失敗学 最新図解 失敗から学び、創造に生かす

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あまり目新しいことは書いてない。
ただ、最後の章の福島原発の事故の力の入りっぷりがおもしろい。
どこまで想定した備えが必要かは費用を考えると、なかなか難しいよね。社会的責任とかに応じた対応が必要なのでしょう

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失敗をどう伝えていくか　が印象に残りました

当事者がどんなことを考え、どんな気持ちでいたか
失敗にいたる脈絡を記述することで、はじめて伝わるもの

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p.56　失敗情報の伝え方：失敗地図（どう失敗したか、どうして失敗したか、どうすれば避けられるか）
p.60　失敗情報の６項目（事象、経過、推定原因、対処、総括、知識化）
p.112　思いつきノート（日付、表題、中身、動機と背景）（アイデアのタネにストーリー。課題の明確化）（具体化、課題の解決。仮想演習)
技術の創造と設計　岩波書店2006
できるだけ早く大きな課題設定を行う

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★科学道100 / めくるめく失敗
【所在・貸出状況を見る】
http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11501361

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○要点
マニュアル=「こうしなさい」のみ。想定外に対処できない。
べからず集=「こうするな」のみ。どうすべきかが書いてない。
→失敗知識集・データベースが必要。
失敗の伝達には6項目の記述が必要:事象、経過、原因、対処、総括、知識化(何を学ぶか)

そのほか、失敗の原因10分類、よくある失敗、福島第1原発の考察など。

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部長から借りてすぐに読み切った。
失敗学の本を図解でまとめあげただけだが、ジャンル別のまとめで比較しやすくなっている。
福島の振り返りもしっかり行なっていて、これまでの失敗学の本を読んだ人も読んで損はない。

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著者、畑村洋太郎さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。

---引用開始

畑村 洋太郎（はたむら ようたろう、1941年〈昭和16年〉1月8日 - ）は、日本の工学者、東京大学名誉教授。東京都出身。

失敗学の提唱者で、失敗学会の設立にも携わった。創造的設計論、知能化加工学、ナノ・マイクロ加工学。 最近ではものづくりの領域に留まらず、経営分野における「失敗学」などにも研究領域を広げている。

---引用終了


で、本作の内容は、次のとおり。

---引用開始

人は必ず過ち起こします。問題は、同じ過ちを繰り返さないことです。そのためには、徹底的に調査し、原因を究明し、十分に対策を練ることが必要です。本書では、失敗に学び、過ちを繰り返さず、新たな技術の創造につなげるためには、どのようなことが必要なのか、失敗から学ぶシステムはどのようにあるべきなのかを検討しています。それが失敗学です。

---引用終了

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まあ面白かった。軽い本だけど悪くはない。
失敗の流れ、それを参考にどう対策して行くべきかを簡潔に描いてある。
新しい失敗はしょうがない、ただ失敗からは学ばねばならない。
どうせするなら最先端の失敗をしたいと思う。タコマ橋的な。

失敗原因①未知②無知③不注意④手順の不順守⑤誤判断⑥調査検討不足⑦制約条件の変化⑧企画不良⑨価値観不良⑩組織運営不良
行動し体感することで新たな知識を受け入れる素地ができる
どうしようない組織は被害最小の原理で身を護る。
成熟期では効率化・マニュアル化により利益が出る分、発展がなく硬直化し、衰退につながる。

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「失敗は発明の母」だと言われるが、実際の失敗を後々に生かすことは簡単ではない。実際、失敗と聞くとネガティブな印象を抱きがちだが、時に失敗はそれまで気づかれていなかったブレイクスルーのきっかけになる。例えば、本書では次の例が紹介されている。1952年にイギリスが開発した世界初のジェット機（コメット機）が相次いで事故を起こした。しかし、そのことがきっかけで、当時は未知のものであった金属疲労のメカニズムが明らかになり、その後の航空機の安全性が飛躍的に進歩したそうだ。そう聞くと、失敗の発生自体をゼロにすることはできないのだから、失敗は必ず発生するという前提で物事を考えておくことの重要性が理解できる。

本書は、「失敗学」の名を定着させた畑村洋太郎氏によるもので、失敗の性質を工学の視点から分かりやすく図解してくれている。失敗はそもそも組織において、縦（上司への報告）にも横（チーム内での共有）も伝達されにくく、伝わったとしても歪曲されていたり、場合によっては神話化され正しい情報が残されにくいという。組織で働いている人であれば、このような事例は日々感じていることだろう。日々の仕事でも生活でも、私たちは大小様々な失敗を繰り返しながら生きているわけだが、そのこと自体を体系だって学ぶ機会はあまりない。失敗からの学びは、何も組織で働く大人に限った話ではなく、小さな頃から失敗を過度に恐れず、失敗から学ぶという考え方を身につけておくことが変な無謬主義を蔓延させないためにも必要なのだろう。特に面白いと感じたのは、失敗からの学びの流れで、「創造は「失敗の定式化」の繰り返で生み出される」としている。大枠の手順としては以下となる。

❶アイデアを洗い出す
❷そのアイデアのネタに脈略をつけ、課題をあぶり出す
❸その課題に対して、ある「制約条件」の下での具体的な；解決策を検討する
❹解決策を具体的にシミュレートし試行錯誤する

ここでの肝となるのは、上記❸の「制約条件」が常に変化するということだ。その変化のため、既存の方法論（過去の成功法）への固執は危険であり、常に自ら試行錯誤を繰り返し、絶えず変化する「制約条件」に応じた課題設定を行い、対応を繰り返すことが必要だとされている。「創造」は、誰のもとにも、ある日ある時、急に天から降りてくるものではなく、考え続けるという態度、知的な粘り強さがあって初めて、ふとした瞬間に立ち現れてくるものなのだろう。