紙の本
気になった事
2015/12/03 00:27
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いち映画ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在の医学の機械革新は、それまで知りえなかった
事もたちどころに明らかになるという。
この本ではMRIという体内を網羅的に検知できる機械
等を使って脳の機能、心の在り様を
明確に記述しているところもあります。
書かれている内容は広範であり、細かな点は多岐にわたっています。
私が気になったところを
幾つかの文言を挙げて、
その内容を紹介していきたいと思います。
忘れさせる薬(170ページ)
ある記憶を忘れる薬が開発されたという事。
これは外傷性記憶ートラウマ(心の傷)に悩む人にとっては朗報です。
己に襲い掛かる記憶を消せるという効用。
ところが、これについて反論が出されてしまう。
忘れ去る、その事は人の固有の「人生の教訓」を得る
と言う事をおろそかにしてしまうものではないのかと。
記憶を操作していいのか、この反論に、どう答えを
だすかということになっている
そうなのです。
天才は学習によってなされるのか?(186~188ページ)
脳がコンピューターと違うのは学習していくことであるという。
タクシードライバーでも一流の演奏家でも同じだという。
「(ある調査では)トップレベルのバイオリニストが、20歳になる頃には週に30時間以上も厳しい練習をして、通算の練習時間は優に1万時間を超えていることを明らかにした。一方、優秀というレベルにとどまる生徒の場合は8千時間以下で、将来音楽教師になる程度なら総計4千時間しか練習しなかった。」
「世界レベルに達するにはどんな分野でも、1万時間の必要」
(「」内は、この本からの引用です)
人生の成功と、満足を先延ばしにすること(190~192ページ)
ある心理実験で、楽しみを先延ばし(今は我慢して、後で楽しむ)をする人の方が、高い能力を持っていいるという。
高い能力とは、ここでは「大学進学適正試験」を例にして言っています。
老化とは何か(389~360ページ)
「…老化プロセスの原因については、生物学者のあいだで意見の一致を見ていない。しかしここ10年で、ひとつの新説が徐々に受け入れられ、数多くの老化研究がひとつにまとまってきた。基本的に、老化は遺伝子や細胞のレベルでエラーが蓄積することだ。細胞が古くなると、DNAにエラーが蓄積しだすとともに、細胞そのものにもゴミがたまりはじめて、細胞のの機能が低下する。細胞が徐々に機能を失っていくと、皮膚はたるみ、骨はもろくなり、髪は抜け落ち、免疫系は衰える。しまいには、死に至るのだ。」
以上は、私、個人が興味をひかれた部分です。
たぶん、ほかの人は、違ったところに目を奪われるかもしれません。
のちに読み返したい本です。
その時は、違った点が気になるかもしれません…
紙の本
知的好奇心が刺激されます
2019/02/19 21:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱぴぷ - この投稿者のレビュー一覧を見る
幽体離脱と脳の話、人間が機械化する話、機械が人間化する話、量子論をどう考えるのかという話など。知的好奇心が刺激されました。
投稿元:
レビューを見る
「自然界のすべてを見わたして、何より大きな謎をふたつ挙げるとしたら、心と宇宙だ」という宣言から始まる。著者のミチオ・カクは「宇宙」の方の専門家だが、この本は「心」の方に焦点を当てた本。最初の方に、マーヴィン・ミンスキー、スティーブン。ピンカー、マイケル・ザガニカ、V. S. ラマチャンドラン、デイビッド・イーグルマン、デイビッド・チャーマーズ、ジュリオ・トノーニ、ジャコモ・リゾラッティ、ダニエル・デネット、などの名前がどんどん出てくるので、彼らが追求している「意識」や「自由意志」などについて脳神経学をもとに論じていくのかなと期待をしながら読むと、ちょっと違う。
心の動きがMRIで読める(本当にある程度は読めるようになる)や、テレパシーや脳のリバースエンジニアリングなど、どちらかというとレイ・カーツワイルのようなシンギュラリティやフューチャリストの色の方が強い。
確かにナノテクノロジーとMRIなどのセンサーテクノロジー、あとはコンピューティングパワーの累乗的進化によって、これまでとは違う形で心はある意味で要素分解されていく方向では解明されていくのだろうなと思っている。それが、不老不死や、記憶の永遠の保存などにつながるかというと別物のような気がしている。
ニューヨーク・タイムス1位のベストセラーらしいが、こういうのをニューヨーカーはこぞって読むのだろうか。面白くないわけではないが、期待と最初の入りがよかった分、ちょっと期待外れだった。
謝辞に出てくる科学者のリストが圧巻。
投稿元:
レビューを見る
10次元宇宙?のカク博士による、心を科学する、をテーマにした本。最新の動向を平易に説明してくれる。相当に高度なネタなのだろうが、SFやら映画やらいろんなアイテムを使い、また面白い表現を使い、説明してくれるのでありがたい。にも拘わらずよくイメージができないトピックもあり、読むのはそれなりに気合が必要ではあった。他の専門書を読むのもよいのだろうが、ここまで平易な記述をされたものはそうないかも。2回目はよりじっくりと読んでみよう、と思える本である。
投稿元:
レビューを見る
脳、精神といったマインドの未来について、様々な観点から思考実験を行い、未来の仮想を行っている良著。
いろんな目線から考えさせられることがあり、とても面白かった。
<メモ>
・脳は宇宙と同じくらい深遠で複雑な器官である。
投稿元:
レビューを見る
【由来】
・
【期待したもの】
・
※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
・
【ノート】
・
【目次】
投稿元:
レビューを見る
決定論と自由意志、考えると今の自分の意識が、適切な表現ではないし、もはや自分の意識を正確に表現する言葉があるとは思えないが、孤独な白昼夢の中にいるようで、途方に暮れる。
投稿元:
レビューを見る
いつもブッ飛んだ科学ストーリーで楽しませんてくれるカクさんがこの本で取り組んだのが「人の心」。人の意識とはなんだろう? 科学的に捉えることが出来るのだろうか? 魂の不滅を人工的に作り出すことは出来るのか? みたいな話を身近な映画やSFを例に出しながら相変わらず読者を飽きさせない。
続きはブログで
https://syousanokioku.at.webry.info/201903/article_1.html
投稿元:
レビューを見る
読んでいて非常にワクワクする本です。SF映画の世界がすぐそこの未来まで来ている話が満載。脳の話や量子力学、そして心の究極問題である自由意思について等。私の大好物の話題が盛り沢山なのでかなりボリュームのある本でしたが最後まで美味しく読ませていただきました。最近量子力学に惹かれているので非常にタイムリーな読書になりました。面白かったー!
投稿元:
レビューを見る
さすがニューヨーク・タイムズベストセラーで、皇帝の新しい心から火星の人類学者から心の社会から意識は傍観者であるまで、さまざまな意識にまつわる書籍を網羅していてしかも発散してない。これはなかなかの力仕事。物理学に反しているかいないか?をもとに、妄想もとめどなく進む。訳も読みやすかった。
投稿元:
レビューを見る
2010年代の論文がぽんぽんでてくる、ほんとうに最新の知見に基づいて、心と意識の問題や、「テレパシーや念力は可能か」「記憶の書き換えはできるのか」といったSF的な問いについて考察している。著者が心理学者ではなく物理学者だというところも、バランスの取れた筆致に貢献しているのかもしれない。まとまりがいいだけでなく、終章に「補足」としてつけられている「意識の量子論?」という章が、宇宙と心をつなぐという本書の著者でしか書けないような内容で、読み応えがある。
投稿元:
レビューを見る
心の未来を科学するというタイトルの通り、脳や心を分析する技術等を紹介している。ロボットの心を作れるのかとか、心を操れるのか、SF好きにはワクワクする内容で堪らない。
投稿元:
レビューを見る
正月に放送されて話題をよんだNHKのNEXT WORLDにも出演して未来を語った物理学者が「意識」に切り込んだ500ページを越える大著、脳科学のテクノロジーの発達の歴史から物理学者の観点からの意識の定義(ここがとても分かり易く納得感があったので後述)そして、BMI(Body Mass IndexじゃなくてBrain-machine Interface^^;)が思ったより進んでいるのに驚かされ、脳科学の臨床をしっかり押さえてから、人工知能や意識のダウンロードそして量子論などの意識の未来を語ります。脳科学系の著書にありがちな哲学や宗教からの引用が無く、SF小説や映画からの引用が多くとてもワクワクしながら楽しく読めました。
本書での意識の定義のざっくりまとめ引用
レベル0:動かないかわずかな移動性だけを持ち、少数のパラメータ(温度、水分、日光など)のフィードバックグループを用いて自分の場所のモデルを構築する。
例)草花
レベルⅠ:変化する位置を評価する新たなパラメータ群(視覚、嗅覚、平衡感覚、触角、聴覚などで、このそれぞれに複数のフィードバックグループが含まれる)。
例)爬虫類、自身が何処にいて他の動物(獲物など)が何処にいるかといった心的イメージを形成する。
レベルⅡ:他者との関係という位置付けについてモデルを構築するためのパラメータ、動物がみずから集団のメンバーと社会的なやりとりをするのに必要なフィードバックグループの総数で定義する。
例)オオカミが自分のほかに10匹と群れをなし、どのオオカミとも15種類の感情や仕草をやり取りするとしたら、その意識の大雑把な近時は10*15で150となる。
レベルⅢ:人間だけが持つ未来をシュミレートする意識。世界のモデルを構築してから、過去を評価して未来をシュミレートする特殊な形の意識であり、多くのフィードバックグループについて折り合いを付けて評価し、目標を達成する判断を下す。
投稿元:
レビューを見る
THE FUTURE OF THE MIND: THE SCIENTIFIC QUEST TO UNDERSTAND, ENHANCE, AND EMPOWER THE MIND
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000816662015.html ,
https://mkaku.org/
投稿元:
レビューを見る
脳の話から宇宙のことまで、科学の最先端が紹介されていて、科学に疎い僕からすると、科学の話に驚きつつも、ミチオ・カクの幅の広さもすごいと思った。でもだいぶ分かりやすく書いてあるのに、科学に疎い僕には少し難しい。