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商品説明
楽しく、冒険にみちた丸谷才一の文学世界。「忠臣藏」の御霊信仰と祝祭性、ジョイスと後鳥羽院の共鳴、小説における仕掛けの謎を解く。小説と批評を軸にした丸谷才一の本格的評論。『小説トリッパー』連載に加筆して単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
なにより面白く、気宇壮大な丸谷才一の文学世界。たのしく工夫のある小説。通説に果敢に挑んで説得力のある評論。丸谷はどのように作品をつくりだしていったのだろう。小説家、批評家、翻訳者としての仕事を通じて精緻に追う。『須賀敦子を読む』で読売文学賞を受賞した、定評ある文芸評論家による、はじめての本格的評論。ジョイス研究と翻訳を通じて発見したモダニズムと13世紀初めの天皇歌人の後鳥羽院は、丸谷才一の文学精神のどこで響き合ったのか。出発点となった『笹まくら』『たった一人の反乱』から『女ざかり』『持ち重りする薔薇の花』をへて、『輝く日の宮』では何が達成されたのか。小説の仕掛けと多層性を読みほどき、面白い小説の由来に辿り着く。小説と評論の二つの領域を往還しながら、作家の全体像にせまる力作評論。
第一章 『笹まくら』からの出発
第二章 反乱・カーニヴァル・国家
第三章 モダニズム文学の花火
第四章 短篇小説が実現したこと
第五章 御霊信仰からカーニヴァルへ
第六章 現代社会の背後には
第七章 『輝く日の宮』の達成 (目次から)【本の内容】
著者紹介
湯川豊
- 略歴
- 〈湯川豊〉1938年新潟県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。文芸評論家、エッセイスト。元・『文學界』編集長。「丸谷才一全集」の編纂委員のひとり。「須賀敦子を読む」で読売文学賞を受賞。
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