ラブ、ピース＆カンパニー これからの仕事５０の視点

投稿元：

レビューを見る

　リクルートコスモスからマッキンゼーへ。その後ワイアードカフェをブレイクさせたカフェの仕掛け人の一人楠本氏のコンセプト本。未来を作るという方向性でビジネスをやるべしということ、いい人感はあるし、過去の偉人達の引用等も用いて説明しているので、ふーんという感じを受ける。一方で、カフェを後から正当化していて、正しいというが、冷静に考えたら本当はそうではないと思う。メッセージは、以下の通り。
　カフェは、人が集まる場所。地元のコミュニティに根ざしていなければならない。お店にマニュアルは無く、自身の尖った部分を使って接客する。そうすることで、次のクリエイティブなアイデアが出てくる。
　人生を旅しよう、コンセプトは未来へ、数字を追わずに。第三の目を持ち、MBA的なロジックだけでなく、対立する２つの答えを包含できるような、母性のリーダーシップをとろう。今の時代は、右脳的な感性に訴える方法が重要視されている。
　最後に彼の行っているプロジェクトを紹介。大田区ブルックリン計画、NeXTOKYOプロジェクト、福島チャンネルスクエア等。このまま、走り抜けていくんだろうか。

投稿元：

レビューを見る

カフェ・カンパニー社長の楠本氏が、会社経営や生きる上で、何を大事にしているかが記されている。

筆者の個人的な感覚に依っている内容ではあるが、都市やコミュニティ、イノベーションに関して多くの価値ある示唆が含まれているので、場を創ることに携わる人にはオススメの本。


個人的にはなるが、この本から得た大切にしたいフレーズは以下の通り。

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

【LIFE 人生を旅しよう】

・新しい価値観は、みんなが分かりやすく適合する言葉がなかなかない。何か言葉にできないということは、新しい価値観に向かっていることの証明である。
新しいチャレンジに挑む際、論理的に説明できないことにひるまず、風景やビジュアルを大切にしながら自分を奮い立たせて、新しいビジネスを生み出していく。



【Concept カフェ・カンパニーの視点】

・カフェはMixedUseな街づくりにおけるセンターコアな役割を果たす。
MixedUse：住宅、オフィス、商業、パブリックスペースを勇気的に統合させて、それをあたかも多様な細胞が複合的ひつながった一つの生態系のように捉えて空間を構成する手法。

・ネットがあるからこそリアルな場がこれまで以上に必要になっていく。

・ネット上の繋がりにおいて大事なのは「共感」。これがなければ、友達でも「共振（行動が生まれること）」することはない。

・SNSでは、リアルなアクションのための情報をシェアすることが当たり前になっている。ネットで共感を分かち合いやすくなればなるほど、人はリアルで出会い、「何かやろう」とアクションやビジネスのアイデアへと発展させていく。

・売り場は「買い場から集い場へ」転換を図るべき。集い場には共にアクションが生まれ、ライフスタイルの共有が生まれ、新たなるコミュニティ消費が生まれる。

・もっと緩やかで曖昧な場を、都市があえて創り出していくことが、効率化では達成できなかった街の魅力を高める要因になる。

・これからの時代、大事なのは「マーケットシェア」ではなく「マインドシェア」。マインドシェアとは、24時間×365日×数十年、その人の暮らしの様々なシーンに寄り添っていくこと。



【Method 感性をビジネスにする方法】

・一つの街を見るとき、人口や経済指標などのデータベースで計るのではなく、「この街はどういう要素で構成されているんだろう」「どんなキャラクター特性を考えれば健やかな成長になるんだろう」と考えながら見る。
どんな人々がどのように暮らしてきた場所なのか、この街の「らしさ」は何なのかを少し過去に遡って土地の記憶をたどり、その上で未来を考える。

・街づくりをするなら、そこに集まりたいと思うような場所を創るべき。

・これからの時代に必要な生活提案力の高い街にするためには、「顧客狩猟型」ではなく「価値の育み型」の街づくりが求められる。
セグメント理論で街を考えるのではなく、その街の過去の歴史やその街らしさの原点をリスペクトして、それを中心とした街のコミュニティの形成とライフスタイルコンテンツの生態系の育成を推進することが大事。

・未来の街のあり方を考えるときに、ヒューマンスケールな発想とともに、いかにメルティングポット（多様性のある土地）にするか、という発想も必要。
都市の持つ多様性を街の文化的な資産、カルチャーに変えられるかどうかが大事。

・人口が2分の1に向かう社会は、言い換えれば一人当たりの国土が倍増する社会。
東京をデザインするヒントが地方にあり、地方を盛り上げるアイデアが地方同士でシンクロし合う時代が現実化している。

・物事がうまくいくときはディテール（細部）がしっかりしているとき。
いろんな無数の要素（空間、音楽、匂いなど）が織り成され、一つの場として立体的な風景に育っていく。
無数のアイデアを編集していくと「雰囲気」が生まれる。



【Team カフェ的な会社をつくろう】

・お店の設計デザインというのは、まだ見ぬお客様へのホスピタリティのこと。

・予定調和に創られた時間や空間は、人の記憶に残らない。
マニュアルありきではなく、一瞬一秒のクリエイティブに勝負をかける仕事にこそ、グルーブ感と感動が生まれる。

・ルールよりも個人力。一人ひとりの感性、優しさ、元気さ、そういった人間の本質的なものに価値を置くことが大事。

・世界を俯瞰して見る目、フォーカスしてディテールを見る目、物事を角度を変えて見る目、3つの視点が必要。

・「戦略」とは「戦いを略す」、つまり「戦わない」こと。戦わないための方針、仕組みを構築することが戦略である。



【EarthTrip 世界と同期する】

・「Business」「Technology」「Creative」
この3つが正三角形に保たれているのが理想。

・世界で大きなパラダイムシフトが起こっていることを捉える感性を持ち、クリエイティブに社会をデザインしていくことが必要。

・都市間クリエイティブ競争とは、自分の街がどのような座標軸（立ち位置）であるかを把握して、クリエイティブによってオンリーワンの街を創っていく流れ。

・デザインとは、人にとって本質的な価値をもう一回創っていくソリューション。
グラフィックデザインや設計デザインをプロフェッショナルな手法として取り込みつつ、未来の社会に思いを馳せ、人の暮らしを中心にデザインする力が求められている。

・2020年のオリンピックは、モノを創るのではなく、コトを創る、ストーリーを創る、共感を創ることになるはずです。

投稿元：

レビューを見る

Community Access For Everyone

WIREDCAFE等を展開するカフェ・カンパニーの代表取締役社長の楠本修二郎氏の旅や食やカフェについての思いを書いた一冊。

コミュニティという空間をプロデュースすることを主にカフェを通じて表現されている氏の考えには刺激を受けました。
そして、確かに今社会が変革期に来ていると感じているので、community3.0や国土倍増社会などの考えには共感するものがありました。
アメリカでの文化などの発達も多く書かれており、それがもたらしたものも理解でき、またこれからの日本はどのようにカフェを中心とするコミュニティを活かして進んでいくべきかも理解できました。

また、本書では多くの写真や図が掲載されており、氏の抱く思いが映像としても受け取れ、より表現を具体的にイメージすることもできました。

リーマンショックや震災など疲弊してしまった日本で、シェアリングビジネスが流行の兆しがありますが、マインドや価値観もシェアしていくこともひとつの考えではないかと本書を読んで強く感じました。
そして、色々な人たちと様々なことを行っていく氏が今度はどのようなコミュニティを形成していくのか楽しみになる一冊でした。

投稿元：

レビューを見る

自分の思考にリンクする部分がいくつかあって、面白かった。atmosphere、キャットストリート、マインドシェア、店舗はメディア。

投稿元：

レビューを見る

カフェを中心に、コミュニティ作りを手掛けるベンチャー社長の1冊。遊びと仕事の境界線もない。なんと夢のある生き方だろう。平凡な１サラリーマンからするとそんな感想しか書けないのだけど。。

投稿元：

レビューを見る

今はモノはモノで売れない。
モノがきっかけににって、人と人がふれあい何か共感できたときにモノが売れる。

投稿元：

レビューを見る

カフェは第3のコミュニティとなり得る

その考え方が1番心に残っています。
1が家、2が職場だったかな？
カフェは第3の場所に。

カフェは街の中に溶け込み、人々の集まる場所となる。
そこに例えば本を加えれば、そこは本を読む場所に。食べ物を置けば食べる場所に。
人にとって居場所があるって、とても大事なこと。

そんな場所を作れるカフェ開業って、とても夢のある仕事ですよね！