蔡英文自伝 台湾初の女性総統が歩んだ道

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台湾の議会といえば、ときどき殴り合いになったり水をかけたりといったシーンしか流れません。その国の中で、初めてトップに上り詰めた女性が、どんなひとなのかがよくわかります。

一度政権交代したあと、経験のなさからまた政権を奪われる危機に、あえて先頭にたち、本当に民衆の中に進んで分け入る姿。そして、党をひとりひとりに支えられる形に建て直し、民衆の力でトップになっていく日々。

「台湾初の女性総統」は、世襲の政治家ではなく、財閥の娘でもなく、個人的な野心もなく、求められる結果を出し続けた本当に優秀な女性でした。

そのひとが、トップになれる国、台湾。
失った過去を取り戻すことばかり強調する日本の遅れ加減を、意識させられます。

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政治家の自伝となるとたいていは自慢や人脈の多さなどを盛って話すようなものが多いが、この人は地味で実直な印象があり、興味を持っていたので読んでみた。読書好きな少女期から高等教育を終え、学者、政務官から政治家になるまで、わりと簡潔に書かれていて、民進党でいかに耐えて耐えて仕事をしてきたかがわかる。大変な精神力と冷静さを持ち合わせておられることに感心する。無知なタレントが知名度だけで票を取って政治家づらする日本と、皿洗いをして貯めたお金を自ら献金して政党を応援しにくる社会の政治家。なんという差だろう。

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*独特な学習システム

まず新しい知識を自分で十分に理解する時間を必ずとる。そしてやっと、この新しい知識が私のシステムのなかに組み込まれる。。。毎回いつの間にか、大脳にある「資料庫」に入りこむ。そこで参考になりそうな資料やファイルを探し、なければ新しいファイルを構築する。
私には、自分の学習システムを構築し発展させることで、初めてこの世界のデータを
受け入れるという習慣がある。。。もし先生の思考ロジックや表現方法が私のシステムとかぶらない場合は、一時的に理解できなくなる。。。。。だから私は、自分を主体にして、いかなるデータも先に自分の論理で思考することにして、混乱した論理のなかから秩序を探し出し、それを分解、消化して自分のものにする。。。そうすると今度は、そのことを忘れてしまうこと自体が難しくなる。。。。。私は他人の考えを
そのまま受け入れたりはしない。自分の考えをしっかり持つためだ。


*交渉とは。。
　
彼らを注意深く観察してみると、物事の解決方法や思考、表現方法にかかわらず、その「論理」にその人の文化や専門性の要素が含まれていることこもしに気が付くことができる。もしこのような文化を学ぶことができたなら、長い時を経て、しだいにあなたの財産になっていくだろう。

絶対にプレッシャーのなかで決定を下してはいけない。。。。条件が成熟する時期を待つ必要がある。

表情から読まれないようにするため、訓練をし、無表情で通すようになった。一種の職業病だ。