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殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件(新潮文庫)

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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2016/05/28
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/509p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-10-149222-3

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殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件 (新潮文庫)

著者 清水潔 (著)

【日本推理作家協会賞評論その他の部門(第67回)】【新潮ドキュメント賞(第13回)】栃木県足利市、群馬県太田市という隣接する2市で5人の少女が誘拐または殺害された。冤罪「...

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殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件 (新潮文庫)

810(税込)

殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―(新潮文庫)

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商品説明

【日本推理作家協会賞評論その他の部門(第67回)】【新潮ドキュメント賞(第13回)】栃木県足利市、群馬県太田市という隣接する2市で5人の少女が誘拐または殺害された。冤罪「足利事件」を含む一連の事件を同一犯による連続事件だと喝破した著者が、徹底した取材で真犯人を炙り出したノンフィクション。【「TRC MARC」の商品解説】

5人の少女が姿を消した。群馬と栃木の県境、半径10キロという狭いエリアで。同一犯による連続事件ではないのか? だがそのうちの1件「足利事件」は“解決済み”だった。冤罪の背後に潜む司法の闇。執念の取材は“真犯人”の存在を炙り出すが……。知られざる大事件を明るみに出し、日本中に衝撃を与えた怒りの取材記録。「調査報道のバイブル」と絶賛された傑作、待望の文庫化。【商品解説】

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みんなのレビュー207件

みんなの評価4.6

評価内訳

紙の本

事件記者の真骨頂をここに見る

2016/06/04 17:58

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る

犯罪ルポものを比較的読み漁っている身としては、筆者の前作『遺言-桶川ストーカー事件の深層』(文庫化に際してタイトルのメインとサブが逆になりましたが)は当然読んでいたので筆者のことは知っていたし、なにかのタイミングでかその当時の日本テレビでの特集(最初は『バンキシャ!』だったと思う)をリアルタイムで見ていた私にはなじみの内容である。
事件で自分は冤罪だと訴えていた方に無罪確定・釈放というのは勿論めでたいことだとが(何年・何十年も理不尽に閉じ込められた方に「めでたい」と表現するのは失礼だとは思うのだが、誤りが正されたという意味で「めでたい」という言葉を選んだ)、私がいつも感じるのは、「じゃあ、真犯人は誰なの?」ということ。 マスコミ報道は冤罪に至った過程を検証するけど、それも重要だけど、真犯人の存在について言及する例があまりに少ない、と常々思っていた。 だから、「あくまで真の目的は真犯人の検挙」という筆者の姿勢が好きなのです。 だから<足利事件>の冤罪証明は途中経過に過ぎない、という発想に同意。

なにしろテレビ報道をそのときは期待して見ていたので、「あ、あの部分は書かれてないんだな」といろんなことを思い出す(主に被害者家族の言葉が印象に残っていたのだが、あえてそちら方面にはあまり踏み込まないようにという気遣いかもしれない。 必要最小限かつ重要なことは記載されている)。
「真犯人らしき男について、実は特定している」という報道も見た記憶はあって、でもそのあとどうなったのかわからなかったのでこの本を読んでみたわけですが・・・そうか、もうちょっと、というところで3.11が来たのか・・・私の記憶も飛んでいるはずである(ただ、何故真犯人と目される男に筆者が辿りついたのかの説明がぼやかされていて、そこは少々イライラするところではある。 でも確たる証拠がないし警察も動いていない以上、プライバシーその他は守らねばならない)。

当時科警研が進めていたDNA型鑑定の弱点についてつっこまれて、それを証拠として有罪が確定した案件までもひっくり返されることを恐れる警察・検察・裁判所・法務省などひっくるめてこの事件に知らんぷりしたい・・・という組織側の姿勢を激しく糾弾しつつ、真犯人に対してもケンカ(?)を売っているのがこの本の骨子といってもいいかも。 「ジャーナリズムは公正中立」というお題目にとらわれず、自分が知りたい・やりたいようにやってしまう、だから結構私噴も丸出しで、第三者的視点から語るのではなく自分の言葉で突っ走ってる感じが、私は好きである。
スクープをつかんでも、すぐ発表したらどんな影響があるかわからないのでそれを確認してから、なんてのはある程度当然のことかと思いきや出来てる人、少ないよね~、と感じさせられたりした。

『バンキシャ!』出演時に<(桶川ストーカー事件の際に警察よりも先に犯人を特定した)伝説の記者>と紹介されたのに対し、心の中で「伝説ってなんだ、俺はまだ現役だ」と毒づくなど、私の好きな職人肌頑固おやじ的要素をこの人が持っていると感じられるから好きなのかもしれない。
事件を風化させないために雑誌にも連載し、それでも当局が踏み込まないのでこの本の刊行を決意した、とのこと。 一刻も早い解決を望んでやまない。 そして、他のすべての未解決事件についても。
刑事ドラマ全盛の世の中なのに、実際の警察組織がお粗末なのは恥ずかしいよ。
ハードカバー刊行時以降の動きについても触れられているが・・・解決までにはクリアすべきことがまだあるようです。続報を待つ。

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紙の本

まさに調査報道の真骨頂!是非ご一読をおすすめします

2017/03/14 18:57

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る

幼女誘拐殺人犯として誤認逮捕された菅家さんが2009年に釈放されました。17年におよぶ刑務所生活からの解放です。実はこの釈放の背景には、真犯人が他にいるとの信念のもとに取材を続けたジャーナリストの存在がありました。そのジャーナリスト本人が、いかにして菅家さんが冤罪であるかを突き詰め、そしてついに検察、裁判所までを動かす大きな波を起こしたのかを辿るノンフィクションです。著者の「真犯人を野放しにさせない」との執念が結実した1冊です。まるで推理小説を読んでいるかの如く引き込まれます。菅家さんを自供に追い込んだ当時の警察の取り調べの状況、一旦下った判決への疑念に対する取材への警察の抵抗、そして事件の報道とは誰のためになされるべきか等、読みどころ満載で、書評サイトHONZでも高評価なノンフィクションです。昨年「文庫X」と書名を敢えて隠して発売され話題にもなりました。

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紙の本

事件告発

2016/12/09 18:47

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

小説を読んでいると錯覚するのは著者の筆力によるものもあるかもしれないが、前作同様現実の世界だ。ほんのちょっとでもこうした作品で世の中が暮らしよくなることを願わずにはいられない。最後がすっきり解決というわけでないのが残念である。

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紙の本

1人でも多くの人に読んでもらいたい

2017/10/09 21:46

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:田中ヨシロウ - この投稿者のレビュー一覧を見る

困難にぶつかっても諦めないこと、どこまでも徹底して中途半端で終わらせないこと、人と真正面から向き合うこと。

『ごめんなさい』が言えなくてどうするのー(本文引用)

小学生の時に人として大切なことを教わって、素直な心でそれらを吸収してたはずである。
歳を重ねるにつれて、面倒だからと楽な方へと流れていくうちにどんどん薄れてきてたこの気持ちを、この本を読み進めて行くうちに、今まで閉ざしてたツボミがぽつぽつとまた咲いていくような感覚に落ちた。著者の素敵な人柄、町の人の小さくあたたかい心遣い、登場人物の心中が、沁みた。
それと同時に歳を重ねて覚える卑劣で汚い部分を突きつけられた。リアルにその声が、その光景が見えてくる描写は耳を、目を塞ぎたくなった。正義の仮面を被って真実に口を閉ざす真の弱虫は誰か?

こんな事件があったことを知っているのと、知らないのとでは生き方が違うだろう。とまで私は思う。

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紙の本

文庫X

2017/03/07 08:40

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:touch - この投稿者のレビュー一覧を見る

ある書店員が、「文庫X」として、あえてカバーを隠して推薦した本。
ノンフィクションなのに、まるで小説を読んでいるかのような出来事。
緻密な取材に基づいた、圧倒的な迫力。
そして、まだ真犯人が捕まっていないという怖ろしさ。
私も、おそらく題名だけでは手に取らなかったと思う。
カバーを隠して薦めてくれた書店員に感謝。
そして、これを機に、真犯人逮捕に向けた更なる捜査を警察には望む。

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電子書籍

凡百のノンフィクション数冊分の圧倒的な内容

2016/11/24 22:57

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Tora - この投稿者のレビュー一覧を見る

なんというのか…凄い本だった。
普通のノンフィクション一冊分の内容が、この本においては序章にすぎない。

私は菅家さん冤罪事件(足利事件)のことも、パチンコ屋で幼女と話す男の映像が有名な事件(横山ゆかりちゃん行方不明事件)のことも大体知っていたが、この両事件を含む5件の幼女誘拐が同一犯による連続殺人事件の可能性があることを、今まで全く知らなかった。
なので、その事実だけでも私には驚きだったが、この記者の執念は、その遥か彼方の事実へと行きつく。

本筋とはあまり関係ない感想を2つ。

この本は自ずとマスコミ批判も含むのだが、また、私も現在のマスコミに対し非常に問題を感じている者であるのだが、この本を読んだ後、従来のテレビや新聞、雑誌というものが凋落して、ネット全盛の時代となることへの危惧を抱いてしまった。
これだけの取材を担保したのは、恐らく著者の日本テレビ所属記者、という身分であっただろうから。

また、この本の核心部分は既にかなり広範に報道されていたのに、私自身がそれを知らなかったことにも考えさせられた。
もちろん、単に私が無知なだけなのだが、他の多くの人も多忙な日々の中、本当に知るべきことを知らずに過ぎてしまうことが多いのではないか。
例えば、権力はいかに自らを守るために嘘をつくか。
いかに本来の目的を忘れて、本末転倒な不合理なことを行うか。

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紙の本

父親として他人事とは思えない

2018/10/31 19:30

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:らふぃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者の真実を追及する姿勢に感服するとともに、自分の子供たちにもしも……と薄ら寒さを覚えずにはいられない。

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電子書籍

足利事件は、こんなにも奥の深い事件だったのか・・・

2018/08/16 09:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る

警察が自己防衛のためのどれほどウソをつくのか、前に読んだ「桶川ストーカー女子大生殺人事件」を著わした著者のノンフィクションでも明らかとなったが、本書でも詳らかにされる。しかも今度は警察のメンツのために無実の人が獄にとらわれ服役するという本当にひどいものだ。さらにひどいのは、著者は真犯人にたどり着いたのに、未だに警察は真犯人を捕まえない。なぜか、警察のメンツのためだ。
獄にとらわれたのは。幼女を誘拐して殺害したとされた菅谷さん。「足利事件」として有名だ。この事件は、1990年5月12日、栃木県足利市にあるパチンコ店の駐車場から女児が行方不明になり、翌朝、近くの渡良瀬川の河川敷で、女児の遺体が発見された事件。事件翌年の1991年菅家さんは逮捕・起訴され、無期懲役刑が確定し、服役していたが、有罪の決め手となったDNA鑑定が、2009年(平成21年)5月の再鑑定の結果、彼のものと一致しないことが判明し、彼は無実の冤罪被害者だったことが明らかとなった。自白の強要、いい加減な鑑定で犯人に仕立て上げられたのだ。これだけでも1冊の本になるのだが、本書はでは、真犯人はだれかと追求していく。本来なら警察の仕事だが、警察は動かない。足利事件の周辺には、連続して幾人もの幼女誘拐殺害事件があるのにだ。怠慢で動かないのではない。DNA鑑定の闇がこんどは横たわっている。この闇が暴かれると、他の事件での冤罪が暴かれかねないからだ。
著者は真犯人にたどり着く。しかしいまだに真犯人は野放しにされたままだ。市民よりも警察のメンツ、またしても。

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紙の本

真実の恐怖

2017/10/14 12:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者は冤罪を見抜き、真犯人を探し始めた!ところが、その真犯人は…作り話ではなく、現実のことです。ぜひ、ご一読をお勧めします。

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紙の本

殺人犯はそこにいる感想

2017/08/17 16:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:右ソルデ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ノンフィクション作品というより思いの詰まった、どこか叫びにも聞こえるような一冊。
 栃木県と群馬県の県境で起きた5件の幼女誘拐、殺人事件。半径10キロ圏内の限られた範囲で起きた幼女を対象にした特異的なこの事件は同一犯によるものの可能性は低くはなく、その可能性を排除するためにいは丁寧に根拠を探らないといけないはずが、県を跨ぎ起きたこと、うち1件で犯人が捕まったことで5件の事件は連続性を絶たれてしまう。どう表現すればいいのかわからないけど、自身も事故で娘を亡くした著者は凄まじい精神力というか粘り強さというか、とにかく消息が分からない子や亡くなった子、遺族の無念を晴らしたい一心でもがき続け、自身の丁寧な取材を基に根拠を積み重ね警察、検察、司法の矛盾を炙り出し、DNA鑑定の危うさに気づいたり、前述した1件の犯人とされ17年も刑務所に収監されていた菅家さんの釈放があったり、そして真犯人と思われる人物にまで辿り着く。著者は2007年に取材を開始し真犯人と思われる男を特定し警察に情報提供するもまだ犯人は捕まっていないどころか、ろくに捜査もされていないという。
 全てそうであると乱暴に括ることはしないが、私は社会の中で正義の象徴であるかのように言われているものは決してそうではないんだと、幻なのだと解釈した。権力というもの実際には見てもいない、聞いていもいないものを見たように、聞いたように思わせる力があることはわかった。この世に正義は存在するが決してイコール権力ではない。この社会には楽しいことも溢れているが、同じ数だけ理不尽も存在していると思う。いつ自分が途方もなく大きな理不尽に巻き込まれるかわからない。
 この本に会えて良かったと思う。この事件に限らず理不尽は必ず存在すると思う。それを知っていると幸せとは何か分かるような気がするし、自分の勉強する理由も明確になる。

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紙の本

エンターテイメントとしても、警鐘の本としても

2017/05/10 22:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、迫力が伝わってくる。不謹慎かもしれないが、娯楽作としても一級だ。「僕だけがいない町」なども、筆者の存在がなければ書かれなかったと思う。警察には少なからず隠蔽体質はあると思うが、それはどこの組織も同じだろう。ただ、これほど巨大で、強い権限を持つのだから暴走を監視され、その改善に真摯でなければいけないと思う。いろいろ考えさせられた一冊。読みごたえ十分。

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紙の本

この作品こそ「文庫X」の正体だ!

2017/05/03 05:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

昨年(2016年)本屋さんで話題となった一冊の文庫がある。
 著者名どころか書名まで伏せられて「文庫X」。
 カバーにはびっしりとこの文庫を薦める書店員の熱いメッセージが書かれている。
 初めてこの文庫を書店で手にした人は驚いたにちがいない。
 一体この文庫には何が隠されているのだ?
 その正体こそ、この本、報道記者清水潔氏が書いたノンフィクション作品だった。(すでに「文庫X」の正体は公になっているのでここまで書いても大丈夫)

 この作品が「文庫X」として隠されていたと書いたが、実はここで描かれた犯罪もまた警察や司法の手によって隠されてきたといえる。
 「隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件」と副題にある通り、この作品では1979年から1996年の間に栃木県足利市と群馬県太田市という隣接する場所で起こった幼い女の子の誘拐殺人犯を追跡している。
 中でも、1990年に起こった足利事件では冤罪事件として社会に激震が走ることになる。
 著者の清水氏は5つの事件の類似性から、ただ一つ犯人が検挙された足利事件に不審を持って、冤罪立証にも力を発揮していく。
 清水氏は刑事でも探偵でもない。報道記者である。
 だからこそ、「小さい声にこそ耳を傾け、大きな声には疑問を持つ。何のために何を報じるべきなのか」を常に考え続けているという。

 この作品は冤罪を糾弾することを目的としていない。
 あくまでも真犯人を追い詰めること。もちろん真犯人の名前などは明かされない。暗号のような「ルパン」という名で書かれた犯人が逮捕される時が来るのか。
 悲惨な事件を描きながら、不謹慎とは思いつつ書くならば、読書として面白かったというしかない。

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電子書籍

是非一読を!

2017/03/24 23:33

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投稿者:月緒 - この投稿者のレビュー一覧を見る

普段なら絶対に読まないジャンルの本。じゃ、何故手に取ったか。本屋で「文庫X」として衝撃的な売られ方をしていたからです。

実際に手に取ってみると、警察の闇や報道のありかたなど、警察やマスコミの情報を鵜呑みにすることの恐ろしさが伺えます。常々こういう冤罪のニュースが流れると、「それじゃ真犯人は?」と疑問に思っていたけれど、そこまで言及する報道って見ないですよね。そして真犯人が捕まりましたという報道もない。そもそも、真犯人を捜査してるのかどうかすらわからない。そんな疑問を持つ人にとって、筆者の「犯人の逃げ得は許さない」という一環した信念が共感を呼ぶのではないでしょうか。

警察の在り方、捜査の在り方、報道の在り方、そしてそれらの情報の受け取り方。それぞれについて深く考えさせられる内容でした。情報とは、流す側の利害によってはいくらでも操作されてしまうものなのだ。

筆者は言っています。警察批判がしたいのではない。5人もの幼い少女の命を無惨にも絶った犯人を捕まえて欲しいだけなのだと。

私も言いたい。面子や体裁を守るために犯人がスルーされることだけはあってはならない。そもそも、あなた方警察に今さら守るべき面子などない。それでも守りたいのなら、真犯人を捕まえて初めて面子も体裁も守られるのだ。

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紙の本

ザ・ジャーナリスト!!

2017/02/28 11:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:settto - この投稿者のレビュー一覧を見る

週刊誌を読む週間が無い私にとっては、この手の虚像(権力が外部に伝える姿の一部)と実像(真相により近く寄り添おうとする姿勢)にこんなにも差がある場合があるということを改めて知らされた。
各権力にぶら下がっている記者(ジャーナリストとはあえて呼ばない)から発信される記事が虚像を作り出す可能性もあるということが、切迫感をもって伝わってくる。
何よりも真のジャーナリストである作者の姿勢に感服。権力が動かなかったら、オレが動いて真相を解明してやる!という姿勢。
我々企業の中で守られているサラリーマンからみると、ひと言カッコいい。昔のサラリーマン戦士といわれた人たちの中には、こんな姿勢を盛っている人もいたのあろうか。
ただ、そういう経験をされてきた(と思う)昨今の大企業のお偉い方々をみていると、虚像の一群として枠を嵌めてみてしまう。
サラリーマンでも中庸であり、義に沿った行動が、評価されるような仕組みを造っていきたいものである。

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紙の本

知らなかったことこそ悪

2016/11/06 20:59

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る

普段は読まないタイプの本。きっかけは、本好きの方ならきっと分かるであろう企画から。 読んでみて、今まで、足利事件を知らなかったこと、興味がなかった自分が恥ずかしくなりました。また、ここに書かれていることが、本当ならと思うと怖くなりました。何が正義なのか?科学捜査は何のためにあるのか、報道の真の役割とは?本当にいろいろ考えさせられた一冊です。でも筆者の気持ちはすごく伝わりました。皆様にも是非読んでほしいと思う一冊です。

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