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タヒが恋敵でなくてよかった。惨敗する。わたしも好きだから悔しがれない。なんか、でも、しゃべりすぎている印象。少ない言葉で潔い人に憧れている。わたしは、誤解されるのがこわいから、わかってほしいと思うとついついいっぱい説明しちゃう。
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共感されたくて文章を書いたことなんて一度もなかった。友達はいらない。共有したいという感情が、ずっとずっと邪魔だった。主張に責任をもてないのか、主張しないことに自己嫌悪する。相手を不快にしないように、それを第一に考えて対応する。それは優しさでもなんでもなく、相手の不快から逃れる手段でしかない。わかるよわかる。なんてね。十代に共感する奴はみんな嘘つきということだ。言葉が研ぎ澄まされるこの作者の詩はどんなんだろう?読んでみようかな。
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詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』が映画化の詩人さんです。興味があったので予約。詩人ってあこがれたけど、世界を少し違う視点で見ることができる人があの圧縮した世界を作れるんだろうな思った。
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「友達はいらない」「宇多田ヒカルのこと」「最初が最高系」「不適切な言葉が入力されています」他、著者厳選の45本を収録! “最果タヒの詩が好き! "“最果タヒの小説が好き! "な人はもちろん、“最果タヒって気になっている…"や“最果タヒって何者?"な読者まで是非手に取ってもらいたい一冊! ! !
するっと読めそうと思ったのだけど,結構時間がかかった。
すごく共感できるところと,意味を理解するのが大変なところとがって,ようやく読了。
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小説家の文章の綴りかたとは違って、
詩的な、読むひとによって解釈がかなり異なりそうなエッセイ。
最果さん独自の表現方法かも?
彼女の言っていることの、おそらく8割くらいは共感。
文字で見て、わたしもそうだよ?ふつうじゃないの??と、
まず来るのが、あえて言語化することの不思議さ。
つぎに、言語化すると、こんな風にひとに伝わるのか!という面白さ。
照れくささとかも。
こんなにもじぶんを客観的にみる感覚が味わえる作品、初めてでした!笑
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読むのにエネルギーのいるエッセイだなって思った。何故、こんなにエネルギーがいるんだろうと考えると、1つの文が長いから、句点に辿り着くまでに何を話しているのか分からなくなってしまう。俺の読解力や感性の問題もあるのかもしれないけれど。
とても「感性度」の高い文章で、例えばこれは、土曜日の深夜2時くらいに読んだ時、心の柔らかい場所を刺激して、自分だけの感性がジンワリと滲み出てくるんだろうなと思った。
詩とエッセイとの狭間にある本だなと感じた。いつも目に届くところに置いておいて、夜の静かな時間に読見返してみたくなる本だった。
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これエッセイってかブログ掲載の文章+αだったのか・・・。
なんか…宇多田ヒカル聴いて、椎茸とナスが嫌いで、将棋の羽生師匠が好きで、ロザン(芸人)のローカル番組も好きで、アイスクリームも好きで…って、わりと普通の人間なんだな最果タヒ先生…。
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初の最果タヒさんの本。
詩の本じゃなくてエッセイ的なそれからのスタート。
図書館で借りましたとさ。
へー!面白い。
自分の自意識過剰なそれ、心の底に悶々と持ってたそれを、「こんな感じよねー?」って言葉にしてくれた感じ。
タヒさんはそんなことしないだろうけど。
今まで思ってたことをすこーし話すと、「は?」みたいなそれではないけど、「何言ってんの?」オーラと共に反応されてきた風に感じてるけど、
そうじゃなく思ってくれる人もいるかもしれんし、自分ばかりが特別じゃないよなーって
思えましたとさ。
いつまで経ってもカッコつけた風に考える気持ち悪い自分がいるなぁ、自分がどんなふうに考えても「ぶってる」だけだよなーっ」のを再確認させられもしました。
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最果さんの作品をあまり読んだことがないからかもしれませんが、詩のイメージよりも柔らかい性格の人だと思った。
「わかってもらえないことや、わかってあげられないことが、ちゃんと心地よいままでいたい。」はすっごくわかる。
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さくさく読み進められるようで、中々そうもいかない。言葉がやっぱり踊りながら漂っている感じ。なんて言ったらいいんだろう?
自分が若い事をきちんと把握している感じ
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「さみしい」という感情に、だれかがそばにいるかいないか、なんていうのはたぶん、まったく関係がない。
ずっと行ってみたいなと思って、気になってフォローしている6次元のナカムラクニオさんのツイートで流れてきた帯の文言に惹かれて、あわてて本屋さんに買いに行った1冊。
恥ずかしながら最果タヒさんの詩を読んだことがなかったので、エッセイと並行して、詩集も読んだ。どっちかといえば、ヒリヒリ、ドロドロした感情が、平然とつづられているという印象なのだけど、ときどきハッとさせられたりする。その理由は、エッセイに書いてあった。
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深夜にものを書くとどうしてこういうくだらない話になるのか。それはテレビがろくにやってなくて、喫茶店もやってなくて、ただ冷蔵庫の重低音を聞きながら書いているからに違いなくて、自分の言葉を投げて反射させるための、外の音がないから。雑音が言葉を持っているかどうかってとても大事なんだな、って思う。言葉は言葉にしか反射しない。どこまでも投げていけるなら、跳ね返ってこないのならば、それは言葉を捨てているにすぎなくて、だからなにかとぶつかって反射するこの場所で書くことが大切だ。(p.60)
言葉というのは物質でない分、直接読み手の心臓につながっている気がするんですよね。それを引っ張って、並べていくのが楽しかったんじゃないかなあ。料理とか作る時、一人で食べるんだとやる気しないじゃないですか?でも他人が食べてくれるのなら、あの子はあの味が好きで、この子はこの野菜が好きで、ってひっぱってくるじゃないですか。っていうか「おいしい!」って言われたいからがんばるんじゃないですか?それと同じなのです。(p.66)
言葉は、気持ちや事実を伝えるために生まれた道具だ。人によってちょっとずつ違うものを、簡略化して、互いに理解できる形に変える。そういう、とても大切な道具。とても、危なっかしい道具。言葉にするだけで、簡単にいろんなことが切り捨てられていく。その人だけの、ささいなこと、あいまいなことが、四捨五入みたいに消えていくんだ。どこまでも意味と紐づいているからこそ、使うだけで、言葉はその人だけの感情を押しつぶして少しずつ消していく。そして、それでも私は、言葉を書く仕事をしている。(p.89)
私は詩人です。小説や新聞の言葉が、物語や情報を伝えるために書かれるのに対し、詩にはそうした目的がない。そして、だからこそ私は、言葉によって切り捨てられてきたものを、詩の言葉でならすくいだせると信じている。死の言葉は、理解されることを必要としていない。人によっては意味不明に見えるだろうけれど、でも、だからこそその人にしか出てこない言葉がそのまま、生き延びている。私はそうした言葉がかわいくて仕方がなかった。わからない言葉であればあるほど、その人はその人だけの人生を生きてきたんだと、はっきりと知ることができるから。(中略)人が、自分とはまったく違う人生を過ごしてきたんだということを、大切にしていたい。100%の理解なんていらないし、したくもないんだ。きっと人は、ちょっとわからないぐらいがちょうどいい。(p.90)
実際食べてみて分かったのは、冬のアイスはおいしい。こたつに入ってアイスの蓋を開けたらちょっと待ってみる。こたつの天板からじんわりとアイスへ伝わる熱は確かにあって、夏よりもゆっくりと、たぶん丁寧に、アイスが溶けていく。夏のアイスは溶けるとベタついて不快なものだけれど、でも冬は違う。冬のアイスは溶けると「どうもクリームです」という顔をするんだ。ああ、クリーム。冬の溶けたアイスには、癒ししかない。アイスが好きな食べ物だと設定した途端、そんな他人に話したってどうしようもないことを、世間話の代わりにだらだら話すことが増えていった。そしてその言い訳を重ねることで、確実に、私の中でアイスへの愛情が育っていたんだ。好きな食べ物だと決めた途端、その食べ物が本当の「好きな食べ物」に変容していく感覚。アイスを食べる機会も確実に増えて、結果的に好みのアイスを見つけ出す精度がぐんぐんと上がった。本末転倒とも思うけど、人はこうやって偏っていくものなのかもしれない。(pp.101-102)
言葉をつむぐということと、伝えるということはまったく別物なのかもしれなくって、気づいてみれば酷く当たり前の話だな、とも思う。同時進行でその二つをやろうとしているっていうだけで、別にこの二つは同じどころか似てもいない。もしかしたら正反対、だったりして。みんな複雑なことをやろうとしているんだなあ、と私は友達の愚痴という濁流にのまれながらぼんやりと考えていて、そしてたぶんこの5分後に叱られる。(p.126)
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この方、作家さんと認識してましたが、実は詩人なんですね。
この本がポエトリーかというとそうではありませんが、人が表現しきれないようなもの、例えば「ん~、何ていうんだろう」と一般人が説明に困ってしまう様を的確に言葉で表現できる方であり、その時点で言葉が豊富なんでしょう。
少し、あまのじゃく的なところアリ、ひねくれたような言い訳アリ、ですが、それもこの方の魅力の一部です。
曖昧な感覚を的確に説明されてしまうと、とても納得してしまうし、共感してしまう。
きっとこの方、頭のイイ方だと思います。
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痕跡ひとつふたつ。書けば残るけど過去のこと。
それなら未来のことを描ければいいのだけど。
今から未来への言葉が出なくなって逸久しい。
代わりに仄かに伝えて貰えるひとがいるからか。
未来に残す言葉は、未来を生きるものに。
ちゃんと伝えられるかは、まだわからないけど。
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孤独をしっかりと自覚しているのに、寒くも暑くもならない人。どんな風に喋るんだろう。気になる。作者は自分に興味を持ってほしくなさそうだけど……。
宇多田ヒカルのこと書いてたりアイドルのこと書いてたり、けっこう平凡な話もあるんだけど、帯にもあるとおり、宇宙人みたいだなあと思いながら読んだ。ぜんぜん甘くない。