紙の本
リーダーたちの決断
2021/12/29 22:47
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投稿者:ひでくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の作品は『太平洋戦争 最後の証言』が最も気に入っている作品だが、もっと気軽に読めて、しかも著者の持ち味が最も生きているという点で、周囲の知人・友人にはこの本をまず読むことをすすめている。特に「吉田調書」で一躍時の人となった吉田氏の章は必見。身体がふるえるほどの感銘を受けた。さらに詳細を知りたくなったならば、同じ著者の力作『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』を読むことをおすすめしたい。
紙の本
誇り高き日本人の考え方から真のリーダーの本質を探ります!
2018/12/20 09:23
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、誇り高き日本人の姿から真のリーダーというものを探り出した画期的な書です。著者は、同書の中で、本物のリーダーとは年齢や肩書ではなく、使命に忠実であるかどうかだと強調します。同書には、福島原発事故で奔走した吉田昌朗氏、戦後の邦人の帰国に全力を尽くした根本博氏などを例に取り上げ、本物のリーダーシップ、それを発揮することができる人間、そして、そこにある思想を探ってうく画期的な書です。
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「本義に生きる」
義務や権利でもなく、もちろん自身の主義・主張でもない。
自分の「本義」を知り、「本義」に生きる。
本書では、「リーダの」というタイトルがついていますが、リーダの立場には公私問わず、あらゆる人が立たされます。つまり、本書は全ての人の本義を考えさせてくれる一冊です。
本書に取り上げられた方が実践した「本義」は、私には到底できないことかも知れません。しかし、出来るかもしれないし、そもそも諦める必要はありません。
「本義に生きる」
そういう人生に近づけるよう精進したいと思います。
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わが師(とこちらが勝手に思ってるだけだが)・日下公人先生も認める、日本の至宝のノンフィクション作家の門田隆将先生の新書がでた。それもビジネス書として。
タイトルは「リーダーの本義」
「本義」とは難しく言うと、「存在意義」のようなもので、家庭なら「お父さん」の本義は働きに行って、お金を稼いでくること。またその姿を見せること。
「お母さん」なら料理を作り、子供に善悪の価値判断を(これは「お父さん」も同じだが)植えつけることだ。
門田先生曰く、人にも「本義」があるように、組織にも「本義」はある。そしてその組織内には、さまざまなリーダーがいて、さまざまな「本義」を抱えている。
この著書は、そんな「本義」を全うした日本人をまとめたものである。
門田先生は、作品を書くとき必ず「その場に身を置いて」考えられるのだそうだ。
大東亜戦争や、凄惨な殺人事件などのノンフィクション作品を上梓してきた門田先生さえも、東日本大震災の時の福島原発の事故の時は「その場に身を置くこと」は恐怖だった。
なぜなら、テレビから「全電源喪失」「注水不能」「線量増加」「原子炉建屋への突入」などが報じられてきたからだ。
例えば「全電源喪失」とは、懐中電灯一本で過ごさないといけないことを意味する。「注水不能」と「線量増加」は炉心溶融(メルトダウン)が起こっていることを意味する。まさに阿鼻叫喚を思い起こさせるものだ。
門田先生のテーマは「毅然として生きた日本人像」であり、本書の一章と二章の福島第一原発元所長吉田昌朗氏も上記の対象になるのだ。
つまり本書はどう意思表示していいかといったという、組織のリーダーに「本義を守る日本人像」を提供しているのである。
そのような事に触れたかったら、ぜひ、本書の購入をお勧めします。
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先日、講演でお話を聴けて贅沢な時間を過ごしました(^^)
真剣な中にもユーモアがいっぱいで、
「感動の話があるのですが時間の関係で飛ばします」にはびっくりしました!が、とても楽しくてあっという間に時間が過ぎてしまいました。
門田先生の優しいお人柄は本のイメージそのままでした。
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組織のリーダー達が窮地に立たされた時の苦悩、その時に本義に基づいての決断に感動しました。
本義とは、本来持っている「存在意義」だと著者は解釈している。
東電の吉田所長、駐蒙軍 司令官 根本陸軍中将、伊藤忠の商社マンでありながらイランにいる日本人を助け出した森永さん、プロ野球のコーチで中間管理職としての本義を全うした高畠コーチ、こうした方々にスポットをあて、それぞれがどのような本義のもと、苦悩し、決断し、行動したかが描かれています。
特に、今のサラリーマン社会の中で、東電の吉田所長の部下達が述べた言葉には、感動しました。
「あの人となら一緒に死ねる」
原発が爆発しかねない壮絶な状況下、共に死を覚悟して挑んで、防いでくれたのは、あの上司と部下の信頼関係がなしえた偉業だったた思いました。
私も部下から信頼される上司になれるかな⁈
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福島第一原発の吉田所長、駐蒙軍司令官として在留邦人を救うため終戦の武装解除命令に従わなかった根本中将、イラン・イラク戦争でのトルコ機によるテヘラン脱出の陰の主役である伊藤忠商事の森永イスタンブール支店長、被害者のための司法のために闘い続けた光市母子殺害事件の本村さん、7球団で打撃コーチを務めた高畠さん、義のために戦った上杉謙信。
諸所の立場・役割=リーダーとして、なすべきことに従った実在の人物のエピソードを通じて、大切にすべきものが迫ってくる。
16-131
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これまでの門田隆将のノンフィクション本に登場する人物のダイジェスト編のような作品ですが、これまで取り扱われた人物それぞれがいかにリーダーシップを発揮したのかを己の本義にのっとって人間として正しく躊躇なく行動することの大事さと重ねて表現されていました。
また、何事も1人では対処できず周りからのサポートも必要となるが、このようなリーダーには、周りからの賛同・信頼も得られやすいため結果、良いサポートを得られるということで、他人を尊重するという姿勢というのが共通しているリーダー像でした。
このようなリーダーは有事対応時にこそ覚悟をもって逃げずにぶつかっていき力を発揮するのだと感じさせられました。
その中でも特に上杉謙信のエピソードが面白かったです!
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人が特別な状況に直面したときに、人としてどう対処するのか。たまたま組織の長に立ち、そのときに長としての決断を迫られる状況が起きる。その人の成り立ちを全部背負った人格が、対応を決める。つまり、これまでどう生きてきたかってこと。
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弟の店「はちごう」にプレゼントしてもらったようです。
僕も読ませていただきました。
「本義」
存在意義とか使命とかになるでしょうか。
ここに挙げられた取材に基づくエピソードはどれも心打つものでした。
残念ながら東電や民主党政権や三菱等々「本義」を弁えない態度をとるリーダーを排出もとい輩出してしまう組織もあるわけですが、そこは反面教師として役立つことと思います。
内容は紙面に譲りますがリーダーとは部下の多寡ではないと思います。
人は家族であったり小さな組織でもリーダーたり得ます。
自分がリーダーとしてどれだけ組織に貢献できているか今一度自省したいと思います。
娘もあと少し部長職にあります。
これからもリーダーの立場に就くことも多いと思います。
子供達にも伝えたい内容でした。
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多くは中間管理職、部長クラスの人達が上の無理解や現状を知らない状況から義を貫く事が出来たかという話で興味深かった。
紹介された人も福島第一原発の吉田所長から
上杉謙信、根本博陸軍中尉、高畠打撃コーチまで幅広かった。
全ての石に価値がある。しかし見る目がなければただの石
未知による失敗は忌み嫌うものではなく最上の糧
失敗した瞬間にその人の中に新しい知識を受け入れる素地が出来る
無くしたものは勘定しない。残っているものを
120パーセント活用する
とか良い言葉も多かった。
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2017年4月20日読了
274ページ
自分も会社で、リーダとしての振る舞いをする必要がある立場にあるが、この本を読んだきっかけは「ぶれない軸をどう持てるか?」に自分なりに自信が無かったからだ。
本書では私が考える「ぶれない軸」を「本義」と表現し、真のリーダーたる人の「本義」を貫いたストーリーを紹介している。
吉田昌郎
根本博
森永尭
吉池検事と工場長
高畠導宏
上杉謙信
根本博中将と、光市母子殺人事件の本村さんに寄り添った吉池検事と工場長のエピソードには涙腺が熱くなった。
自分の本義を確立し、先人のようにぶれないでまい進していきたい。
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元週刊新潮の編集長の門田隆将氏、各分野での深い取材力に感服するとともにその思想にも共感を覚える。 リーダーの本義はその存在意義を慮れば自ずと見えてくると筆者は言う。正誤は別として本義に忠実に生きる人が本物のリーダーであると。 取り上げられた何人かの中、最も琴線に触れたのは、戦後に台湾を救った事で有名な根本陸軍中将。結果として天皇陛下終戦の詔書に背く事になっても、ソ連から邦人4万人を救った決断と行動に真のリーダーを見た。 光市母子殺害事件の本村さんについては別著「なぜ君は絶望と闘えたのか」を読んでみたい。