花嫁は愛に揺れる （講談社Ｘ文庫 white heart）

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投稿者：あじらのうず玉　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

火崎先生の作品は、つまらない本が続い時の特効薬。
久しぶりに、先が気になって睡眠時間を削って読みました。

幼少期から兄妹のように育った幼なじみの王子二人と、地方の伯爵令嬢の三角関係。
紆余曲折あり、弟王子の婚約者から、本当に愛している兄王子(既に国王)と結ばれるハッピーエンド。
設定そのものは、特別に変わったものではありませんが、
なにがいいって、ヒロインのメイベルが可愛いの。
成長しても邪推な気持ちを抱くことなく、王子たちに何かをねだったり自分の利益を引き出そうと考えない。
宝石よりもケーキ、権力欲もない。
それは、もともとメイベルが王都から離れた田舎伯爵令嬢だからなのと、
彼女の父や兄たちも欲深くない人たちなので、そういった人間環境から構築されたもの。
でも、他のTL読んでて出てくるたんなるおバカなヒロインじゃない。ちゃんとわきまえてる子。
そんなメイベルだから、他の男に取られるくらいなら…とメイベルを襲ってしまうクロア(兄王子)の気持ち、よくわかる。

読後に爽快感があります。
あとがきにもワクワクしました。

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投稿者：S910　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

病弱な第二王子の話し相手として選ばれた伯爵令嬢ヒロイン。
幼馴染として兄弟王子と親しくなるが、病が進行しもう先がないと悟った弟王子に求婚され、戸惑いつつも婚約者となる。
病の治療法が海の向こうで発見されたと知った彼は海難事故にあい行方不明に。
弟の凶報にはじめて弱った姿を見せた兄王にヒロインは惹かれていく話。

だいたい弟が悪いから最終的に彼を悪者としてまとめる展開と、そう言い切るヒーローは良かった。
でも弟の不実の責任をとってヒロインを娶るを前面に出すとお情けで娶られたお飾り王妃みたいに扱われる未来しか見えない。
そこは行方不明の弟の生存を唯一信じてくれる相手として話すうちに惹かれてたからすかさず求婚したとかにしとけばまだ良かったんじゃ？という疑問も残る。
とはいえ、火崎ヒーローの中ではご無体はあるものの傲慢さは控えめだし、愛を告げられない理由はわかる。
ヒロインは中盤までは結構ふわふわしていていつもの聡明ヒロインじゃないけど、だんだん強くなっていったのは良かった。
なんだかんだ病弱で鬱屈してた弟王子が一番ハッピーエンドを迎えた気はするが、とりあえず悪人らしい悪人がいない話で良かった。

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投稿者：Nonn　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

結局病気に打ち勝った弟の勝利だよね。よかった。