紙の本
さする、なでるの仕事に関わる人に
2022/07/28 09:43
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投稿者:ななえ清流 - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜ人はさすられたり、撫でられたりすると心が緩むか、書いてある。もちろん、こういうことは世界共通のこと((注意)虐待された人はさわられると叩かれたり殴られたりされた過去があるから逆に危険を感じて緊張する。誰でも撫でられたりさすられたりがいいとは言えない。ただ胎児や赤ちゃんの時、安全な環境のときは別だったはず)であるが、特に『日本人』特有の感覚があるとの説明に納得。スキンシップ効果やオキシトシン(母親が出産時や授乳中に出るホルモンと言われている)の研究をしている著者の本。著者は愛着障害を持つ母親に接する機会があるが、子との皮膚接触に不快を感じる母親へのアプローチも読んでいて著者のやさしいまなざしを感じた。ただ、こんなふうにしましょうというより、その背景なる理論ぽいものが、行動へのモチベーションになるのではないかと思う。
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
皮膚、触感について考察されている本です。読みやすいのですが、著者のほかの本と基本は似ているかな。手で癒されたい人に。
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この著者の本は大体読んでいるので内容的には共通しているのだが新たな実験結果や考察などもあり面白いです。
ひとつ前に読んだ別著者の「孤独の価値」とはある意味対極的なテーマな感じもしますが癒されるという感覚としては根っこでは繋がっている気がします。
個人主義でも集団主義でもなく間人主義のはなしや触れることで起こる相互のオキシトニンの変化については非常に興味深かった。
おすすめです。
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心を開いて相手に寄り添うだけで、大きなパワーを与えることができ、自分自身の皮膚も反応してそれ以上のパワーをもらうことができる。
うつ病など感情障害の人は、汗をかかない傾向がある。体温制御ができず体温が高くなる。
自閉症にはマッサージをすると効果がある。
人の脳は、親しい他者をあたかも自分の一部であるように感じる。
愛することは、お互い見つめ合うことではなく、一緒に同じ方向を見つめること。困難な時は相手に寄り添い共に立ち向かおうとする心の表れ。
他者や社会とつながることが病を治す重要なポイント。
笑うこと、心を開くこと、人に語ること、感謝すること、親切にすること、許すことが元気な自分を取り戻す。
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タイトルだけに惹かれて読みたいと思った本だったのに、こんなに素晴らしい内容だとは思いもしなかったので嬉しい!誤算でした。
単なるスキンシップにより癒しを感じるだけではなく、人との境界を拓くことで得られることが生きて行く上でこんなにもあることに驚かされました。
私は、マッサージを継続して受けているのですが、施術者もオキシトシンが施術後に上がる効果があるのは、本当に意外でした。
施術の技術だけではなく、「凝りをほぐしてあげよう」「痛みを楽にしてあげよう」という心によって、施術者もホルモンが増加してプラスになると書かれています。
これまでは、物理的にほぐれたり血行が良くなったりすることの効果を体感していたけれど、実は、それだけではなかったのですね。
共振出来るということは、単にマッサージだけではなくて、親子、夫婦、恋人、友達など様々なシーンで得られるメリットがあるのではないかと思います。
また、感謝の気持ちを伝えることや人に喜ばれることを意識して行くことは、仏教的な教えとリンクしていているけれど、具体的にどういった作用が現れるのかが、理解しやすかったです。
やはり、人との関わりは、「話す」「見る」「触れる」など欠かせないものだと改めて知らされました。
身近な人とのふれあいをもっと大切にしたいと思わせてくれました。
上手くこの本の内容を伝えられる文才がないので、興味があれば、ぜひ、多くの方に読んでもらいたいと思います。
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久々に面白い本を読んだ。
まず、人の境界のあやふやさという視点。人の境界と大地の境界と大空の境界は1本の線で引けるものではなく、流体として混ざり合っているという視点はものすごく斬新。
そして、そこから、自分というものは皮膚の内面だけにとどまらず、自分の境界はあわくて伸び縮みするもので、周囲の人であったり、家屋であったり、土地であったりを含むという視点。
人の不調は自分の1人なかで解決されるのではなく、人と人との間で解決されていくという視点。境界が自分の皮膚の内面だけに固まって閉ざしてしまうと人間は病むが、皮膚という境界を開いてくことで人は癒されるという観点。
人からじっと触れられるというだけで、自尊感情が高まるというタッチセラピーの効果であり、その時間・空間の超越性。
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皮膚を2視点から考察
①外界からの刺激センサー:C繊維/セロトニン神経系賦活
②外界との交流の場としての境界:肌/関係性
:間人/集団/個人主義:
:ペリパーソナルスペース:流体としての接触
:「見つめ合い」と「共同注視」
ベースとしての「感受性(経験)」「信頼関係」が前提
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〇しかしそうではなく、まずは子どもに一歩近づいて、子どものそばにいるだけで十分だ。(p157)
☆最近、セクハラとか、虐待とか、いろいろ言われているけど、皮膚からの情報は表情などの顔の情報と同じ位伝わりやすいものなのだそうだ。本当か!だから、嫌々触られていると、それが相手にも伝わるってこと。あー、なんとなくわかるかも・・。
だから、まず、近づく。それが大丈夫になったら、話しかけたり、目をあわせたりする。そして、触れてみる。
ものには順序がある。触れる遊びも有効。
〇筆記療法では、普段抑制されているネガティブな出来事について、1日に20分間、4日間連続で書いてもらう(p173)
☆そうすると、抑制しているのをはきだすので、抑制のためのエネルギーを使わなくてよくなる。
また、繰り返し嫌なことを思い出すので、思い出すことが苦痛でなくなる。なるほど・・そういう考え方もあるのか。
そうすると、その記憶を考えるのが容易になるので、じっくり評価することもできる、らしい。
あとは、例えば自分の辛い出来事を友人が同じようにあったとして、なんて言ってあげるか(思いやり、優しさ、心配)などを書く「思いやり筆記」も、自分の心身を癒すことができるらしい。いいね。癒されたい。
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山口さんの本の中ではこれが一番オモシロイと思った。いろんな視点から、『触れる』効用について書かれていて、さまざまな学者さんがされてきた実験結果についても、「へぇ」と素直に感心。こんなにもたくさんの人が『触れる』ケアについて考えていたんだなというところでも驚く。他ある2冊(『皮膚は心を持っていた』『手の治癒力』)も読んだけれど、自分的にはこの本が一番好き。
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【繊維学部図書館リクエスト購入図書】
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB22005665
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実際に皮膚に触れなくても、ただ誰かがそばにいるだけでも困難な状況が困難でなく見えてくる
触れられると皮膚温は上昇する
親密さを回避する人は糖分を大量に摂取してしまう。愛着不安定型の人はエネルギー消費を少なく、動かなくなってしまう。
いきなり掴まず、下から支えるようにして起こす
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お医者さんではない人の立場から書かれている
エビデンスデータを細かく引用してわかりやすい
赤ちゃんや子どもにとって抱っこが大切って事は当たり前って感じだけど、子どもだけで無く大人にとっても大切さだという事を教えてくれる
ひいては個人としてではなく、コミュニティとして存在することの大切さとか、安心感についても書かれていて、大切なことだなぁと思った
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・文字が大きくて読みやすかった
・うつ病などの感情障害の人は、健常者よりも汗をあまりかかない傾向がある。その結果体温の調節がうまくできず、深部体温が高くなってしまう。
・C触覚繊維
・摂食障害の患者は胎児期のうぶ毛が少ない。その結果、自己の身体感覚が発達せず、自己の身体をどのように感じるかというボディーイメージの歪みが生じる。
・人は解決が困難な事態に遭遇したり、その解決のために恐怖や不安などの感情をコントロールしなければならないとき、信頼できる他者がそばにいるだけで、彼らに問題の解決や感情のコントロールの一端をになってくれることを期待する
・ミケランジェロ現象
・一人で問題を抱えてそれに対峙することは車のアクセルと同時にブレーキを踏んでいるようなものだ
・他者と親しくなるのを避ける人ほど、たくさんのチョコレートを食べる。親密さを回避する人は、一人で物事に対処しなければならないときに、それに備えて糖分を大量に接種する。
・間人主義
・ユマニチュード 認知症