紙の本
「間柄の文化」
2020/10/02 23:27
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本来、敬う気持ちからの自然の振る舞いであったはずの「おもてなし」が強制となったのはいつからか。また少しのミスも許さない不寛容な社会になったのは何故か。
「テーマ」は面白いと思いますが、どうも読みづらい本でした。
紙の本
期待外れ
2017/04/22 10:20
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題に惹かれ衝動買い。
「お・も・て・な・し」、すなわち「お客様第一主義」「過剰な顧客満足」により、崩壊寸前となっている様々な職場(教育・保育・医療・介護・駅員等)の現状をレポート。最終章で、壊れないための心の持ち様を説いています。
内容自体は目新しいものではなく、各職場の惨状をくどくど述べることに大半を割いているので、途中から斜め読みしました。加えて、その対策はたったの25ページ程度で、具体策の提案は全くなく、一人一人の気の持ち様で乗り越えろという、個人的にはかなり期待外れな本でした。
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お客様は神様です?
2021/10/30 19:14
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投稿者:絶望詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本には、過剰な「おもてなし」に関することが書かれてある。
この本を読めば、過剰な「おもてなし」が如何に日本人を苦しめているのかが明らかとなろう。
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わかりやすく、今の過剰サービス社会とそれに疲れる労働者たちのしくみが書いてあった。
中程はやや冗長。
最後のまとめが、レジリエンスとリフレーミングだったのだけど、それってワタミの「やりがい搾取」となんの違いがあるのか明確にされてないのでがっかり。
でも、客観的に自分の置かれた環境がわかるのでぜひサービス業、特に接客業や看護師、教師などは読んだ方がいいと思う。
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昨今過酷な労働環境についての関心が高まっている。違法な長時間労働もそうだが、接客業などは精神面で以前よりも厳しい労働環境になっているようだ。些細なことで怒る顧客に対してもひたすら謝ったり、理不尽な要求も撥ねつけずに丁寧に対応しなければならないなど精神面にかかる負荷が増加している。筆者はその原因に企業が顧客満足度の取入れたことを挙げている。評価基準に顧客の声を反映すると従業員側は顧客の不満につながることは何もできなくなる。しかし内心で湧く怒りを隠しているためにストレスになる、というメカニズムだろう。さらに筆者は日本は間柄の文化ということを強調している。たしかに欧米と比べると協調を重んじたり、波風を立てないようにという意識が高いところはあるだろう。ただそこにのみ原因があるわけではないとも思う。
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第1章 なぜ、過剰な「お客様扱い」が当たり前となったのか
第2章 あらゆる職業が感情のコントロールを強いられる社会へ
第3章 「お客様は神様」という発想が働く現場を過酷にする
第4章 職場内すらも抑圧された感情が渦巻く場に
第5章 過剰・感情労働時代のストレスとの付きあい方
著者:榎本博明(1955-、東京都、心理学)
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もともと自然な気遣いができていた日本の文化に、欧米風顧客満足手法が導入され、過剰労働と感情労働に、労働者側の負担が増した。オリンピックに向けて「おもてなし」を売り物にお客様扱いを強調するのは、間柄の文化特有のお互い様の精神が崩れ、逆効果。
いきすぎると、本来の良さが失われ、形だけ・上辺だけやり過ごせばいい、となってしまいかねません。
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日本人の心の深層には、自分の非を認めず自己正当化するのは見苦しい、みっともないといった感受性が根付いている。そのため、自分の非を認めずに自己正当化に走る人物は自分勝手な未熟者とみなされ軽蔑される。また、心の深層には、非を認めて謝っている人物はそれ以上責め立てるのは無粋であり、みっともないという感受性がある。そのため、自分の非を認めて謝る人物は、その潔さが評価され、寛大な対応がなされるのが普通である。このように自己正当化が嫌われ、謝罪が評価される日本にあっては、すぐ謝ることが当たり前になっている。謝ることによって場の雰囲気がよくなりお互い様といった感じで歩み寄ることができるからである。ところが、この日本人特有の文化的背景があるにもかかわらず欧米の価値観をむやみに取り入れてしまったため、過剰なお客様扱いが客の勘違いを助長させている。人間、誰しも自己愛が強く甘やかされれば図に乗ってしまう弱い存在。過剰なお客様扱いが客の自己愛を不必要に増長させ、気持ちよく働ける労働環境を破壊しつつある。かつてお互いさまの精神によって噛み合っていた気遣いと感謝のバランスを過剰なお客様扱いを推奨する風潮が崩してしまったのだ。客に対してキレそうな気持ちを必死に抑えながら、心は次第に蝕まれ追い込まれていく。労働政策研究・研修機構は過半数の職場でメンタルヘルスに問題を抱えている正社員が存在することを明らかにしている。間柄文化特有のお互いさまの精神が崩れ、多くの労働者の心は爆発寸前の状況にある。心の不調を訴える労働者が急増している中、「おもてなし」の在り方を見直し日本の良風美俗を再び取り戻さなければならない
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書くことあんまりないのに
無理矢理膨らまそうとして
延々と同じようなことが書いてあり飽きた。
たしかにそういう面はあるが。
コラム程度で十分な内容だった。
ちなみにイタリア会社の顧客からの評価制度は
全くサービス向上に役立ってなかった。
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昨今のヤマト運輸など、サービスが過剰かつ、それにのっかった「お客様意識」に警笛を鳴らす。
「お互い様」を忘れてはならない、忘れるくらい追い詰められている状況を何とかしないといけない、というのはすごく共感できます。
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日本のような「間柄の文化」特有の「お互い様」の精神の心地よさは、おもてなしが根づいていない「自己中心文化」に発する顧客満足度優先では崩れてしまうと指摘。
覚書
社会心理学 井川純一らのバーンアウト傾向の職種比較(2013年)600の精神科病院対象に実施
医療事務従事者、精神保健福祉士、看護師がバーンアウト度高く、医師、作業療法士、薬剤師がバーンアウト度が低いという結果。
看護師の感情労働測定尺度ELIN 片山由加里
看護師の感情労働を探索的理解 表層適応 表出抑制 ケアの表現 深層適応の5つの因子でとらえる
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現代の過剰なまでのおもてなし精神が労働者全般の精神を蝕んでいることが明らかに。
介護、教員、医療、接客、コールセンターなどは顕著にその無理がたたっていると感じる。
お互い様精神がなくなるとこれ程までに日本人は他者にぶつける事するのか!?と
怖さを感じる
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レポート課題の資料として借りた本。
日本人の得意とする「『おもてなし』の精神」。
「おもてなし」は日本の文化として昔から伝わる日本人らしさといえるだろう。
それをさらにさらにと追求することで過剰になり、日本人らしさを壊しつつあるのだ。
私も日本人として「『おもてなし』の精神」を持つ1人。恐れる「おもてなし」の意味を勘違いしてる1人でもあると痛感させれられた。おもてなしの本来の意味を人として考える本。