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- カテゴリ:一般
- 発売日:2015/04/23
- 出版社: 青土社
- サイズ:20cm/468,80p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7917-6860-8
- 国内送料無料
紙の本
氷河期以後 紀元前二万年からはじまる人類史 下
有史以前の世界をあきらかにする考古学者の挑戦。狩猟から農耕、そして都市の形成へ。オーストラリア、中国、インド、アフリカを探検し、わずかに遺された痕跡から、独自の手法で「ヒ...
氷河期以後 紀元前二万年からはじまる人類史 下
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商品説明
有史以前の世界をあきらかにする考古学者の挑戦。狩猟から農耕、そして都市の形成へ。オーストラリア、中国、インド、アフリカを探検し、わずかに遺された痕跡から、独自の手法で「ヒト」が人になる瞬間を鮮やかにとらえる。【「TRC MARC」の商品解説】
これまで解明されていなかった 氷河期以後の世界がついに明らかに!?紀元前二万年から紀元前五千年までの地球。この氷にとざされた過酷な環境のなかで、わたしたちの祖先はいまにつづく文化・文明の礎を築いた。いかにして生き延びたのか、なぜ文明を発展させることができたのか。この最大の謎に認知考古学の大家が挑む。西アジア、ヨーロッパ、南北アメリカ、オーストラリアと東アジア、南アジア、そしてアフリカ。グローバルに探究された、人類史の空白を埋める1000頁超!前代未聞の一大プロジェクト!【本の内容】
著者紹介
スティーヴン・ミズン
- 略歴
- 〈スティーヴン・ミズン〉1960年イギリス生まれ。レディング大学考古学教授。人間の心の進化に注目した認知考古学の分野で多大なる功績を残している。著書に「心の先史時代」「歌うネアンデルタール」など。
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紙の本
先史時代各地域の人々の暮らしぶりを、根拠に基づき想像豊かに描写
2018/05/08 20:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たまがわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書(下巻)は、
「オーストラリア大陸と東アジア」全9章、
「南アジア」全4章、
「アフリカ大陸」全7章と「結びの言葉」1章からなる。
全体として、記述が細かくて、分量が多い。
上下巻ともに、世界各地域の先史時代の人びとの暮らしぶりを、
考古学上の証拠などを元に、想像豊かに描いていく。
また、原注は上下巻ともにたいへん充実している。
1章分が、日本の縄文時代に割り当てられている。
その部分はコンパクトながらも、内容は充実している。
章のタイトルは『縄文とともに』で、サブタイトルが
『紀元前一四五〇〇年から六〇〇〇年における日本の複雑な狩猟採集民と最初期の土器』
となっている。
その中で著者は、
『 縄文人たちがそれほど創意に富んでいたのはなぜだったのだろうか?
なぜ彼らは世界のいかなる地域よりもはるかに早い段階において
土器を作っていたのだろうか?』
と問いかけ、考察する。
『日本は、世界最古の土器を生み出した国』であり、
『氷河時代の日本の狩猟採集民たちは、石斧の刃を研ぐことによってその切れ味を
高めていたのだが、それは、この種の技法がヨーロッパにおいて用いられるようになる
数千年も前のことだった。』し、
『縄文人たちは、漆を創案し、それを使ってもいた。』のだという。
また、『最近発掘された北海道の垣ノ島遺跡から発見された、
紀元前七〇〇〇年の墓の中に置かれていた赤漆の櫛は、
世界最古の漆器として知られている。』という。
その他、『上野原には指導者として認められているような人々もいなければ、
貧富の格差もないように思われる。すべての住居は、その大きさも構造も似ており、
それぞれの炉床で調理されている食べ物の種類にも違いは見られない。』という話とか、
ドングリの調理の話、
紀元前五〇〇〇年ごろの九州の南の鬼界火山(カルデラ)の噴火による火砕流が、
『九州南部と中央部の森林地帯と、その中のすべてを荒廃させた。』話、
関東地方のイノシシを狩るための落とし穴(一〇〇〇〇個)の話など、色々と紹介される。
日本以外の部分についても、日本に関する記述と同じように、
おそらくよく調べてられていて、採り上げる内容も吟味されていて、
ということなのだろうけれども、全体の分量が多すぎて、
自分には飛ばし飛ばししながら読むことしかできなかった。