既存のものを組み合わせる
特に3番目の組み合わせ法により,大量の発明を実現している。
> ### p. 67: 音声機能付き電子翻訳機
組み合わせ法をコンピューターを使って試した。パーツ毎に新しさ,大きさ,などの要素を40ほど組み込んで何百万通りもの組み合わせから重みをかけ合わせたものを点数順に並べて検討していく。
その中で,250絞り込んで「音声機能付き電子翻訳機」というコンセプトを導き出した。そして,これを自分では実現できないとして,所属していたバークレー校にいたその分野の権威である大学教授に持ち寄って事業化した。
> ### p. 96: 結婚
こちらでは孫の結婚のエピソードが書かれていた。孫21歳,優美23歳の学生結婚だった。
> ### p. 122: あこがれ
学生時代の起業での成功エピソードが書かれた後に,幼少期の細かいエピソードが書かれている。
その中で,中学三年生でのエピソードが印象的だった。中学三年生に,北九州の中学から福岡の名門中学に転校すると,それまでオール5だった成績がオール2になった。これに危機感を持った孫は全校1位の級友に相談した。そこで,塾への入学を勧められた。
しかし,ここで入塾を最初拒絶された。これを級友の母にお願いしてもらい,入塾を許可された。ここで入塾できていなければ,その後の成功はなかった可能性が高かった。
> ### p. 126: 竜馬がゆく
こちらでは孫正義の愛読書である竜馬がゆくについて書かれていた。孫は戦国武将に憧れており,織田信長や坂本龍馬に憧れを持っていた。
> ### p. 212: 21 荒ぶる魂の叫び
日本で創業した日本ソフトバンクの黎明期に孫正義が難病にかかっていた話が書かれていた。
結局,奇跡的に新しい治療法で肝臓の病気を治すことができたそうだ。
> ### p. 288: ソフトバンク
日本ソフトバンクとノベルの共同出資でノベル日本法人が設立された1990年の春に日本ソフトバンクからソフトバンクに社名変更された。
## 結論
日本を代表する事業家の孫正義の経歴が事細かに書かれており,どういう経緯をたどってきているのかがわかった。
ただ,わかって思ったのは,やはり自分では再現するのは無理だろうということだ。自分の過去を振り返っても,このような大志を抱くことはなかった。家に閉じこもってゲームするくらいで,他にやりたいことも特になかった。
あとがきで社外取締役の柳井正が読むだけじゃなくて,行動しろと書いてある。勿論わかるのだが,具体的に凡人に何ができるのか?いうのとやるのとでは全然違う。
天才的なものを持っ��生まれて,身の回りに助けてくれる人がいたから成功できたという面が強いと思った。
あくまで教養として,偉人のエピソードを知識として知るに留めるくらいしかできないと思った。孫正義が読んでいた「ユダヤの商法」と「竜馬がゆく」は読んでみたいと思った。