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二都物語 下 (光文社古典新訳文庫)
ルーシーと結ばれロンドンで幸せな家庭を築いたダーネイだが、元の使用人を救うべくパリに舞い戻るや、血に飢えた革命勢力に逮捕されてしまう。彼の窮地を救うため、弁護士カートンは...
二都物語 下 (光文社古典新訳文庫)
二都物語(下)
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商品説明
ルーシーと結ばれロンドンで幸せな家庭を築いたダーネイだが、元の使用人を救うべくパリに舞い戻るや、血に飢えた革命勢力に逮捕されてしまう。彼の窮地を救うため、弁護士カートンは恐るべき決断を下す。【「TRC MARC」の商品解説】
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不朽の名作
2017/06/24 03:23
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:une femme - この投稿者のレビュー一覧を見る
フランス革命時という舞台で、その時代の様子と、個人的な苦悩や葛藤の物語が、どちらかに偏ることなく、巧く描かれ、飽くことなく読み進められる。その一時代の、個人と社会の問題に物語性を持たせて、面白く読むことのできる作品。
それぞれの個人の出自や家族のストーリーを軸にしながら、反面、客観的な視点で、世の不条理が、示される。ダイナミックな舞台設定と、個人的な情が、巧妙にバランス良く織り交ざることで、ごく自然に、しかし、映画のように、読むことができる。
読んでいる中で、何度も、ユーゴの『レ・ミゼラブル』を思い出した。しかし、舞台がロンドンとパリを行き来する二都であることと、革命によって弾劾される側に関しても、平等ともいえるまなざしを当て、人間味ある描き方している。
とにもかくにも、練りに練られた構成のもと、物語が絡まり合いながら、次第に繋がり収束していく様は、見事としか言いようがない。
(格調を損なわないが、理解しやすい翻訳が、物語の面白さを伝えてくれたことで、読書がすすんだように思う。また、解説が、興味深く、ディケンズの生い立ちなども書かれ、作品との関連性なども、解りやすかった。)