紙の本
外山さんらしい発想
2016/11/19 19:26
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
言葉に関する考え方や勉強というものについての読み物は
個人的には外山さんがベスト。
セレンディピティという言葉は外山さんお気にいりの言葉であり、
私も好きな言葉だ。
この本はひたすら読めということを勧めるものではない。
本の読み方というものを考えさせられる内容。
読書は単なる知識集めではなく、よりよく生きるため、新しいものを
生みだす力をつけるため。外山さんの主張に大いにうなずく。
紙の本
新しい考え方
2017/04/26 23:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:risa - この投稿者のレビュー一覧を見る
思考の整理学とセットでおいておきたい本です。読むという行為について考察しつくした本。ある意味、潔くて正しいと思います。
紙の本
本が読みたくなる
2017/03/21 06:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:s.k. - この投稿者のレビュー一覧を見る
読書をすることの意義が再確認でき、やる気に繋がりました。これからも、どんどんたくさんの本を読みたいと思いました。
電子書籍
読書時間がとれず
2021/01/05 13:58
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:KEY坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近読書時間があまり取れずにいた所、コロナ禍で時間がたくさんできたのでどんなジャンルの本を読もうか迷い、まずはこの本のタイトルに惹かれ購入してみました。
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外山先生の本はいつ読んでも面白い。
読むこと以上に話すことの重要性、さらに記憶以上に忘却していくことでストレス回避に繋がるという話が興味深かった。
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セレンディピティ。serendipity。思いがけないことを発見する能力。
それはまさに乱読から生まれる。
乱読者の私としては、そうそうと頷きながら読む本だった。
有名な外山滋比古さんだが、履歴を見ると私過去に著書を読んだことなかったみたい。思考の整理学とか有名だよなぁ。
『ガリバー旅行記』読んでみないとと思ったよね。
「忘却が活発であれば、知識過多になる心配は少ない。忘却がうまく働かないと、それほど摂取知識が多くなくても、余剰知識がたまって頭の活動を阻害するおそれがある。よく忘れるということは、頭のはたらきを支える大切な作用であると考えるようになった。」
一時間ほどでさくっと読んだ。
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「乱読」に、自身のポリシーを見つけ喜んだが、少々ベクトルが違った。のべつまくなしに読み続ける、ではない読書論。熟読を否定するわけではなく、知識の詰め込み過ぎには気をつけろ、という主張。知的メタボというフレーズにぐっとくる。メタボであると強く認識。
一方、読むなといっているわけでもない。結局「考えろ」に落ち着くような・・。PDCA回すのが考えることなのか、自分の言葉で説明できるようにすることがそうなのか?という自己課題に対して解を得ること、なんかと。で、「!」となる時がセレンディピティというもので、それがある時に来る、と。
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本を選んで読むのではなくて、乱読、本を選ばずに山のように読み切ることで予想外の幸運な偶然に出会うことがある。という趣旨の本。
α読書(本の最初から最後まで順番に読み進める一般的な読書)ではなく、β読書(わからないところは飛ばしつつも、一定のスピードで最後まで読み切る)というのは、確かに「本を読む人と読めない人の最大の差」ではあると思う。本を読めない人は、きちんと読まなければならないという思い込みにとらわれている。
最初は「えー?」と思っていたのだけれども、読み進むうちに「ああ!」ってなり、最後は「乱読しなければ」ってなる。
ただ、これ、乱読って年に100冊読む基礎が無いと、実行できないんじゃなかろうか。そして、β読書ができない読者層は、この構成だと、1章か2章で脱落するんじゃなかろうかって思わないこともない。
読書家が、さらなる高みへ進化したいときにどうぞ。
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精読至上主義の否定、流し読みによる新たなアイデアの創出という点で、日ごろの自分の認識を補強するものとなった。もう少し時間を経てから再読し、賛同できる部分が増えているか減っているか、確認すると面白いかなと思っている。
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セレンデイピテイとは思いがけないこと発見する能力である。さがすものは出てこなくて、思いもかけぬものが飛び出してくる不思議。例としてペニシリンを発見したフレミングの例が書いてあった。失敗が思わぬものを発見するキッカケになる例だ。著者は思いがけないことを発見するためには乱読をすればいいと主張している。ぼくが実践していることと同じだ。嬉しい。
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「思考の整理学」で有名な著者の本ということで手に取ってみた本。読書について、特に乱読について書かれている。
本に対する著者の思いや、本とどのように向かい合ってきたかなどが1冊に渡って書かれていて、「知の巨人」と言われた著者の勉学における人生を垣間見ることが出来るものになっている。
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【本は風のごとく、映画のフィルムのごとく読むのが良い。】
「思考の整理学」で東大・京大の若者から絶大な支持を受ける英文学者、外山滋比古氏による、“乱読スタイルでアイデアを生み出す読書のススメ”です。本棚に置く価値のある良書。
【1.著者はどんな人?】
外山氏は日本の英文学者・言語学者で、お茶の水女子大名誉教授です。「ことば」による子供や若者への情操教育に取り組み、思考法に関する本やエッセイなどもたくさん書いています。
【2.本書のテーマは?】
本が大量に多種多様に出版され、いつでもだれでも手に取れる現代では、“乱読”(色々なジャンルの本を、ある程度速いスピードで、大量に読む)こそが一番おもしろく、自身の思考の役に立つ読書の仕方だ、という主張です。
「本は風のごとく読むのが良い。(p.67)」
「ことばの流れは、映画のフィルムのようなもの・・・バラバラだったフィルムの一コマ一コマが結びつき動きが出る。読むのも、これに近いと考えて良い。(p.65)」
【3.細部はどんな内容?】
・本は一つのジャンルにとらわれず、文学、科学、哲学、宗教、ビジネスなど、自分の土俵ではない分野もふくめて読むことを勧めています。なぜなら、自分が理解しやすい分野の本ばかり読んでいると、「正確に理解するだけの読書(物理的読書)」に偏るためです。一方、「理解しにくいが好奇心をそそり、無意識に残る読書」を続けることで、頭の中で化学反応が起き、思いがけないことを発見する能力(=セレンディピティ)が鍛えられる、と述べています。
p.75「ベーター読み(内容・意味がわかりにくい文章を読むこと)の能力を身につければ、科学的な本も、哲学も、宗教的書物も、・・・好奇心を刺激する点ではおもしろい読みができるはずである。」「とにかく小さな分野の中にこもらないことだ。広く知の世界を、好奇心にみちびかれて放浪する。」
・“知識”と“思考”は相反する関係であるとし、知識が過剰になると借り物のアタマになり、自分で考えることを妨げるため、過剰な“知識・教養信仰”に対して警告しています。そこで、インプットとともに“忘却・忘れる”ことを勧め、溜まり過ぎた余計な知識を排出して整理することで、思考の整理によりアイデアが生まれやすくなる、と述べています。
p.52「本当にものを考える人は、いずれ、知識と思考が二者択一の関係になることを知る。・・・問題はどう見ても、生きる力とは結びつかない、知識のための知識を不当に喜ぶ勘違いである。」
p.168「知識をとり込み過ぎ、それを使うこともなく、頭にためておくと、知的メタボリックシンドロームになるのではないか。」
【4.ココがオススメ!】
本の後半では実際に著者が乱読から得たセレンディピティによるアイデアを紹介しており、その内容が非常に面白いです。編集者時代に雑誌が売れずもがいていた時、トイレの中で「編集とは料理に似た加工である」ことに気づいて売り上げV字回復へ導く話。日本語がハイコンテキスト(回りくどい言語)なのは、日本が島国なので人同士の関係が密接であり、あうんの呼吸で伝わるために相手に理解を促すようになったから、とひらめいた話など。乱読が実際に著者の人生でさまざまなアイデアに結びついている様子がわかります。
私自身、仕事の合間の休憩や散歩中、またはお風呂の時によく「ひらめいた!」状態になります。脳が無意識下で情報をせっせと統合しており、頭が切り替わった時にアウトプットされやすい、というのはその通りだと頷けます。あのスティーブ・ジョブズも、散歩しながらミーティングしていたと言われます。なお、色々な考えを頭のフラスコに入れて寝かせると化学反応が起きる、という視点は、ジェームス・W・ヤングの「アイデアのつくり方」にも通じます。
【5.こんな方にオススメ!】
・読書から生きた教養・思考力を身に付けたい社会人。
・本を読んだほうが良いと思いつつ活字が苦手な大学生、就活生。
・色々な本を読むことで、どんな良いことがあるかを知りたい中高生。など
【6.買う前に知っておくと良いこと】
この本はノウハウ本ではなく知的なエッセイです。乱読・速読の具体的な方法論や本の選び方、おすすめ本などの紹介はほとんどありません。あくまで「考え方」を紹介するものですのでご注意を。
【7.目次】
ほんはやらない/悪書が良書を駆逐する/読書百遍神話/読むべし、読まれるべからず/風のごとく/乱読の意義/セレンディピティ/修辞的残像まで/読者の存在/エディターシップ/母国語発見/古典の誕生/乱談の活力/忘却の美学/散歩開眼/朝の思想
以上、これから購入をご検討の方の一助になれば幸いです。どうぞ楽しい読書Lifeをお過ごしください!
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外山滋比古先生の訃報を知り、読んだ
1月に40歳になり、1年間小説を読まないと決めて半年。小説以外を多読して良き本にも沢山出会ったけど、どう活かしていくかということに囚われ過ぎてたなぁ
忘却してもいいんだ!
それにしても90歳を過ぎての著書だなんて!
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似たような内容の本を既に読んでいたので、新たな発見はなかった(個人的だけど)。
乱読は風のように、散歩するように。
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従僕に英雄なし 正鵠を射る 空腹に不味いものなし 天下泰平 最後まで読み切った本がないまま一生を終わる人は決して例外的ではない 難解であると歎じたたんじた 自分の意味をまるで持ち込めないような本は、百遍はおろか、一度の通読もできない。 読者が本の家来になるのではなく、年下の友人であるという自己規定をすると、たとえつまらぬ本でも、なにがしかの発見は可能になる。 心に刻まれないことをいくら記録しても何の足しにもならない 書物は心の糧である 知的メタボリック 偏食も過食と同じくらいよろしくない 読書メタボリック症候群型近視 セレンディピティ 青黴のペニシリン 海豚の言葉 怪我の功名 諷刺『ガリバー旅行記』 開架式 寺田寅彦 ゲシュタルト心理学 常住坐臥じょうじゅうざが アナロジー=類似 ぎ擬して 牽引 修辞的残像 残像による余韻 松尾芭蕉 十七音の短形 残曳ざんえい作用 知的な話し上手ほどテンポが速い 一考を要す 称揚 らくせい落勢は止まらない 編集は料理に似た加工であるというアイディアが閃いた エディターシップの概念を創り上げた。第二次創造論である。 徴用ちょうよう 世情一変 雑誌のまいそう埋草うめくさ 思想的ファッショ=ファシズム 日本語はアイランド・フォーム、つまり島国的性格を帯びている。国境で他国と隣合わせになっている国のコンティネンタル・フォームとは対照的である。コンティネンタル社会の言葉の論理が、ライン、線状であるとすれば、アイランド・フォームの言葉の論理は点的であるということができる。点と点は、受けてによって、結びつけられる。点と点が直線的な並び方をしているのは面白くないから、蛇行状に点が飛ぶ。コンテクスト(文脈、前後関係)をとらえていない受け手には、これを読み''解く''ことができなくて、わけがわからなくなったり、間違った筋として受け取る。アイランド・フォーム社会は、そういうのを野暮として相手にしないのである。通人は、飛び飛びになって散乱している点を適宜結び合わせて、言外の意味までも了解する。それが言葉の面白さと考えられるのである。俳句はそういう日本語の論理がもっともはっきりあらわれた様式で、コンティネンタル言語になれた人には謎のようになる。日本人にとっても、人によって点の集合が異なることがあって、同じ意味にならないことがある。 古文書が煙滅 思想上の革命 稿本こうほん くだる降る 小著しょうちょ 談論風発 俳諧連句 ぶんげいしゅんじゅう文藝春秋 遺稿集 所謂通俗健康本 文武両道 記憶はそのまま保持されるのではなく、忘却によって変化させられる。そのあと、忘却し切れなかったものが、再生される。この記憶も暫くするとまた忘却のスクリーニングを受けて少し変貌する。 記憶の新陳代謝 回想は常に甘美である。甘美でないものは消える。「詩は回想によって生まれる情緒である」 吟業 遊業 嘱目を句にする 生木 回想の抒情 忘却力による創造的変化 新忘却の思考 忘却は、記憶に対して破壊的であるけれども、一部では、記憶を回想に美化させる働きをもっている。美しい回想は記憶と忘却の働きによるというのが新しい忘却の美学である。 ビジネスマンの耳目じもくを集めている とやま外山しげひこ滋比古