紙の本
良質な入門書
2015/11/07 12:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:がくと - この投稿者のレビュー一覧を見る
言語習得に興味を持っている人にとって,良質の入門書です。
研究上,明らかになっていないことは「まだよく分からない」という書き方をしているので,歯切れの悪さを感じる読者もいるかもしれません。
しかし,研究は“経験談”の集まりではありません。言語も違えば育った環境も違う相手に,結果が説得力を持つように工夫した調査をする,という困難の中で「分かる」ことはそれほど多くないのであり,その積み重ねをしていくのが研究である,という理解をしてほしいです。
紙の本
客観的な視点
2015/10/07 12:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:J.W - この投稿者のレビュー一覧を見る
様々な実験・研究を紹介しながら、早期英語学習の効用について考える際に必要なことが解説されています。客観的な視点で記述されているので、早期英語学習に賛成か反対かを問わず、読んでおきたい一冊だと思います。
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「臨界期仮説」は仮説であるということ。つまり、臨界期というの「ない」ということでしょう。
「聞く」「読む」「話す」など様々な要因があるのに、ついぞ「話す」ことに重点を置きがちな日本人ですね。
要するに・・・・「強い動機」さえあれば、年齢に関係なくマスターできるということですね。
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習得年齢によって社会言語環境は異なって来る。
ネィティブのような発音は外国語学習環境では非現実的。
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第1章から第6章まではこれまでの研究成果を綿密に考察しており,専門家には有用な部分だと感じたが,一般の読者にはやや難しいのでは.第7章がポイントだ.早期に外国語を学ぶことの重要性はあまりないことを強調し,学習時間が習得の程度を左右する由.その通りだと思う.週に一時間,英語を学んで身につくと考える方が異常だ.
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ひとことで言うと、分かっていないことが結構多いということがよく分かった。
それでも、多くの学術データが紹介されており大いに参考になった。
外国語学習であれば後々挽回できそうなので、1歳娘への英語教育は焦らず、まずは母語に注力したい。
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第二言語の学習年齢に焦点を当て、外国語学習は早ければ早いほどよいのか、臨海期(学習が可能な一定期間のこと)はあるのか、などについて、世界中の様々な研究を紹介し、まとめたもの。
各研究について、非常に詳しく紹介されているため、その研究の意図と結果が理解できないものも数多くあり、さらに、最後の最後まで著者がまとめてくれないため、様々な研究の羅列になっている感がある。
最終的には、英語学習は小学3年生頃から開始するのが良いのではないか、と書いてある。
ただし、まず、英語を教える先生方が、良い教授法を習得する必要があるということだ。
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英語の早期学習という場合でも、様々な要因があるにも関わらず、単純化されているということを明らかにした本である。
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子供の第二言語習得を研究する筆者が、子供が語学学習の天才であるかのような思い込みが根強くあるところ、科学的にわかっていることは何か、実証研究の結果を整理し現実的に期待できるのはどういうことで、早期外国語学習をどういう形で導入するのが子供達のためになるのかを探求する興味深い書。早期英語教育の導入にあたって児童の社会経済レベルへの配慮が不可欠とのメッセージは重いですね。
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第二言語及び外国語習得の年齢との関係についてのサーベイ。
よその国に行って第二言語として習得する場合と、時刻にいて外国語を習得する場合がまず違うというのが新鮮。前者の場合は早いほうが確実にいいが、後者の場合はどれだけ接するかがかなり需要で、それがない場合はむしろ自国言語がちゃんとできたほうが外国語の習得には良いという研究結果もある。
まず大事なのは、多く外国語に触れる、適切なフィードバックをもらう。そもそも積極的な学習に関わる。
また早く始めたからといって、自国言語がおろそかになるというエビデンスはまだないとのこと。
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音声認識、発音以外は早ければ良いという単純な話ではない、多量の良質なインプットが重要だという話はよく聞くことだ。
後者を指摘するならば、小学校からのイマージョンなり、内容重視の方法なり、コンテクストを伴うインプットをもたらすものとして、より評価されてもいいと思われるが、著者は日本の英語環境が十分ではないと慎重だ。
結局、今のような英語教育を少し工夫して、教員研修にお金をかけて、担任ががんばって授業数を増やし、保護者は過度な期待を持たなければいいのだということだろうか?
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幼少期からのバイリンガル教育は母国語の思考発達の妨げになると思い込んでいたので、早期英語教育には否定的だったが、研究で明らかにされていないことも多く、結論づけるのは時期尚早という印象。
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早期英語教育の効果について、様々な実験や検証結果を示し、論じている。大量のデータ+難しい言葉で、検証内容については、少し飛ばしたところもある。
・早期教育者が有利になるためには、大量のインプットが必要。
・開始年齢よりも、総学習時間数が英語の熟達度に関係している。
・臨界期はなく、緩やかに熟達度が低下しているイメージ。
・日本人は、英語の読みを習得するのにハンディがある。(コロケーションの違いなどから)
・ある検証では3〜6歳より7〜9歳の方が英語習得度が高かった。→日本語で言葉の基礎力が身に付いているため
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~という研究結果があったが、~なので正確な評価は分からない。みたいな結論ばっかりでどっちやねん!とはなった。評価の方法や定義づけが定まっていないまだまだ研究の余地のあ分野で、変なこと言えないのは分かるけど。
とりあえず臨界期に近いものは存在するけど、明確な区切りはない。ネイティブになるのはほぼ無理。早期学習よりも、総学習時間が大事って事は分かった。