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商品説明
大国ペルシアを打破した民主政アテネ。ペリクレスの手腕によりエーゲ海の盟主として君臨し、その栄光は絶頂をむかえた。だが、デマゴーグが煽動するポピュリズムが台頭すると、アテネはスパルタとの泥沼の戦争へと突き進み…。【「TRC MARC」の商品解説】
アテネに栄光をもたらした民主政の最大の敵は〝ポピュリズム〞だった――。国内の力を結集することで大国ペルシアを打破した民主政アテネ。不世出の指導者ペリクレスの手腕により、エーゲ海の盟主として君臨し、その栄光は絶頂をむかえた。しかし、ペリクレス亡き後、デマゴーグが民衆を煽動するポピュリズムが台頭、アテネはスパルタとの不毛きわまる泥沼の戦争へと突き進んでしまうのだった――。【商品解説】
著者紹介
塩野七生
- 略歴
- 〈塩野七生〉1937年東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。「海の都の物語」でサントリー学芸賞、菊池寛賞受賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与。07年文化功労者に。
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紙の本
民主制とは
2024/02/25 10:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本では義務教育の段階から「民主主義」の長所や、人権の大事さ、自由 平等 博愛のと音さを教えられる。そしてその民主主義の古典的なお手本が本書で取り上げられたペリクレス時代のギリシア アテネである。しかし本書を読むと本当にこれが手本とすべき民主制なのか という疑問を抱かざるを得ない。ペリクレス亡き後のアテネの崩壊を見るとさらにその思いがつのる。
紙の本
民主政治のお手本とされるが。
2018/08/23 11:41
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アテネのペリクレスとその時代を描く。ペリクレスは民衆の移ろいやすい、深く考えない性質を理解しきっていた人間なのだろう。だからこそ、長年民主制の主導権を握り続けられた。同時にペルシア帝国、スパルタを治める有力者たちとの相互の協力があったとしても、足を掬われずに過せた能力は素晴らしい。
しかし、ペリクレスの退場とともに衆愚政治が始まったとされるのはなぜなのか。これは作者ではなく、読者が考えるべきなのだろう。
紙の本
二人の偉大な哲学者を生んだ精神的緊張の時代
2018/02/28 23:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コーチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
『ギリシア人の物語』第2巻の前半は、ペリクレスの時代におけるアテネのデモクラシー全盛期が、後半は、ペリクレスの死後、衆愚政治に陥るアテネとペロポネソス戦争の悲劇が描かれる。
ペリクレス時代-アテネ民主政の理想とされるこの時代は、実際にはペリクレスというただ一人の政治家が支配した時代であった。
塩野は、彼の政治家としての手腕を次のように要約する。「これこれの理由でこの政策が最も適切であると、彼自身の考えをはっきりと示す。こうして...現状を明確に見せたうえで、ただしこの政策への可否を決めるのは、あくまで君たちだと明言する...」さらに「ペリクレスの演説を聴く人は、最後は常に将来への希望を抱いて聴きおわる...なるほどこういう見方もあるのかと感心しながら政策の説明を聴き...積極的で明るい気分になって家路につける」これこそが、33年もの間ただ一人の支配者としてアテネを率いたペリクレスの人心掌握術であったという。
国家防衛を用意周到に行う一方、諸外国特にスパルタとの友好関係の構築には気を配り、その王とも親友関係にあったという。また外国からは芸術家や劇作家など能力のある者が移り住み、アテネは絢爛たる文化の熟成が見られたのだった。
ペリクレスの死後、アテネは急速に分裂への道を進む。武将としては、アルキビアデスなど有能な人材も出たが、政治の実権がデマゴギーグに牛耳られたアテネに、もはや自浄能力はなかった。ペリクレスの晩年に発生したペロポネソス戦争はその流れを決定づけ、多くの悲劇をアテネにもたらす。とりわけ、シラクサ攻撃の失敗による、多くのアテネ兵の運命はあまりに悲惨である。
紀元前461年から紀元前404年までのわずか57年という短い期間に、まさにアテネの光と影2つの時代が、見事な対比をもって語られている本書は、現代にも通ずる民主政治の光と影を描いた書でもある。さらに、ペリクレス時代の理想と衆愚政治の暗黒という大きな矛盾に満ちた50年は、ソクラテス、プラトンという偉大な哲学者を立て続けに生むことになる精神的緊張の時代でもあった。だが、本書にはそのような角度からの描写はなかったことが残念といえば、残念ではある。著者の塩野七生が学習院の哲学科出身であるだけに...
紙の本
残念
2017/12/22 22:12
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽんた - この投稿者のレビュー一覧を見る
ペルシャ帝国を破ったギリシャ(特にアテネ)がペリクレス時代(アテネの最盛期)からペロポネソス戦争に敗れるまでを書いてます。後半のアテネが没落する様が読み応えあります。アテネとスパルタの戦いと裏で糸を引く黒幕。
よくダメになるのはあっという間と言いますが、ピッタリ当てはまります。
失敗の見本や民主主義のマイナス面として読んでも面白いです。
紙の本
なんとも無残
2017/08/22 21:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
ペリクレスの死後から坂道を転がるように衰退していくアテネの姿には愕然とするしかない。テミストクレス、ペリクレスと同じ国の人間とは思えないほど。特にシチリア戦役後の惨たらしさは読むのも疲れた。国が枯れていく道のりは読んでいるだけでエネルギーを消耗するものなんだなあ。