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紙の本
王国 (河出文庫)
著者 中村 文則 (著)
組織によって選ばれた「社会的要人」の弱みを人工的に作ること、それがユリカの仕事だった。ある日、彼女は見知らぬ男から忠告を受ける。「あの男に関わらない方がいい…何というか、...
王国 (河出文庫)
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商品説明
組織によって選ばれた「社会的要人」の弱みを人工的に作ること、それがユリカの仕事だった。ある日、彼女は見知らぬ男から忠告を受ける。「あの男に関わらない方がいい…何というか、化物なんだ」男の名は木崎。不意に鳴り響く部屋の電話、受話器の中から語りかける男の声―圧倒的に美しく輝く「黒」がユリカを照らした時、彼女の逃亡劇は始まった。世界中で翻訳&絶賛されたベストセラー『掏摸』の兄妹篇が待望の文庫化!【「BOOK」データベースの商品解説】
組織によって選ばれた、利用価値のある社会的要人の弱みを人工的に作ること、それがユリカの「仕事」だった。ある日、彼女は駅の人ごみの中で見知らぬ男から突然忠告を受ける…。「掏摸」の兄妹篇。【「TRC MARC」の商品解説】
お前は運命を信じるか? ――組織によって選ばれた「社会的要人」の弱みを人工的に作る女、ユリカ。ある日、彼女は出会ってしまった、最悪の男に。世界中で翻訳・絶賛されたベストセラー『掏摸(スリ)』の兄妹編!【商品解説】
著者紹介
中村 文則
- 略歴
- 1977年愛知県生まれ。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。年『遮光』で野間文芸新人賞、『土の中の子供』で芥川賞、『掏摸』で大江健三郎賞、『私の消滅』でドゥマゴ文学賞を受賞。著書多数。
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紙の本
芥川賞、大江健三郎賞など次々に文学賞を勝ち取ってこられた中村文則氏の非常に興味深い作品です!
2020/05/30 12:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「土の中の子ども」で芥川賞を受賞され、また『掏摸(すり)』では大江健三郎賞を受賞された中村文則氏の作品です。同書では、街の悪党から依頼を受け、要人にハニートラップを仕掛けることを仕事とする主人公のユリカを中心に展開するストーリーとなっています。ある日、彼女は木崎という見知らぬ男から忠告を受けます。「あの男に関わらない方がいい」と。ユリカは一体どうなるのでしょうか。続きは、ぜひ、同書をお読みください。
紙の本
どんな事があっても・・生き続けていれば・・
2016/06/16 06:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
解説を読むと「掏摸」の兄妹編で、主人公が木崎と対峙する。
よく不幸な事が起きると、人は「何故私なのか?神は何故こんな試練を私に与えるのか?神はいるのか?」などと考える。
この作品は、木崎を神のような存在にして、人の運命を木崎の考えたシナリオのように変えてしまう。
偶然なのか運命のか木崎のシナリオなのか、物語の登場人物達の混乱が読む者にも伝染し楽しめる。
主人公ユリカは親に捨てられた傷があり、捨てられたくない気持ちと人に好かれたいと思う気持ち・人に自分を選んで欲しいと願う気持ちが今の自分を作ったと考える。
そんな傷をもつユリカの再生の物語として考えたい。
大切な人たちを失って、何も望んでいないと思っているユリカだが、何故か生きる事に執着できる。
そんな姿が人間の本質を失っていない事に救いを感じる。
紙の本
「掏摸」とセットで。
2015/07/15 00:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は「掏摸」の姉妹本として刊行されていて、両者共に悪人「木崎」に翻弄される人間を描いた作品です。
「掏摸」を読んで面白いと思ったら「王国」も是非。逆に「掏摸」を読んでピンとこなかった人はおそらく本作もピンときません…(笑)
紙の本
支配に対抗できるか
2016/09/28 15:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ポージー - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の代表作である「掏摸」の姉妹小説(主人公は異なる)だが、これは独立したものとして読める。
一人の女とその行動や人生を圧倒的な力によって気まぐれに支配していく男の話。男は裏社会で強大すぎる権力を持っていて、女は彼の関わる事件に巻き込まれてしまう。女の生死はいつも男に左右されるような状況。それ以前から女は生きる希望もない娼婦であったが、しかしどんな最悪の状況にあっても生き延びようとする。
自分の人生さえ握るような圧倒的すぎる力を前に人間はなにをできるか。それは、それでも命にしがみつくこと、生き様を見せることではないだろうか。