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商品説明
私たちは何を読みどんな影響を受けてきたか。最強の「中二病」小説から、老舗の国語辞典まで、6人の作家が自身をふり返ってつづる、ユニークな読書案内。『中日新聞』『東京新聞』連載を単行本化。〔「夜ふかしの本棚」(中公文庫 2020年刊)に改題,2020年刊は加筆修正の上章立てを変更〕【「TRC MARC」の商品解説】
作家は何をどんなふうに読んできたのか、それらは人生にどんな影響を与えたのか――6人の小説家が自分のことをふり返り、おもに若い人に向けておすすめの本を紹介する読書案内。うち一冊は自己紹介をかねて自作をとりあげる。こうした企画は多くあるが、作家が「自分に影響を与えた本」となると、時に力が入って、一般読者には敷居が高く感じることも多い。その点、本書は「若い人」に向けるというコンセプトで、ひとつのエッセイ分量を短く、文章も読者に難しく感じさせない工夫をこらす。とはいえ取り上げる本は読み応えのあるものが多く大人も十分に楽しめる。また電子媒体への言及もあり、それぞれの距離の取りかた、考え方の違いもあらわれる。執筆陣は、小説家であるという共通点はあるものの作風は異なり、それぞれのジャンルで注目される書き手である。もとは中日新聞(東京新聞)夕刊で2015年5月11日から7月31日まで連載された。書籍化にあたり、とりあげた作品の様子が分かるよう、本文引用、作品の短い解説情報を補い、巻末には6人の執筆者へのQ&Aを収録する。
●目次(執筆者と取り上げる作品)
1)中村文則 自作「教団X」/人間失格(太宰治)/砂の女(安部公房)/沖縄ノート(大江健三郎)/サラバ!(西加奈子)/俘虜記(大岡昇平)/百年の孤独(ガルシア=マルケス)/カラマーゾフの兄弟(ドストエフスキー)/審判(カフカ)/素粒子(ウエルベック)
2)佐川光晴 自作「おれのおばさん」/吾輩は猫である(夏目漱石)/どくとるマンボウ青春記(北杜夫)/同時代の作家たち(広津和郎)/オーウェル評論集(オーウェル)/歩行者の夢想(秋山駿)/俘虜記(大岡昇平)/丸山眞男集(丸山眞男)/よろこびの日(シンガー)/忘れられた日本人(宮本常一)
3)山崎ナオコーラ 自作「ボーイミーツガールの極端なもの」/岩波国語事典/本格小説(水村美苗)/オレがマリオ(俵万智)/長野陽一の美味しいポートレイト(長野陽一)/すゞしろ日記(山口晃)/吉野葛(谷崎潤一郎)/宇宙(ポプラディア大図鑑)/フラニーとズーイ(サリンジャー)/忘れられた巨人(カズオ・イシグロ)
4)窪美澄 自作「さよなら、ニルヴァーナ」/ねむり(村上春樹)/ゆずこの形見(伊藤たかみ)/津軽(太宰治)/ミッキーは谷中で六時三十分(片岡義男)/歩道橋の魔術師(呉明益)/火宅の人(檀一雄)/花芯(瀬戸内寂聴)/楡家の人びと(北杜夫)/ナイルパーチの女子会(柚木麻子)
5)朝井リョウ 自作「武道館」/一瞬の風になれ(佐藤多佳子)/殺人出産(村田沙耶香)/神田川デイズ(豊島ミホ)/路(吉田修一)/降り積もる光の粒(角田光代)/アンダー、サンダー、テンダー(チョン・セラン)/反乱のボヤージュ(野沢尚)/ひとりずもう(さくらももこ)/雪沼とその周辺(堀江敏幸)
6)円城塔 自作「道化師の蝶」/源氏物語(紫式部)/舞姫(森鴎外)/高野聖(泉鏡花)/吾輩は猫である(夏目漱石)/羅生門(芥川龍之介)/陰翳礼讃(谷崎潤一郎)/人間失格(太宰治)/雪国(川端康成)【本の内容】
著者紹介
中村文則
- 略歴
- 〈中村文則〉1977年愛知県生まれ。「銃」で新潮新人賞、「土の中の子供」で芥川賞を受賞。
〈佐川光晴〉1965年東京都生まれ。「生活の設計」で新潮新人賞、「おれのおばさん」で坪田譲治文学賞を受賞。
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