紙の本
さよなら、順子
2022/05/08 13:39
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分の足で歩き出した順子。去っていった彼女は英一とってのメーテルなのかもしれない。
青春の淡い思い出としていつまでも心に残る、そんな存在。
さよなら、順子。
紙の本
よかった
2021/08/30 21:53
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投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
垣本さんが逃げてきたもの。英一が彼女についてきてもらってはっきり言ったこと。愉快な花菱一家がみんな自分のせいだと思って責任を感じ、苦しんできたこと。ピカと英一に見えた光、あれはきっと。
紙の本
皆に、幸あれ
2024/04/11 16:01
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投稿者:ぱぴぷ - この投稿者のレビュー一覧を見る
誰かを、それもいくらか特殊な形で失うとその現実に向き合うまでに時間を要する。その現実に向き合おうとしているときに、それに気づいて受け止めてくれる誰かがぞばにいてくれることは、ありがたいこと。順子も新しい人生を歩み始めたようで、幸せになってほしい。
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本書最終章。父の家出に端を発して、家族・親族との関わりが解き明かされる。また、7年前に亡くなった主人公の妹のことも家族と親族であったわだかまりも解決。
なによりも、不動産屋で勤める女性との関わりと彼女自身の人生の過去を知った主人公。
助け、助けあい繋がっていく人間。その中でも「家族」の絆の大切さをラストシーンでは見事に表現されている。
涙する1冊。
そして・・・再出発した女性とはもう逢えないのか・・・
そこは、読者の感想によるところかな。
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とてもよかった。とても素敵だった。
悲しいこと切ないこと、やるせないこと。それら全てひっくるめて、だからこそ感じる優しさが広がっていた。
写真を通して見える過去とか、忘れられない想いとか、冷凍保存してしまった思い出とか。
主人公の成長、初恋、そして家族への思い。
あぁ、素敵な物語だったなぁ、と読み終わってしみじみ思った。
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今までの宮部さんの作品で一番好きです。
社会問題は出てくるけれど、今までのようにがっつりと深刻にストーリーが進んでいくのではなく
あくまでも高校生が行動できる範囲で、自分の中で落とし所をみつけていくのが、読んでいても心が重くなりませんでした。
でもちゃんと問題には主人公と一緒に考えていけるところが、宮部さんの腕なんだと思います。
宮部さんかー、現代のはなしかー、心の準備しないと苦しくなるなあと手を出すのが遅かった作品ですが
予想を裏切る爽やかさで、新しい宮部さんの世界を感じました。
あと表紙がとてもよかった!!読み終わったあとに表紙を見るとジーンと心にきます。
ぜひ大学生になった花ちゃんも読みたいです。
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全巻読了。
最終巻は不思議写真の謎を解くわけではなく、ちょっぴり切ない初恋ストーリー。
毎回、写真に込められた想いが切なくて、でも温かい気持ちにさせる。
最後は前向きに、気持ちのいい読後感だった。
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花菱英一の父親が家出した。理由を問う息子に対し、祖父危篤の知らせを受けて、縁を切った大船の実家に行くかどうかで母親と喧嘩をした、と弁明する秀夫。夜風を浴びながら、二人は生家と断絶する契機となった七年前の出来事、妹・風子の死について語り合う。そうした中、今度は垣本順子の抱える過去と問題が明らかになる―。
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前3作と違い今回は心霊写真云々は出て来ず、花菱家の過去や成長するピカちゃんのこと、それを見守る兄やその友達など、心温まるものだった。英一と垣本順子のやりとりはぶっきらぼうだけど涙が出そうなシーンもあって…イヤミスじゃない宮部さんの作品もよかった。
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爽快感や前向きに進むとこ、4巻は感動もしながら気持ちよく読み終えた。身内の特に嫌な奴らに対して立ち向かう勇気、これは家族の為もあるけど自分の為でもあったと思う。大きな成長だ。おれには出来ない。
そして、ジュンコとの関係とジュンコの成長。ジュンコは難しい人生だったろうけど、絶対幸せになって欲しい。キャラの濃い面白い友達もピカを取り巻く話も全部良かった。ほんと良かった。
やっぱり高校生ものはいいねぇ。もうオッサンの自分には経験出来ないから羨ましいんだろうねぇ。
楽しい本をありがとうございました。
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写眞館に住んだことから、写真に秘められた人々の過去を探った花ちゃんが、最終章では自らの家族に秘められた過去を探る。その過程で明らかになるのが、なぜか付き合ってることになってる垣本の過去。家族同士のわだかまりや束縛、恋愛や友情などの人同士の結びつきが自然体で描かれ、悲劇に見舞われてもそれを柔らかく乗り越えて前に進もうとする力強さ。今年作家デビュー30年を迎える宮部さんの、これまでの集大成として懐かしくも新鮮な気持ちで読めた。殺人事件や校内裁判などの大きなトピックがなくても、日常に秘められた謎は面白く、そして胸を打つ。楽しい長編小説だった。
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第3巻までは心霊写真がらみであったが、最後の4巻目はこれまでの話の総まとめとなっている。人生いろいろ悲しみもあるが、それを乗り越えて人は生きていくのだな。ほのぼの青春小説。
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おねしょをするようになったピカと当時四歳の真ん中の風子の死に纏わる七年前の父の実家と母の事情、焦りから薬を過剰摂取した順子の事情。整理されピントが合うようにスッとしていて入り込み易かった。順子と英一の仲の奥床しいような詳らかにし切らない独特の趣が良い。切なくて寂しい結末の先にほのかな余韻があった。
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泣けた…電車の中で必死に涙を堪えました……。
LINEノベルで読むもの探して宮部みゆきさんというだけでⅠを読み始めてまあ可もなく不可もなくという感じで読み終えて、Ⅱであんまり面白くなくなってきて惰性で読み切ったようなもんで、Ⅲでまた面白くなってきて、Ⅳで涙涙という。まさかこんな話だったとは。
どこにでもいそうな高校生、どこにでもいそうな家族に見えてたのが全然そうじゃないよねっていう。そりゃあ幼い家族失うって相当凄惨な過去ですよね。英一は本当にあのピカちゃんとの時間で、あのあれだけで何も外に吐かずに、心の中大丈夫になったんだろうか、とそのまま読みながら思っていたけど、そうじゃないというか何というか、これからも大丈夫になることなんか無いんだろうなと思い直した。そういうものを背負いながら、ただしこれからは蓋をするんじゃなくて違う向き合い方をしながら、ひとつ強くなって生きていくんだなと。
そしてそこに来ての垣本順子氏との別れ。でもまた英一はそれでも生きていくんよね。頑張ってでも頑張らずにでも、強くなってでも強くならずにでも、生きていくんよね。英一に説明しているときの社長の言葉は泣けた。「大事」ってどういうことか。たまたま男女だっただけだよね。あなたたちに幸あれ。
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走り出せ。
心地よい落とし所にキレイに着地。さすがです。
最初はぼんやりした印象だったけど、最後まで読んで良かった(^^)
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花菱英一の父親が家出した。理由を問う息子に対し、祖父危篤の知らせを受けて、縁を切った大船の実家に行くかどうかで母親と喧嘩をした、と弁明する秀夫。夜風を浴びながら、二人は生家と断絶する契機となった七年前の出来事、妹・風子の死について語り合う。そうした中、今度は垣本順子の抱える過去と問題が明らかになる―。青春。恋愛。家族。あらゆる世代の胸を打つ感動の物語。