- カテゴリ:一般
- 発売日:2016/09/01
- 出版社: 左右社
- サイズ:19cm/365p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86528-153-8
紙の本
〆切本 1
著者 左右社編集部 (編)
なぜか勇気がわいてくる! 夏目漱石、谷崎潤一郎、谷川俊太郎、吉本ばなな、西加奈子ら、明治から現在にいたる90人の書き手たちによる、泣けて笑えて役に立つ〆切にまつわるエッセ...
〆切本 1
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商品説明
なぜか勇気がわいてくる! 夏目漱石、谷崎潤一郎、谷川俊太郎、吉本ばなな、西加奈子ら、明治から現在にいたる90人の書き手たちによる、泣けて笑えて役に立つ〆切にまつわるエッセイ・手紙・日記・対談などを収録する。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
締/切 | 白川静 著 | 8−9 |
---|---|---|
机 | 田山花袋 著 | 12−15 |
文士の生活/執筆/読書と創作ほか | 夏目漱石 著 | 16−21 |
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書店員レビュー
丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2016年10月号より
書標(ほんのしるべ)さん
誰しもが人生の中で追われることがあったであろう、恐るべき怪物であり、親しい友人のような存在が「〆切」だ。〆切におびえつつも、〆切があることで人は目標に向かって邁進できる。
作家は、周囲の冷たい視線に耐えて机に向かい、時には言い訳をして〆切を延ばし続けながらも、どうにか原稿を書き上げた。明治から現在に至る九十人の書き手たちによる〆切エピソードが詰まった一冊が、この『〆切本』である。夏目漱石や谷崎潤一郎といった文豪から、漫画家の長谷川町子、手塚治虫、今活躍する小川洋子や村上春樹など錚々たる面々が揃い踏みだ。
もちろん〆切をしっかり守る作家もいるのだが、それを理想としつつもなかなか達成できない人も多い。これを読むあなたはどちらの立場に共感するだろうか。これまで繰り返されてきた〆切との闘いの日々を、今〆切に追われている方にも、辛い〆切の記憶を持つ方にもぜひ一読していただきたい。
内容も素晴らしいが、装丁も優れている。表紙や表紙をめくったトビラには、本文中に綴られている、〆切に苦しむ作家たちの印象的な言葉の数々が印刷されている。とりわけ、表紙の「どうしても書けぬ。あやまりに文芸春秋社へ行く。」という言葉が秀逸である。抜粋された言葉が誰のものであるのか、文中から探していくのも面白いだろう。
さて、この原稿もまた〆切に追われつつ書き上げたものである。次回は余裕をもって〆切に臨みたいものだが、この〆切を楽しんでいる自分もいるのではないかと思うのであった。説得力はないが、周囲のためにも〆切は守るべきであろう。
しめきり。そのことばを人が最初に意識するのは、おそらく小学生の夏休みです――。
丸善京都本店さん
冒頭の言葉に「ううっ…」と唸って読み始めると、手が止まらない。しめきりにまつわる文豪たちの悲喜こもごもが詰まったアンソロジー。紹介には"しめきり症例集"あるいは"しめきり参考書"とあるが、"しめきり恋文集"と呼んでみたい一冊でもある。
泣いても笑ってもつきまとうしめきりに、迷い、悩み、頭を抱え振り回される者。かと思えば、そつなく付き合い理想的な美しい関係を築く者。はたまた繰り返される第三者(大抵の場合、編集者である)の介入に戦々恐々とする者――。
しめきり前に必ず書き上げ、書き上げたものが身近にあると落ち着かず、「早くてすみませんが…」と添え書きまでして原稿を送る吉村昭氏が、編集者に「神様仏様」と感謝されるが、〆切過ぎてやっと手にした原稿こその醍醐味を聞いてしまう…なんて、追いかけても追いついても、しめきりとは全く思い通りにいかない。
こちらの性分ひとつで善人顔にも悪人顔にも変化するしめきりに宛てた、偉大な先人たちの言葉は、しめきりを今より少し、愛しく感じさせるかもしれない。
紙の本
胸中お察し致します。が、
2017/02/23 19:54
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなに苦しく無惨な本があるだろうか。アイデアが浮かばなくて七転八倒。逃げる者籠る者開き直る者、小心者ゆえ〆切前に脱稿し恐縮する者、実に様々。ほとんどの作家がこの地獄の苦しみを経て、我々を楽しませてくれているのかと思うと何とも有難いではないか。新作まだか、早く書けなどと気軽に宣ってすみません。でも読みたいから早く書いてください。ふふふ。添えられている原稿性発熱しおりがまた実におつ。私のは泉鏡花先生。曰く「私は筆を取つたとなると、一気に何枚でも」とのこと。でも書けないんですよね。お察ししますが、早く原稿を。
紙の本
シバレン先生、ぶっ飛ばす。
2017/01/30 21:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:田舎初段 - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHKのラジオで高橋源一郎先生が紹介していたのでさっそく購入。百人近い作家の弁明、陳謝、開き直りが小川から大河のようにまとまることで魅力的な一冊に仕上がった。異色なのは長谷川町子先生ほか、漫画もまざっているところ。何よりも面白かったのはタイトルにも掲げた柴田錬三郎先生。じっくりと考えさせられたのは川本三郎先生。どれをとっても面白かった。
紙の本
〆切破りの方々の言い訳はもちろん、
2017/04/24 19:47
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
途中に入る、〆切厳守の方々(村上春樹氏・北杜夫氏・吉村昭氏等)の半ば愚痴がとても面白い。編集者は早く上げる作家を結局軽んじるんだよねぇ、という感じ。
紙の本
〆切の効能と毒性
2020/09/22 23:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:枝乃 - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治の文豪から現代の作家まで、〆切にまつわるエピソードが集結。期日を堂々と破る人、あさっての方向に試行錯誤して破る人、間に合わない恐怖心が上回って守らざるを得ない人等々。〆切に対する態度も主張も色々だが、とりあえず「〆切」がもたらす効能と毒性がすごい。名言と迷言に溢れているが、中でも「不自由な方が自由になれる」の一言が印象に残った。日常生活でも、無制限だとかえって楽しめず悩ましいことはままある。
紙の本
作家を思い出すための一冊
2019/03/25 14:51
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もやみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
乱読していると、ついついその向こうに作家がいることを忘れがちになる。そんな普段忘れがちになる作家を思い出させてくれる一冊でした。当たり前ながら彼らも同じ人であり、職業人なんだな、と。
紙の本
企画の勝利だが...
2018/04/09 14:03
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジル - この投稿者のレビュー一覧を見る
「〆切本2」から読んでしまったので、残念ながら感動なし。