紙の本
がんが消滅する。
2018/05/05 20:24
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投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
がんが何故消滅するのか、とても興味深い内容だった。最後のページに衝撃があるというので楽しみして読んだが、それなりの面白さはあったと思う。
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
たとえ崇高な目的があっても、
それが専門知識にもとづいていて
医療としては危険度の低いことであっても、
何度も体に傷をつけ、
命をたてにとる行いはテロ行為。
慄然としました。
紙の本
ミステリーのお手本
2018/02/16 23:47
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投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
がんが消滅するという不思議な事態をミステリーとして扱っている本作。まず序盤での双子トリックが読者を良い意味で惑わせている。似たような問題で第1問が簡単なものであったため、本論である湾岸医療センターの悪事のトリックが目立つのだ。そして衝撃の結末。本論だけでなく、別のところにミステリーの解のような驚きを与えるところが素晴らしい。また筆者は医療に長けているようで、そういった意味でも面白い作品であった。
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日本がんセンター呼吸器内科の医師・夏目は、生命保険会社に勤務する森川から、不正受給の可能性があると指摘を受けた。
夏目から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金3千万円を受け取った後も生存しており、
それどころか、その後に病巣が綺麗に消え去っているというのだ。同様の保険支払いが4例立て続けに起きている。
不審を抱いた夏目は、変わり者の友人で、同じくがんセンター勤務の羽島とともに、調査を始める。
一方、がんを患った有力者たちから支持を受けていたのは、夏目の恩師・西條が理事長を務める湾岸医療センター病院だった。
その病院は、がんの早期発見・治療を得意とし、もし再発した場合もがんを完全寛解に導くという病院。
がんが完全に消失完治するのか? いったい、がん治療の世界で何が起こっているのだろうか―。
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がんで余命診断された患者が、湾岸医療センターにかかると、病巣が消え去り、がんが寛解するという事実が多発していることに気づいた日本がんセンターの医師・夏目は、友人で同センターに勤務する羽島と調査を始める。がんと診断されたときに保険金が支払われる保険のリビングニーズ特約も絡み、突然退職した夏目の恩師の消息も絡み、事態は厭な感じに複雑になっていく。がんが治るという願ってもないことにもかかわらず、なにやら喜べないことが裏で行われていることは初めから判るものの、それが何を目的に企てられ、どんな手順で進められているのか、そのトリックに興味はそそられる。さらにそれだけではなく、夏目の恩師・西條の個人的な事情も絡み、思わぬ事実が明らかにされる。がん寛解の手順については腑に落ちたが、その目的に関しては、いささか消化不良な印象もぬぐえない。興味深い一冊であることは間違いない。
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がんセンターで働く夏目のところに、保険会社で働く友人から不思議な相談が舞い込んだ。
それは、夏目が診断した余命半年のがん患者へ支払われたリビングニーズ特約の保険金詐欺を疑わせるものだった。
余命半年と宣告されつつもがんが寛解した患者が4人。これは偶然の幸福がもたらしたものなのか、人為的なものなのか、前代未聞の活人事件が幕を開ける。
医療ミステリーとしてめちゃくちゃ面白かった!
謎解きも一筋縄ではいかなくて、なるほどと唸ったり、違うのか?と驚いたり。
がんという病気の不思議さにも、生物の身体の仕組みにも魅力を感じた1冊でした。
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がんが消滅する!?医者から余命半年の宣告を受けた肺腺がん患者が、生前給付金特約保険で3千万円を受け取った後も生存していて、しかも、その後、がんそのものが綺麗に消えているという事例が4件立て続けに起きている、、、って、こんな大風呂敷を広げた謎が興味を引き付けます。保険金詐欺だろうか、、って、頭しかない私にとっては、医学用語が多く、この大風呂敷はそうそう簡単には読み進めません(笑)。 なんとなく黒幕は最初から黒幕オーラを出している感じですが、どうにか話について行って、最後のひと言、、そうだったんですね(笑)。今後に期待の一作でした。
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本格的な医療ミステリー。医学に疎くても理解できる、ガン消滅のトリックには大変驚いた!選考委員のみなさんが絶賛するのも納得な一冊。そして最後の一文まで驚きを与えてくれるあたりも舌を巻く。
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治るはずのないがんは、なぜ消滅したのか―余命半年の宣告を受けたがん患者が、生命保険の生前給付金を受け取ると、その直後、病巣がきれいに消え去ってしまう―。連続して起きるがん消失事件は奇跡か、陰謀か。医師・夏目とがん研究者・羽島が謎に挑む!医療本格ミステリー!2017年第15回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作。
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このような事が実際に行われたとしたら医者、患者、病院内の秩序・信頼関係はどうなってしまうのだろう。
考えただけでも鳥肌が立ってしまう。
よからぬ事を考え利用し、儲けようと考える者も現れる。
フィクションとはいえ将来的にあり得るかもと不安がよぎる。
そして最終章で再び衝撃が走り頭の中が真っ白に。
医療ミステリーの中で最高に面白くドキドキする作品に出逢った。
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思いの外面白かったです。
多分専門家が見たらありえないと思うのだろうけれど…
自分が不治の病気になったとき、それを利用されて脅迫されたら怖いな~❗と思いました。
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えっ?え?は?
軽く中だるみする部分もありつつ、「そんなことができるのか!」とびっくりしたところで、ラスト、待て待て待て。思わず最初の方に戻って読み直してしまった。
でも結局「解決した、すっきり!」とはならなかった。
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トリックやプロットは「がんばって考えたんだね」とは思うけど、こんなことするヤツいるか? ただのサイコパスやんけ。
プロットを成り立たせるために、無理やり根拠の薄い行動をさせてるから全然共感できないよ。妻しかり、娘しかり、本人しかり。
これを大賞とせざるを得ないあたり、このミスも相当厳しいな・・・もうやめていいよ。
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このミス大賞受賞作。
専門知識がない割には何となく理解できたものの、
やはり『何となく』。
がんが消滅するというトリック部分も『何となく』
理解出来たような出来ないような…そんな感じだったのでトリック自体は余り衝撃を受けず。
私が無知なせいでしょう。
話の流れから、動機は社会的な理由からきたものだろうと勝手に睨んでいたのですが、
思いっきり個人的な動機だったので、そこは拍子抜け。
最後の一文には確かに驚かされたけれど、
うーん、あれは何だかズルイ気がしてしまう。
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特に盛り上がる展開はなく、淡々と物語は進むのだが、不思議と飽きることはない。
謎になる部分とトリックが斬新だからだろうか。ただ、驚きよりも、こんな事ができるのか、ふーん、と関心するほうが大きい。
こんなマッチポンプのようなこと、現実にできそうな技術だから怖さも感じる。
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実は好きな医療ミステリーもの。
出版に当たりオリジナルから改題されたタイトルは最近の新書並みにベタ過ぎてちょっと引くけれども、設定や掴みは充分アトラクティヴで、読み易さも抜群だ。
ただ大枠のカラクリは中盤に至るまでに凡そ想像がつき、端緒となる黒幕の動機付けについても説得力が乏しいと感じた。
さらに登場人物のキャラクター描写とダイアローグ部分に関しても弱いのでは、とか、終盤の大展開も一気に苦しくなったなおい…、などと思いはしたのだが、実際に医療に携わってきた著者だからこそ綴れる、リアルな癌治療の現場が放つ惹起力に敬意を表して、甘めの星4つ。
私自身、そろそろ40半ばの声を聞こうかという今のタイミング、大きな病気も他人事じゃないぞと切迫しつつある時に読んだという点も大きかったのかも。