紙の本
きりこについて (角川文庫)
著者 西 加奈子 (著)
きりこは「ぶす」な女の子。小学校の体育館裏で、人の言葉がわかる、とても賢い黒猫をひろった。美しいってどういうこと? 生きるってつらいこと? きりこがみつけた世の中でいちば...
きりこについて (角川文庫)
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商品説明
きりこは「ぶす」な女の子。小学校の体育館裏で、人の言葉がわかる、とても賢い黒猫をひろった。美しいってどういうこと? 生きるってつらいこと? きりこがみつけた世の中でいちばん大切なこと。【商品解説】
著者紹介
西 加奈子
- 略歴
- 1977年テヘラン生まれ、大阪育ち。関西大学法学部卒業後、2004年『あおい』でデビュー。05年刊行の『さくら』がベストセラーとなる。07年『通天閣』で織田作之助賞受賞。他の著書に『きいろいゾウ』『しずく』『窓の魚』『うつくしい人』『炎上する君』『円卓』などがある。
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紙の本
これからもずっと、大切にしたい本
2016/12/15 19:01
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いぎりす - この投稿者のレビュー一覧を見る
他人からどう見られているか、どう思われているか。そんな思考回路で恐る恐る暮らしながら「容れ物」ばかりに囚われている私。他人にどう思われようと「私」は「私」でしかない、と言い聞かせて最近は生きてきたつもりでも、やっぱり周りの目が気になってしまう。なぜなら、私も他人を見るときに「容れ物」に気を取られているからかもしれないから。それを気付きだけじゃなくて、実際に行動に移せているきりこたちを尊敬する。私も時間が掛かっても良いから、そんな生き方が出来るようになれたらなあ。
紙の本
一気に読んでしまいました。
2015/02/06 23:51
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙にひかれて手に取りました。当初想像していた話とは大分異なっていたのですが、好きな本の一つになりました。とてもパワーのある本だと思いました。きりこ達を通して、多くの思い込みに気づくことができました。読んでいる時、思わず目を見張る瞬間や、そういうことか、と腑に落ちる瞬間が、多々ありました。読んでよかったです。
紙の本
きりこのかお
2018/11/30 19:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みはじめはいったいきりこがどんな顔なのか、そればかりが気になりなかなか読み進まなかった。
しかし読んでいくうちに、きりこは自分ににているなーと思い始め、そして最後の数ページで(自分の中では)どんでん返し。
またはじめから読みたくなった。
紙の本
伝道師 西加奈子
2017/04/30 20:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雲絶間姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
近頃の西加奈子はかつてのオモロクて時々ほろっと悲しくなる作風から、宗教の教主様に変貌を遂げたのではと感じることがある。
『サラバ!』でも思ったのだが、きっと今の日本の現実を憂い、鬱になったり引き籠ったりの若者にエールを送りたいのではないだろうか。
『きりこについて』を読むと、すべての登場人物の少女達の悩む前の姿を見て、自分の傲慢な少女時代を思い出し、顔から火が飛び出すようである。しかし、自分の道を見つけた彼女たちの精神は強く、その姿に勇気づけられる。
これは全ての悩める大人少女達への応援歌である。
紙の本
猫好きじゃないけど、良かった。
2019/11/18 21:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はるりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
単純に面白かった。やっぱり西加奈子さんは、関西弁で語る方が、しっくりくる。
主人公が、ぶすって気付くまでが、長かった。
誰もが薄々解ってる事を、はっきりとした言葉にしてくれているところに、共感出来る。
例えば、少年時代にモテていたこうた君、大人になるにつれて、女の子は経済力のある男の元へと群がっていく。その事に憤りを感じる彼だが、その事に対する解説が、とても的を射ている。そうなんだよね~と思いながら、最後まで楽しく読めました。
紙の本
不思議
2016/01/25 12:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:すいぽて - この投稿者のレビュー一覧を見る
西加奈子先生の作品を初めて読みました。
不思議と不思議な気持ちのまま楽しめました!
何が不思議かは読んでからのお楽しみで笑
紙の本
ラムセス可愛すぎ
2015/12/23 22:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たまちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
猫さんたちが可愛すぎでごまかされてるけど、登場人物はみんな何かしら不幸な目にあってる。
でも、最後には救いがある。ご都合主義なとこもあるけど、それも西加奈子さんの味かな。
紙の本
自分を見つけること=他人を見つけること
2016/09/28 15:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ポージー - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公はぶすのきりこ。その他にもかわいい娘、AV女優、かっこいい不良の男子、宗教にはまる主婦、など色々な人々が出てくるのだけど彼らは皆自分を見失っている。
この物語において「自分」とはなにか。そして彼らがどのように「自分」を取り戻すのか。
人が自分のことを「自分」と言えるのは自分を客観視しているからだ。仮に100%主観だけだったら自分と「自分」は完全に混じり合って、そうなると自分と世界・他人との境界も無いことになる。つまり「自分」を見つけるためには他人を見つけなければいけないし、他人を見つけるためには「自分」を見つけなければならないのだ。この二つは同じことで切り離せない。そういうことを感じた。
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人とは
2020/11/11 11:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あおたいがー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ぶすなきりこが両親から愛情をふんだんに注がれて自分の容姿についてなにも思わずに育っていた少女時代から、『ぶす』を認め、そして次第に人は中身だけでなく、容姿、今までしてきたこと、そのすべてが「自分その人」だと気づいていく。
ラムセス2世というネコの視点で書かれているが、人が人であることをどのようにみとめていくか、それを理解していくのか、その過程が描写されていてよかった。
人は見た目と中身だけでもないのだ。