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商品説明
ギリシアに誕生した民主政の実像とは何か。なぜ機能したのか。少数兵力で巨大ペルシア帝国を破った民主主義の力とは。「ローマ人の物語」へとつながる「それ以前の世界」、西洋文明の源流であるギリシア人の歴史を描く。【「TRC MARC」の商品解説】
あのローマ人の偉大なる先人たちを描く、鮮烈な新シリーズの幕開け! 古代ギリシアの民主政はいかにして生れたのか。そしていかに有効活用され、機能したのか。その背後には少ない兵力で強大なペルシア帝国と戦わねばならない、苛酷きわまる戦争があった――。累計2000万部突破のベストセラー『ローマ人の物語』の塩野七生が、それ以前の世界を描く驚異の三部作第一弾!【商品解説】
著者紹介
塩野 七生
- 略歴
- 〈塩野七生〉1937年東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。「海の都の物語」でサントリー学芸賞、菊池寛賞受賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与。07年文化功労者に。
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紙の本
待望の一冊
2016/02/29 08:54
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Ricky - この投稿者のレビュー一覧を見る
”ローマ人の物語” シリーズ以来の 塩野七海ファン。
歴史の素材をこなし 一般人にもよく分かる言葉で綴る技に感銘。
あの当時から 次は”ギリシャ人”をと期待期していた。
紙の本
選び、捨てる。
2016/01/11 21:01
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kc1027 - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主政治を機能させるには主権者としての国民が民主主義に精通している必要がある。
機能は目的に沿うものであろうが、国家という組織の大目的はまず何をおいても安全に暮らせることであろう。
日々の暮らしに波乱がなければ為政者は誰であろうと文句はあまりないが、
日々の暮らしが脅かされる限りはその組織のリーダーの選出が一大事となる。
ギリシアは民主政の発祥地である。主役は都市国家のアテネ。
アテネには早くから貴族がいた。やがて既得権者とそうでないものとの格差が生まれ、
格差の解消が必要となってきた。必要としたのは、既得権者の貴族の方だ。
そこで、民衆の合意を含みつつ、指導層を選び出す仕組みを生み出した。
この改革を実行したのは、貴族出身のソロン。
諸国を歴訪し、ビジネスセンスのあったソロンは、リスクマネーを許容する法を整備し、
階級制度と代表者選びの仕組みを整え、内閣と市民集会のようなものを生み出した。
次いでペイシストラトスは、専制的な手法を用いつつも、税と通貨を改革し、壺などの特産品の流通を奨励する。
続いてクレイステネスにより、地域統治と代表者会議の見直しが行われ、陶片追放制度が導入されることで
アテネの政体は確立していく。
紀元前490年頃に至り、やがて危機が迫る。ペルシア帝国の侵攻だ。
テミストクレスが政敵を4人も追いやり、海軍を整備し、スパルタとも共闘しつつ圧倒的に数的不利な状況下で
海に活路を見出しペルシアを撃退する下りは『ローマ人の物語』第2巻のポエニ戦役に匹敵するほどの
スリリングな歴史絵巻だ。その超人的な洞察力に魅了される。
本書に描かれる歴史は、ギリシア人の行動だ。ギリシア人のリーダーの行動だ。
国土の環境を取り巻く情勢は常に変化しており、それを見透かす冷徹な目は民衆には持ちようがない。
では民主政の何が優れていたのか。それはリーダーの選び方と捨て方だろう。
リーダーは勝たなければいけない。そして用が済んだリーダーに用はない。
選ぶ側の人間は、自らの利己的な生活を基準として、勝てるリーダーを選び、捨てる。
民衆の関心は昔からそこにあるんですね。
紙の本
待望の新刊
2016/05/30 10:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:デンジャーメロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
塩野七生さんの著作はいつも楽しみに読んでいます。歴史を探る、以上に現代日本にあてはまる教訓も満載。豊富な図表など、単行本で買って損はないです。
紙の本
民主主義とは
2024/02/23 18:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代の西側先進国では、人権や自由 平等と並んで思考の存在と崇められている民主主義が2500年前のヨーロッパ ギリシアでどのように誕生したか、実に興味深い。特に平時ではなく、国家 共同体の危機のときにどのようにリーダーを選び、リーダーにどのような責任と権限を与え、危機が去ったときリーダーからどのように責任と権限を剥ぎ取るか、原題にも通じる課題である。
紙の本
デモクラツィアことはじめ
2018/08/23 11:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜ限られた狭い地域で、多くの市民が参加しての政治体制が生まれたのだろう。横には専制君主のいるペルシア帝国があり、その周囲はまだ文明化していないバルバロイの民族がいる。
それでも大多数のペルシア軍と戦い勝ったアテネやスパルタの戦い。興隆期の勢いと誇りが描かれる。
紙の本
さすがの筆力
2018/03/22 08:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジル - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ローマ」と比べて日本人には馴染みの薄い「ギリシャ」だが、章を進めるにつれ、ぐいぐいと引き込まれていく筆力はさすが。
紙の本
ふたたびわが国の現状とかさなる...
2017/10/31 20:20
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コーチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
塩野七生の大作『ローマ人の物語』には、建国期のローマ人が当時の先進国であるアテネを視察し、政治社会制度をつぶさに観察したが、結局、全員が平等に参加する民主政を彼らは採用はせず、共和政という選ばれた少数者に統治をゆだねる独自の政体を選び、それがローマ発展の礎となったというようなことが書かれていた。だからといって、塩野が民主政をレベルの低い政体と見なしているということではない。「読者への手紙」と題したはしがきにもあるように、「なぜ彼ら(ギリシア人)は、それまで誰一人思いつかなかった、民主政を創り出す気になったのか。また、いつ誰が、どのようにしてそれを機能させ、また国家存亡の危機に際しても、有権者はどう関与し、なぜそれが可能であったのか...」とギリシアならではの民主政のあり方、意味について探求したのが、この『ギリシア人の物語』である。
しかし塩野の著作を読むと、いつもこうなのだが、私には、これが単に遠い古代の出来事を述べた書物とは思えない。ことにこの第1巻のハイライトであるペルシア戦争についての記述は、わが国の現状を連想させた。そこには、現実に迫りつつある国家的危機を理解している指導的人物と、それを認識しない勢力の対立があった。前者は、迫りくる危機に対処するための準備を着々と進める。後者は、そんな彼の努力を杞憂と笑い、危機への対処を無用のものと見なす。
マラトンの戦いに代表される第一次ペルシア戦争直後のアテネにおいては、テミストクレスらの対ペルシア主戦派とアリステイデスらの穏健派との政争が繰り返されていた。塩野によれば、ともに国を守ることを究極の目的にすえている愛国者である点では変わりないものの、両者の対立は、危機意識の違いに由来するという。そして、ペルシアの脅威を現実的で深刻なものととらえ、その目的を用意周到に計画により実現した急進派のテミストクレスによって、ギリシア世界は救われる。
彼は、政敵のアリステイデスを陶片追放により失脚させ、続いて最高司令官にあたる「ストラテゴス・アウトクラトゥール」の地位を設け、自身がそれに就くことにより、戦時の命令系統の統一を確保した。そして、来るべき海戦に備えて彼は、主力軍船である三段櫂船の増産をする。このようにして自ら軍団を率いたサラミスの海戦において彼は、みごとペルシア軍を撃退したのである。
国家の外交・防衛に関しては、楽観的な平和主義や皮相な性善説はことごとく排除し、どこまでも現実的にならねばならないことは、現代の国際社会に生きるわれわれ日本人がようやく学び始めた教訓である。戦後、連合国軍に押しつけられた憲法のもとで育まれた、やみくもに平和を唱えれば平和がやってくるという幻想は捨てて、現実に迫った危機にわれわれ自身で対処するべき時が来ている。今、安倍総理が北朝鮮有事に備え、万全の態勢を整えようとしている。その努力をあざ笑ったり、あるいは独裁と非難する勢力もまた存在する。本書に描かれたテミストクレスの姿はまさにわが国の首相のそれと重なって見えたとしても、まったく誇張ではあるまい。
塩野も書いている。「何のことはない。二十一世紀の現代から彼らを見るのではなく、二十一世紀に生きるわれわれ一人一人が二千五百年前に戻り、あの時代に生きた人々と問題意識を共有する、ということなのだが。」
紙の本
今度はギリシア
2017/06/13 19:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
ローマの次はギリシアか!塩野さんの手で古代ギリシアがどう描かれていくか楽しみです。しかし古代ギリシアの人々が現在のギリシアを見たらどう思うのだろうか。