紙の本
『自分を捨てる仕事術』
2016/09/22 20:52
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「若いときにしかできない仕事というものがある。
それは、自分の意見を持たないこと」
「何か言おう、言おうって思っていると、人の話が聞けなくなる。
君は自分の意見ばかり考えて、人の話を聞けていない」
「これから3年間、おれの真似をしな。
自分の意見を捨てて、くもりなき眼で世界を観ること」
ジブリの鈴木敏夫のもとで修業した著者による体験的仕事術
鈴木の教えに従った石井の働き方も
石井の目を通した鈴木の生き方も
どちらもカッコいい
投稿元:
レビューを見る
突然ですが、みなさんは、「魔女の宅急便」に登場する「キキ」と、「耳を澄ませば」に登場する「月島雫」、どちらもご存じですか?、
魔女の家系にうまれ、魔女として生きるため、小さいながらも仕事を始めたキキ。
バイオリンの職人を目指すアイツの影響をうけて、小説家になろうと筆を走らせる雫。
みなさんはどちらが好きですか?
スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんは、人間には2種類の人間がいるとっています。キキか雫かということです。どちらが好きか、という質問をよくお客さんなどにするそうです。
今日は、「自分を捨てる仕事術」という本を紹介します。著者は、その鈴木敏夫さんのもとで働いていた石井トモヒコさんです。
石井さんが「鈴木敏夫」という敏腕プロデューサーのすぐ横で働きながら学んだ仕事のノウハウが書かれたビジネス書です。
他のビジネス書とちょっと違うのは、「鈴木敏夫」さんのキャラクター、個性が垣間見れ、テレビ番組の情熱大陸やプロフェッショナルっぽいドキュメンタリーなところもあります。
私がこの本を読んで学んだことはたくさんあるのですが、3つだけピックアップします。
ひとつは、夢や希望をもつよりも、大切なことがあるということです。
これは先ほどのキキと雫の質問につながるのですが、雫のように漠然とした夢や希望を追いかけるよりも、キキのように置かれた状況でできることを精いっぱいやることも大事なことなんじゃないか、という鈴木さんの考え方です。
ふたつめは、その置かれた状況でできること、というのが自分を捨てるということです。特に若い社員。若い間は自分の意見や考えを貫くことよりも、近くにいるひとの技を真似て盗むことに全力を注ぎなさい、というのが筆者の考えです。「おかれた場所で咲きなさい」なんていう本もありましたが、上司の技を真似ることで、自分ができないことがわかるようになり、相手をうらやましく思う気持ちやコンプレックスをエネルギーに変えるという考え方が斬新でした。
3つめは、本題を話す前に「枕」から話し始めるということです。
鈴木プロデューサーと著者の石井さんは、よく一緒に寄席を見にいっていたそうで、その時に鈴木さんが注目していたのは本編に入る前に話す「枕」だったそうです。
どんな会議や打ち合わせのときも、必ず「枕」を入れる。
そんな鈴木プロデューサーを見習って、今回のプレゼンでは枕のようなものを話しました。
著者が何度も何度も鈴木さんから言われたと書かれているように、ここでの学びも何度も何度も読み返して自分に叩き込まないといけない。
投稿元:
レビューを見る
数々の名作ジブリ作品を生み出した鈴木さんに師事した石井さんが仕事の中で鈴木さんから学んだ仕事術の話。
20代で俺はもっとやれるのに評価されないと思っている人にぜひ読んでほしい本です。
自分をコントロールする術、他者との関係、巻き込むチカラ。ヒトは1人でできることは限られているから光る個性があろうと輝かせてくれる人がいないと輝くことはできない。
名アニメーター宮崎駿の陰に名プロデューサー鈴木敏夫あり。
才能を見出すことはプロデューサーにとって何より大切なスキルなんだなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
著者は仕事など存じ上げない方ですが、
スタジオジブリで働かれて あの鈴木プロデューサーの元で指導を受けたからには才能ある人なのかと思うけれど ずっと謙虚な姿勢で綴られている。
鈴木プロデューサーを尊敬していることがとても伝わるけれど 自分はその人に教えてもらったんだという変な自負やプライドがなく 攻撃的な内容だけれど受け入れやすかった。
攻撃的というのは 言葉通りの意味ではなく 衝撃が強いという意味で使いました。
鈴木プロデューサーの名前で出版すれば それはまた違う形と意味を持ちそうなのが石井さんという方のフィルターを通して彼の言葉で綴られたからこそ「自分を捨てる仕事術」の内容ひいてはその奥の意識を受け入れることができたと思う。
過激に一瞬見えるけれど その実 自己啓発やキャリアポルノ本があふれた世の中で内面が伴わないのに自己主張だけが激しい人がいるなか 静かに真実を突きつける良い本だったと思う。
スタジオジブリは とにかく凄まじい才能の人たちと思っていたけれど 一風変わってることは間違いない。
単なる才能のある人たちなだけではなく考え方 行動、姿勢が深く考えられている。
それはこの著作にもかかわるけれど 周りの人を思う気持ちがあるからとれる行動なのだと思う。
だからここまで愛される作品を生み出し続けてきたのだろうな。
自分の仕事が そうなのか、そうでなくとも
この著作に書かれていることは役に立つと思う。仕事は人生の長い時間を費やすものだから、自分が自分がと 見えない自分を求めるよりも 周りから認められ 頼られる力を伸ばして 支え合った方がいいな。
良い本でした。
おすすめ。
もう一回読みたい。
投稿元:
レビューを見る
・他人を徹底的に真似て、真似できないところが自分の個性である。
・怒りは10段階で評価すると、客観的になれる。
投稿元:
レビューを見る
アニメスタジオの仕事風景はあまり知る機会が無いので、本で読めることはありがたいです。
しかもプロデューサー。
仕事内容よりも「仕事への考え方」が主の本ですが、プロデューサーという仕事の鱗片を知れた気がします。
あの宮崎駿氏が高畑勲氏の筆跡まで真似ていたとは……そこまで自分を捨てれるのか、と 次元の違いに驚きです。
ですが、他の著者の本でも「若者は自分の意見を捨てた方が良い」という意見を目にしますが、年配の方が若者を洗脳したいが為、の言動にも思えてしまいますね…。
投稿元:
レビューを見る
海外に行くことで日本のありがたみを体感したことがあります☆
仕事について同じなのかと気付きました!
本質は「師」を決めたことや言われたことを徹底的に受け入れてること\(//∇//)\
『仕事とはプロジェクトではなく、関わる人間の心そのものである。』
仕事を通じて、お互いを豊かにし合うチームを作りたい☆
また、結果としてこの本を出された「本質」について訊いてみたい☆
投稿元:
レビューを見る
ジブリのアニメーション映画プロデューサー
仕事の仕方、考え方が参考になった。
まずはマネしたいと思えるほどの人に出会えるかどうか。
・怒りのコントロール
・話すポイント3つにしぼる
実践します。
投稿元:
レビューを見る
★大学図書館 新着・推薦図書★
「若いということの意味、それはね、何もないってことなんだ」
スタジオジブリの鈴木さんが教える、仕事の取り組み方のエッセンスが凝縮されています。
仕事の取り組み方はもちろん、人生に対する姿勢についても通じるところがあります。
ジブリの裏側も垣間見ることができ、面白く読むことができました。
いつの間にか、著者の石井さんに自分を投影して読んでおり、鈴木さんにご教授いただいた内容がどれも愛情にあふれたものばかりで、とっても感動しました。
私と同じく若い人にはオススメしたい一冊です。
投稿元:
レビューを見る
仕事でなかなか成長できないので、突破口として読んだ。
タイトルがすべてを語っていると思う。
やはり、成功するためには成功者を真似るのが一番なのだ。
「自分のことばかり考えている人が、鬱になるんだよ」という一文に光をみた。
自分がかつてそのような経験をしたからだ。
人に喜んでもらえることを考えて、成功したいと思う。
投稿元:
レビューを見る
この本を20代のときに読みたかったナ――。
内容はスタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーが若き日の石井プロデューサーに教えた仕事の奥義の数々。冒頭、自分の意見を捨てろ!から始まる。逆説的に言っているのかと思えばそうでもない。文字通りまず意見を捨てろ!なのだ。とても刺激的な本。(※ 以下、わたしが面白いところを抜粋したり意図的に繋いでます)
著者石井プロデューサーが22歳の時、51歳の鈴木敏夫プロデューサーに叩き込まれた。鈴木敏夫いわく「若いということのほんとうの意味は、何もないってことなんだ」いわく「宮崎駿という人は、高畑勲という人の下で20年間、真似をし続けた人なんだ。考え方や立ち振る舞い、話し方、字まで真似たんだよ」いわく「これから3年間、おれの真似をしな。自分の意見を捨てて、くもりなき眼で世界を観ること。それを3年間続けて、どうしても真似できないと思ったところが、君の個性ということになるから」etc.
これまでの自分の全否定から入り、自分を消してゆく作業に見えて、実はそうではない。ひとときの感情や感覚に左右されず、ひたすら目の前の師匠のすべてを徹底して真似ないと、もともと自分に無い能力を自分の中で増やすことなんてできないという話だ。(ううむ、そうかもしれないな、なんとなく思い当たる節もあり納得)
著者は、いったん自分を空にして他者を取り込んでみる、という仏教でいう「空」や、禅における「無」という状態を指すのかもしれないと書いている。その過程で自分の中に残るものだけを必要なものだと判断し、なじまなかったものはきっぱりと捨てた結果、本来自分が持っている「核」を自覚し、新たな一歩を踏み出せるのだという。(そうなのか!やってみたい気がする、今更だけど)
【目次】他人の意見だけノートに取る/怒りを10段階にコントロールする/人の特技を言語化する/「悪い人」をそばにおかない/自分のために謝るな/会議は席順が命/自分にこだわるとスランプにはまる/人の力をどんどん借りる/情報を正確に伝えるだけで問題は解決する
投稿元:
レビューを見る
http://www.wave-publishers.co.jp/np/isbn/9784866210070/
投稿元:
レビューを見る
ジブリの鈴木敏文さんのもとで新人として仕事を学んだ著者のビジネス啓発書。基本ルールが鈴木氏の話としてわかりやすく紹介されるので、新卒や初心に帰りたいベテランには良い。もしくはジブリ、鈴木さんのファン、コンテンツ業界のひとにも参考になる、いろいろ学べる本。
投稿元:
レビューを見る
著者がスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫に教わった仕事術。
「自分を捨てる」というのはとても難しい。
でもそれが出来ることで本当の自分の「核」が生まれる。
様々ある自己啓発の本のなかでは少々異質の内容かもしれませんが大変素晴らしい内容です。
読んで損はない一冊だと思います。
おすすめです。
投稿元:
レビューを見る
一読の価値あり。
私は今鍼灸師として、師匠について学んでいる。
四十の声を聞いての鍼灸師という職。
自分の我をいかに殺して、無心に技を盗むか。限られた時間を有効に活かしきるにはそれしかないので、必要に迫られて読んだ。
今の自分に必要な本と思う。
同時に、十代で読んでおくべき本だったと思う。
自分が、自分が、という我が、結局一番遠回り。