プラージュ

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図書館で。シェアハウス「プラージュ」に住む人たちを通して刑罰を受けた人たちの再生の物語。社会が本当に反省をしやり直そうとしている人たちをどう受け入れているのか？実際に起こっているで有ろう問題に踏み込んで考える機会を与えてくれた誉田さん。この物語を読めて良かったです。

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前科のある人たちのシェアハウスでの人間模様だけかと思ったら、記者とＡが一体誰なのか というミステリー色もあり、ドンドン読み進めてしまった。
読むうちにその謎は解けてくるのだか、最後には思いがけないラストがやってくる。
美羽がサイコパス全開のくだりはさすが誉田サン本領発揮。
ゾクゾクしました。

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記者の立場と新しく入居した主人公の立場で同時進行する構成となっているため、その構成そのものがトリックとなっているかと思っていたが、本作では作者のブラックな部分がなく、その構成にもひねりはなく、ホワイトのまま話は終わるが、それはそれでよかった。

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一度罪を負ったものは、死ぬまで赦されないのか。死刑の代わりに両腕を切断すれば良い。最後に記者と貴生の結末はそうきたかって感じ。前科者の社会復帰はまさに貴生の心がけだと思われる。

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前科者にも事情はある・・・うん、まぁそうだけど、やっぱり、一度でも前科がついちゃうと、いろいろ難しいよねー、ってことで、非常に重いテーマを含みながらも、相変わらずの読みやすさに、ぐいぐいと引き込まれる。
ちょっとした叙述トリック的な仕掛けもありで、んむむむむ？と考え読んでたのに、上手に騙されちゃいましたーｗｗ

ホントにプラージュのような場所があればいいだろうなと思うけど、実はあるのかな？それともやっぱりないのかな？

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罪と罰に関する深い内容。途中で時間軸が分からなくなったりしたが、相変わらずの読みやすさと読み応え。最後まで謎に気付かなかったのはやや悔しかった。

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例えば、隣に住んでいる家族の誰かに前科があると耳にしたとしたら。それまでと同じように付き合っていけるだろうか。
法律で定められた償いを済ませて社会生活を送っているとして、犯した罪を済んだこととしてその人を受け入れていけるだろうか。
多分、知らなかったときと同じように接することはできないだろう。何かが変わる、変わってしまう、そんな気がする。前科のある者たちが住むシェアハウスの住人たちはみな、そういう自分を見る目の変化の中で生きている。自分の犯した罪の残像がどこまでも追いかけて来る。自分を見る誰かの目の中にその残像を見る。赦されることなんてないのかも、いや、赦されてはいけないのかも。
じゃぁ、法に沿って罪を償う意味って何なんだろう。
そもそも、償いって何？罪って何？やむにやまれぬ事情があったかもしれない。もともとは被害者だったのかもしれない。けれど、けれど…
過去の罪を隠し、普段はそれも忘れ、新しい人生を幸せに暮らしている人もいる。その幸せの向こうでいつまでも苦しみから逃れられない被害者やその家族がいるかもしれない。なにをどうしたって、犯した罪は消えることはない。消してはいけない。じゃぁ、彼らは一生その咎のなかで生きていかねばならないのか…どこまでも問いが続く。自分では答えが出せない。
これは「罪」というものの、ひとつの一面である。そのの裏側にある別の物語も同時に読んでいる、そんな気がした。

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前科者のみを集めたシェアハウスを舞台に、各々が過去の罪と闘いながら、成長していく話。最初はシェアハウスの住人の話の合間に記者目線が入り込むのが、煩わしかったが、それも気にならなくなるくらい、シェアハウスの住人同士の絆が上手い具合に描かれている。こういう場所が本当に存在したら･･･犯罪を重ねる人は少なくなるのかもしれない。

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プラージュの意味を知って、プラージュで生活する人達のことを知って、温かい気持ちと切ない気持ちが半々。
ヒトを色眼鏡で見ず、ヒトとして接することの温かさ。
一歩外に出ると、そんなことは全く通用しない切なさ。
プラージュに入り、卒業し、新たに救う者を受け入れる。
心温まる、いい話でした。

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あるシェアハウスに住む前科を持つ厄介者たちの物語。前科を持つ人達の苦悩が描かれているが薬丸岳の作品に比べると表面的で甘い。ミステリー要素もあるがそれも安っぽい。ラストのやっつけ感もなんだか。著者の作品の中でワーストなのは間違いない。