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- カテゴリ:一般
- 発売日:2016/10/25
- 出版社: みすず書房
- サイズ:20cm/305p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-622-08551-5
- 国内送料無料
紙の本
映画の声 戦後日本映画と私たち
著者 御園生 涼子 (著)
日本映画は戦後民主主義と大衆消費社会の結節点にありながら、国家と共同体の外へ追われた“他者の生”を描いてきた。映像に固有の論理と緻密な分析によって、物語の狭間に響く他者の...
映画の声 戦後日本映画と私たち
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商品説明
日本映画は戦後民主主義と大衆消費社会の結節点にありながら、国家と共同体の外へ追われた“他者の生”を描いてきた。映像に固有の論理と緻密な分析によって、物語の狭間に響く他者の〈声〉を聴き取る、硬派で繊細な映画批評。【「TRC MARC」の商品解説】
「もし死刑という制度に例外事態が起こってしまったとするならば、すなわち、死刑の執行が失敗し、その後も被告人が生き延びてしまったとしたら、一体何が起きるのか? こうした一見、抽象的な思考実験とも思える問いを通して、大島は「国家」という制度の核心へと近づいてゆく」。
『日本の夜と霧』『絞死刑』『儀式』『二十四の瞳』『ひめゆりの塔』『浮雲』『森と湖のまつり』『仁義なき戦い』『セーラー服と機関銃』――大島渚や木下恵介からメロドラマ、実録やくざ映画、角川映画まで、日本映画は戦後民主主義と大衆消費社会の結節点にありながら、国家と共同体の外へ追われた“他者の生”を描いてきた。
国民の物語と娯楽性の狭間にあって映画は、安保を、在日を、天皇を、戦争を、沖縄を、アイヌを、ふるさとを、恋愛を、少女を、いかに表象してきたのか。映像に固有の論理と緻密な分析によって、仮借なき暴力に彩られたそのさまざまな〈声〉を聴き取る、硬派で繊細な映画批評の誕生。【商品解説】
目次
- 第1部 大島渚とその時代
- 時代を証言する 『日本の夜と霧』
- 法の宙吊り 『絞死刑』における国家と発話主体
- 呼びかける死者たちの声 『儀式』における国家と戦後民主主義のイメージ
- オオシマナギサを追悼する つねにいつもそこにいる運命的な「他者」に向って
- 第2部 メロドラマの政治学
- 幼年期の呼び声 木下惠介『二十四の瞳』における音楽・母性・ナショナリズム
- 従軍する女性たち 『ひめゆりの塔』にみる戦争とジェンダー/植民地表象の政治学
- コロニアル・メロドラマ試論 成瀬巳喜男『浮雲』にみる「植民地主義(コロニアル)メロドラマ」の可能性
著者紹介
御園生 涼子
- 略歴
- 〈御園生涼子〉1975年東京生まれ。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻(表象文化論コース)博士課程修了。筑波大学日本語・日本文化学類准教授。専門は映画研究。
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