紙の本
時に想いは恐ろしい
2016/03/15 13:00
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投稿者:まもり - この投稿者のレビュー一覧を見る
皆川博子さんの作品が目当てで。作家だけではなく、様々な分野のプロフェッショナルが描くそれぞれのラブレター。手に取りつつ、その実、人のラブレターに自分は驚くほど興味がなかったので、スルスルッと読んでみて人が対象物を呑み込むように想う愛に圧倒され、非常に興味深く思う。フィクションあり、ノンフィクションあり、やはり私は一番皆川さんの作品が好きだ。今よりずっと言論も行動も不自由だった時代に、奥に奥に秘められた想い、誰にも知られてはいけないでも書かずにおれなかった想いに、圧倒された。
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とても良質なアンソロジー。
投函することができないラブレターを乗せて。
過去の恋人や、過去の想い人。共に過ごした愛犬、愛猫。いつもお世話になってるあの人やコンビニ。などなど、思いを馳せる(た)あの人たちへ。
とても好きだったのは小池真理子さん。読んでて泣いてしまった。ペットを飼ったことある方ならきっと泣いてしまう。
吉本ばななさん、川上未映子さん、西川美和さん、壇蜜さん、村田沙耶香さんあたりも楽しかったです。
手紙を書きたくなった、とても。伝えることができないあの人に。
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吉本ばなな、川上未映子、二階堂ふみ、西川美和、小池真理子、横尾忠則、松尾スズキ、皆川博子etc.…
とても贅沢な執筆者たちのさまざまなラヴレター。
西川美和さんの夫への手紙には泣けて泣けてしかたなかった。
夫婦って難しい。
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26人のラヴレター集。
面白いのも面白くないのも揃ってる。
立ち読みしてでも読んで欲しいのは「川上未映子」
男を挟んだ女の勝負、おそろしすぎます!
「壇蜜」の過去の男への復讐話もすごかった。
あと、「西川美和」と「山本容子」の話が良かったのと、
「俵万智」は余裕で何ランクも上をいってる!
読むに堪えない話も1/3くらいあったけど、
それは編集の人の問題なんじゃないかな・・・?
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様々な作家や俳優などが書いたラブレター集。吉本ばなな、川上未映子まではよかったけど二階堂ふみからやっぱり物書きじゃないなって感じになりあとはだらだらと読んでしまった
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村田沙耶香さんが強烈だった。
コンビニへのラブレター…。
摩訶不思議な世界なのに、読み進めるとなるほど…とか思ってしまって、何が普通なのかわからなく足場がグラグラする感じ。
どんな返答がくるのか、コンビニからの返事を待ちたい。
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2016.2発行の「ラヴレターズ」、26人の人のラヴレターが収録されています。村田沙耶香さんの「コンビニエンスストア様」、小池真理子さんの「亡き猫のための恋文」が印象に残りました。
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(2017/10/26読了)
1929年〜1994年生まれの幅広い年代の著名人26人の恋文。こういう本でなければ読むことのない作家さんも。それぞれの年代の言葉で書かれている。
恋のお相手は、必ずしも人ではなく(擬人化しているのもある)、自分宛も、男女間でもないものもある。面白おかしく書いたもの、胸を打つもの、真実なのか作ったものなのかわからないものもあり、バラエティに富んでいる。
短編だから気負わず読めると思ってだけど、ひとつひとつの想いを漏らさず読んだので、その重さに読後ぐったりとしてしまった。
(内容)
あなたは、ラブレターを書いたことがありますか?
作家、女優、画家、音楽家、タレント、映画監督など、26人が「恋」を書きました。
言葉の達人たちが綴った秘めた恋の行方は?
殺し文句がここにあります。
(目次)
吉本ばなな(作家.1964年生まれ) いつかへのラブレター
川上未映子(作家.1976年生) 桔梗くんへ
二階堂ふみ(女優.1994年生) 貴方と、
西川美和(映画監督・作家.1974年生) ラブレター
壇蜜(タレント.1980年生) あなたの仕打ちへの「お返し」
小池真理子(作家.1952年生) 亡き猫のための恋文
横尾忠則(美術家・作家.1936年生) タダノリ君へ
山本容子(銅版画家.1952年生) 7+2
俵万智(歌人.1962年生) 心に墓を建てる
桐野夏生(作家.1951年生) 懐かしい伯父様へ
小島慶子(タレント・エッセイスト.1972年生) 不機嫌なあなたへ
姫野カオルコ(作家.1958年生)悲しみのロマンス
山中千尋(ジャズピアニスト.1974年生) より良き日のあなたへ
松尾スズキ(作家・演出家・俳優・脚本家・コラムニスト.1962年生) 片桐はいりさんへ
加藤千恵(歌人・作家.1983年生) 岡村靖幸様
松田青子(作家・翻訳家.1979年生) 白鳥に憑かれた王子(クリストファー・マーニー)へ
村田沙耶香(作家.1979年生) コンビニエンスストア様
春風亭一之輔(落語家.1978年生) 寄席は、おっさん
砂田麻美(映画監督・ドキュメンタリー作家.1978年生) 飛行機様
中江有里(女優・作家.1973年生) 父への感謝状
島田雅彦(作家.1961年生) ララへ
岩下尚史(作家・伝統文化評論家.1961年生) ふかくしのぶかたへ送る文
髙樹のぶ子(作家.1946年生) 雲に寄せて
皆川博子(作家.1929年生) 君よ、帰り来ませ
橋本治(作家.1948年生) 拝啓 日本様
長塚京三(俳優.1945年生) 遺言
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本当っぽいのから創作まであり面白く読み通せた。いろんな伝え方があるのだなと思った。これだけ沢山のそれを見ると文字にして伝えるってことの色々を考えさせられた。
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26名の著名人の方々がそれぞれ、愛する人(動物・物)に宛てた手紙。
小池真理子さんの『亡き猫のための恋文』がとても好きでしたが、これ創作ですよね?
村田沙耶香さんは本当にコンビニエンスストアを愛しているんですね。
他の方々も短い文章なのに、それぞれに、その方らしい、ドラマがあり愛がこもっていて、読み応えがありました。
ラヴレターというものは、こんな風に書くものなのかと、勉強に(?)なりました。
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各界に著名人によるラヴレター集。
本当に著者が愛した(と思われる)人に対するものから、フィクションと感じられるもの、また「人」ではなく「もの」「動物」など様々なラヴレターが登場する。
われわれ読者に対して書かれているわけではないので、当人にしかわからないこともあり、理解しにくいところもあるが、「恋する」「愛する」思いの丈が伝わってくる。
作家ではない方の作品も多くあるが、どのラヴレターも「詩」を感じさせ、言葉の美しさを味わえる作品だ。
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様々なジャンルの人たちが、様々な相手に送る恋文。
丁寧に想いを伝えられているのが素敵でした。
相手が実在するのか架空なのかは問うだけ野暮です。
物語は皆川博子さんの鮮烈な昏さのもの、実在するのか架空なのか…は川上未映子さんのと檀蜜さんの恋文が好きでした。
固有名詞を出されてる恋文では、松尾スズキさんの片桐はいりさんへの「いつまでも仲良くしてください」というかわいいお手紙と、さすが!と思った村田沙耶香さんの「コンビニエンスストア様」がとても良かったです。
村田さんの世界は強烈ですがとても冷静なので読み終わって次の恋文に移っても覚えていて、最終話まで読み終えてからまた読みました。「貴方が私を人間にしてくれたからです」という一文にはガツンとやられました。「貴方は私の人生で唯一の、揺るぎない「正常」でした」。
恋文に限ったことではないですが、誰かにお手紙を書くってとても良いなぁ。知らない第三者から読まれると思うと緊張したりかっこつけてしまいそうだけど。ここにあったお手紙たちはすごく真っ直ぐでした。
追記:西川美和さんの恋文、「永い言い訳」の妻が幸夫くんに書いたお手紙だと後で知って、シュンとしているところです。切ない。
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様々な人の、様々な形の愛のことば。直球に変化球に本当に様々。ネコになりきったりとかコンビニ宛とか、変化球的なもののほとんどはどうにも好きになれなかった。あと、いろんな著者がいる分、著者紹介はもう少しちゃんとやってほしかった。個人的には、こういう内容の文章と著者の情報って結構密接にリンクするものだと思うので。松尾スズキ、加藤千恵、春風亭一之輔の話がお気に入り。
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著名人のラブレターを集めた一冊です。
現在進行中の実際の恋人に宛てたものは少なくて、
過去に向かって書かれているものがほとんどでした。
また、愛の相手は人とは限らず、動物や”事”に
宛てた恋文もあります。
人の数だけ愛があるものだ、なんて
ありふれた感想かもしれませんが、
読んでいて一番感じるのはそれでした。
それから、人の感情の核は「愛」なのだろうと
信じられる気がしてきます。
それなのに、いろんな形に変化するから
困るし面白いのです。
どのラブレターも良いのですが、あえて選ぶとすれば
俵万智さんの亡き人へのラブレターと
松尾スズキさんの片桐はいりさんへの恋文が
本当に素敵で印象に残りました。
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私が知ってる以外の愛を知りたくて手に取った
ラヴレターズ
その対象は、誰だって何だっていいんだ
初恋の人、過去の恋人、猫、コンビニ、寄席...
それがあって今の自分があるって素敵
私は誰に、何に、向けて書きたくなるかな
松尾スズキさんが同じ業界で大好きな片桐はいりさんへ綴った想いがすごく好きだった
岩下尚史さんの文章は、今の私にはまだ難しくて、また出会いたい