紙の本
社会人だからこそ必要な教養。
2020/02/01 20:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なまねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビジネスパーソン向け講座を書籍化したもの。著者の他の本と同様、社会に出ても(というか社会に出たらなおさら)教養を身に着ける必要性があるということを書いた本。それぞれの章ごとに参考資料が挙げてあり、読んでみようと思った。それだけでも読んだ価値ありの一冊。
紙の本
牙が少ない教養
2017/07/09 21:58
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本史の通史として紹介あった本は読むつもり。
投稿元:
レビューを見る
作戦要務令 国会図書館デジタルコレクション 第2部で撤退について項目が割かれている
ソ連の懲罰部隊 ドイツ軍の捕虜に鳴って戻ってきた人、政治犯、刑事犯 最前線に送られた 満州にソ連軍が入ってきた時、暴行略奪でひどい目にあったが、2週間立ったら軍紀が改まった これははじめ懲罰部隊だったから
自分が出す文書に年号と通番をいれると、後でどういう意思決定が行われたかという検証ができる
ふしぎなキリスト教
プロスタンティズム カルバン派 人は生まれたときから、救われた人は選ばれていて、天国のノートに名前が載っていると考える
世界の共同主観的存在構造 廣松渉
さまざまな宗教を受け入れるのを宗教混合 シンクレチズムという
もし日本が日韓併合後、朝鮮神宮の祭神をアマテラスとしないで、韓国神話の建国の祖である檀君にしていたら、流れがかわっていたかもしれない
氷川神社は天照信仰でなく、須佐之男、大国主信仰
地上は天照 闇の世界は須佐之男と大国主
シリア ロシアと同じ正教
ウクライナのユニエイト 見た目は正教、しかし実質はカトリック
論理トレーニング 101
論理トレーニング 接続詞を入れる
出口王仁三郎のひ孫 出口汪
矛盾、対立、差異の関係性をきれいに整理したのがヘーゲル
論理的に考え書く力 芳沢光雄
コミュニケーションの核は英語力でなく、論理力
澤田昭 論文の書き方 講談社学術文庫
ヘーゲル 海と川は人びとを近づけ、山は人びとを遠ざける
トルコ イスラム国からの石油を受け入れていた、北キプロスを通じての送金、イスラム国に人や物を送り出す
トルコのイスラム国への攻撃 クルド人居住地域
自分が欲するように世界を理解するよな態度こそ反知性主義
ふしぎなイギリス 講談社現代新書 笠原敏彦
会津に関しては新政府は埋葬すら射止めないという扱い 維新政府は東北を失うことは危険だと思ったので、ナンバースクールの二高は仙台に設置、第2師団も大阪や京都でなく仙台。明治以来、政府は東北を優遇。ところが京城、台北に帝大があったにもかかわらず沖縄には高校すらなかった
学力の経済学 中室牧子
0-6歳の就学前教育でお金をかけるとリターンが大きい
モンテッソーリ教育
ファミリアが白金台 保育園 月18-23万
リッケルト 認識の対象 岩波文庫
ハーバマス 認識と関心 未来社
謎とき日本近現代史 講談社現代新書 野島博之
戦争の日本近現代史 加藤陽子
新体系中学数学の教科書
新体系高校数学の教科書 ブルーバックス 芳沢光雄
ブックレビュー
詐欺師入門
投稿元:
レビューを見る
教養として、どの分野の知識と考え方を持っていなければならないかについて書かれています。またそのために読むべき本についても書かれていて、読んですぐに実践できる内容になっています。古い本から最近のものまで紹介されていて、もちろん難解なものもあるのですが、それを読むためのアプローチも具体的に書かれています。自身が読む本を、本書の形でカテゴリー分けしていくと、満遍なく知識を身につけられるのではないかと思います。
投稿元:
レビューを見る
ビジネスマンが教養力を鍛えるための高度なアドバイスを綴った新書。
レベルはかなり高いかと感じた。
長期的視点でコツコツと積み上げられるかどうか。
投稿元:
レビューを見る
本中の各章に対して、様々な観点から考え方などが示されている。
サラリーマンには第一章が良かったです。
各章の内容を深めるには、多数ある推薦本を読むことが大切そうでした。
また、おわりに、にあるフレームワークはよかったです。
これだけのために買っても良いくらい、
的確にツボが押さえられていると思いました。
今後の読書の指針とします。
投稿元:
レビューを見る
仕事とは、一言でいえば時間を換金する行為だと思う。
やりがいとか、働きがいとか言われるけど、それらは付帯物であって本質ではないはずだ。
仕事をしていれば能力が上がるのか。
確かに、従事する特定の仕事に対するスキルは身に着く。
しかし、仕事全般に対する普遍的なスキルは身に着くのだろうか?
個人的には、日本語の読み書きが正しくできる基礎代謝が出来ていない人が多いと感じる。
しかし、そういった基礎の部分は、もっはや仕事で身に着けることはできない。
本書の第一章は「独断専行」について書かれている。
旧日本陸軍のマニュアル「作戦要務令」をテキストに、必要な独断専行について作者が解説する。
宗教学、論理学、地政学、資本主義、近現代史、数学をビジネスパーソンの基礎体力に必要として、その勉強法について筆者が語る。
仕事をしていない間の時間の使い方が重要なのではないかと、最近特に思う。
あなたにとって必要なスキルはなんですか?
投稿元:
レビューを見る
http://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB23473476
投稿元:
レビューを見る
著者による社会人・ビジネスパーソン向けの講座をもとにした本。中間管理職の仕事術、宗教、論理的思考、地政学、経済、歴史、数学といった分野について、参考文献を紐解きながら著者らしい解説が加えられ、会社を生き抜くための教養が示される。
著者としては、せめてこの程度はという教養レベルなのだろうが、ビジネスエリート対象ではないかと思うようなレベルと感じた。
各章で有用な参考図書が紹介されており、興味を惹かれるが、これも実際に手に取っても読みこなせそうにない印象で尻込みしてしまう。
17-104
投稿元:
レビューを見る
さまざまな分野の「牙」を取り上げていますが、テーマと自分の関心の度合いによって、理解に差がありました。
興味深かったのは、旧日本軍のマニュアルが今でも脈々と「うまくやれ」の日本独特の文化の中に息づいているという点です。本書の趣旨とは外れるかもしれませんが、官僚の世界を垣間見ることができ、面白かったです。
本中で、各分野における参考テキストを紹介して下さっているので、さらに理解を深める手ほどきとして、役立ちます。
投稿元:
レビューを見る
組織の理論に殉じたがゆえに投獄までされた、佐藤氏による「組織で生き抜く」ための講義を一冊にまとめたもの。
と、書くとずいぶんセンセーショナルな内容に思えるが、
・論理的思考
・数学の素養
・歴史を連続的に捉える
など超実践的かつ実用的な一冊。
参考文献についても豊富で、ここから興味をもった/必要だと感じた方向に知識を伸ばしていきやすい内容になっていてありがたい。
難点をあげるとすれば表紙が怖いことくらいか。
投稿元:
レビューを見る
いろいろ刺激になった。講座を書籍にしたもの、というせいか、そのところもう少し話してほしいというあたりで、終わってしまったのは残念な章もあった。論理とかね。
数学については、やっぱりもっと勉強しなくちゃね。
投稿元:
レビューを見る
講演会というか、勉強会のような席で語られた内容をまとめた本
のようです。
とは言っても非常にレベルの高い内容が語られていて、普通のビジネス
パーソンには付いていけないのでは?と思ってしまった。
かく言う私も付いていけない部分があったのは確かです。
しかし、全てではないが所々に興味を引く内容が語られていて、その部分を
読むだけでも非常に勉強になります。
投稿元:
レビューを見る
本書も佐藤優節が随所に光る良書でした。多くの著作があるだけに、内容的には重複するところもありますが、佐藤氏ならではの観点からビジネスパーソンに必要な教養を多方面からアプローチされている。さらに推薦図書も記載されており、その分野を掘り下げる際のことも考慮されている。後は、自ら実践あるのみ。
下記は本書での推薦図書。
・ふしぎなキリスト教 橋爪 大三郎
・世界の共同主観的存在構造 廣松 渉
・日本の名著 9 慈円 北畠親房
・新版 論理トレーニング 野矢茂樹
・論文の書き方 沢田昭夫
・ふしぎなイギリス 笠原敏彦
・いま生きる「資本論」 佐藤優
・いま生きる「階級論」 佐藤優
・謎とき日本近現代史 野島 博之
・戦争の日本近現代史 加藤 陽子
・いっきに学び直す日本史
・新体系・中学数学の教科書 芳沢 光雄
・千夜千冊 松岡正剛
・太平洋戦争が近づくにつれ、日本は国家総動員体制をつくりました。じつはそのときに終身雇用制は定着しています。戦争で夫が、男が戦場にとられても、会社は給与を払いつづけようとしたのです。それから厚生年金、あるいは健康保険などの制度が、対象は世帯主だけでしたが、整えられていきました。
・第二次世界大戦後になると、共産主義の脅威がありました。国民の負担、富の過度な格差が生じてしまうと、人びとは社会主義に向いてしまうのではないか、政府など指導者層はこのように考えました。中央と地方のあいだの格差は、公共事業を通じて是正していくというやり方をしました。こうした政策手法を、私は日本型の社会民主主義と言っています。
・一生懸命働けば、そういった人はそれなりに見返りがある。国家もそんな極端な蓄積はしないし、企業の内部留保もさせない。利益を蓄積させず、銀行から借りさせるようにする。そうやって右肩上がり経済をつくっていた。社会主義革命を阻止するために、極端な貧困が起きないように、このような方法が取られたのです。こういうた国家のありがたを、我々は普通、福祉国家と言うでしょう。
・個別の資本の立場からすれぱ労働者の賃金を上げる必要はない、福利厚生を手厚くする必要もない、それよりももっと企業の利益を増やしたいというのに対して、国家がそれはいけないと干渉する。そうして、トータルなシステムとして資本主義を生き残らせるという考え方です。
・一九七〇年代の終わりぐらいから、ソ連は張り子の虎ではないか、だから社会福祉政策などにそれほど力を入れなくてもいいのではないかという考え方があらわれます。これがレーガンであり、サツチヤーに代表される新自由主義のはしりです。
・いまの体制をこのままにしておくと、あまりにも貧困層がふえ、しかも上にはい上がることができないという貧困層の固定化が生じるという危機感が国家にはあります。教育の水準が低下し、経済の弱体化につながるのを恐れているわけです。だから富裕層への課税強化などの対策を取ろうとしています。
・しかしそのやり方は、ノフトフアシズムです。ファシズムの特徴のひとつはエリート主義です。要するに全体の利益はわかっているエリートたちが、国際的に連携して、金持ちたちの金を取り上げて、それを貧困層に再分配する。その背後にあるのは国家の暴力装置です。
・アメリカは少子高齢化と関係ないように見えるかもしれませんが、子どもをたくさん産んでいるのはアメリカの貧困層です。高等教育を受けている、特に中産階級上層部の若者はいま、子どもをつくることを断念しています。子どもを食べさせることはできる。高校まで進学させることはできる。しかしその先、大学に上げられないのぶはっきりしている。アメリカの場合は受けてきた教育と収入がその蜜ま比例します。そうすると、子どもをつくっても、アメリカ社会の最底辺部で自分の子どもが生きていくことになるのではないかと恐れます。
・日本は現在、このアメリカ型のモデルを踏襲しています。日本でも、アメリカほど劇的ではないにしても、同じようなことが起きつつあるのです。
・ーロッパはどうか。あいかわらずドイツ、フランスは授業料がただです。ロシアでも基本の授業料はただで、大学、例えばモスクワ大学には無償部門と有償部門があります。ただ、ロシアもョ?ロッパも、すべての人が大学に進学したいという日本の雰囲気とはまったく違います。大学には、勉強の好きな者が進むというのが前提になっています。アメリカやこれから日本で起きてくるような、子どもに資質があるけれども経済的な理由で高等教育が受けられない、あるいは高等教育を受けている両親が経済力を理由に子どもをつくるのを断念ずるということはヨーロッパではありません。
・中長期的にはアメリカの地位がつねにトップだということを言いますが、それはあくまでも知的に優秀な人びとが流入してくるからトップなのです。アメリカ自身の下支えというのが今後二〇年か三〇年で急速に弱ってきます。それに対してヨーロッパの自前のエリートを内側から輩出するシステムというのはつづく。
・お金を持っている資本家が労働力商品として、人を雇う。機械、材料など生産手段を合わせて生産をする。その作った物を売ることで最初に投入したお金より多くのお金を得る。このプロセスに、内在的に価値を増殖させることができるわけです。
・だから、乱暴に言えぱ、結局はお金を動かすことが資本であると考えられるのです。資本はお金の場合もあれば労働力の場合もあるし、あるいは商品になっている場合もある。これを資本の変態といいます。資本主義とは結局のところはお金を持っていれば、何でも欲望が実現できるということなりです。
・つまり、どんなものでも商品にしていくということぶあるのです。だからくり資本主義の仕組みをわかっているかどうかはとても重要です。
・とりあえずのところ国家を介入させるか、人びとの善意によって富を再分配することはできる。ただ、このシステムを完全に変えないかぎり、貧困の問題は解決しません。
・進学校で使っている教科書のBを読んでも、そういった流れがわかりません。なぜなら難関大学の入試に対応できるように、巨大な年表のようになっているからです。事実関係がひたすら羅列されています。物事の連関、意味についてはほとんど書いていないので頭に入らないのです。
・そのために学校の歴��の授業よりも、予備校のほうがよい授業をするということになります。もっとも、予備校は変わりつつあります。一昔前の予備校というのは予備校に行くことによってほんとうに大学に合格しましたが、今の予備校は予備校の言うとおりにしていると危ない。なぜなら、予備校が夢を売るビジネスになっているからです。すなわちパッケージ科目で科目数がとても多い。そして東大進学コースというのは明らかに東大に合格しないような生徒だけを集めている。東大に合格しそうな生徒には特進コースをつくっている。その人たちは予備校の方から声をかける。もしくは予備校に来た場合も、奨学金を与えて授業料を払う必要がないようにしている。早慶に関してもそうです。
・最近、私が問題だと感じているのは、中高一貫制で、パイが結構大きい、学年に一〇〇〇人ぐらいいる学校です。そのなかせ数学が得意な連中を絞り込んで、東大なり一橋なり京大なりを狙わせる。残りのなかせ比較的努力ができて頭の回転の速い子は早慶上智を狙わせる。その子たちには、完全に数学を迂回させて、数学は座っているだけで単位をあげるというように、英語と社会と国語だけに特化させる。こういうやり方がもうニ〇年ぐらい続いています。
・「分数ができない大学生」では、数学受験をした学生と、しなかった学生のその後について追跡しています。それによれぱ、明らかにその後の学力に差が出ているし、就職などにおいても差が出ているといいます。この調査は約二〇年前の時点ですから、事態はもっと加速していると思います。
・教養のための語学や、趣味の語学はやめたほうがいいです。語学はそう簡単に身につきません。語学の勉強は身につかなければ、単なる時間の無駄です。よく英会話ぐらいできるようにならないと、と言われます。しかし、観光旅行で行くようなところは、まず日本語が通用します。相手は日本人の観光客から金を巻き上げようと思っているのだから、お土産物屋でもホテルでも、わめけぼ日本語が通じる人間が必ず出てきます。観光だけなら日本語だけで、まず不自由はないし、簡単な中学校レぺルぐらいの英語が話せれば、サバイバルできます。旅行に行くからという程度の語学であれぼ、文法などは無視して、簡単な会話帳で五〇か六〇ぐらいのフレーズを全部覚え、数字を覚えてしまうのが得策です。機械的に出てくるようにすれぱいい。
・書の目標をたてるうえで必要なのが、どれぐらい時間がかかるかを考えること。費用対効果を考えないといけません。たとえば、ある試験を受けるために一五〇時間かかるとします。年収を勤務時間で割ってみて、その数字に一五〇をかけたのが機会費用です。どのような職業かによって変わってくるけれども、少なくとも、その機会費用は失うわけです。また、その時間があれぱ、ほかの本を読むCともできるし、映画を見にいく、あるいは猫と遊ぶこともできる。そうすると、その機会費用を損失してまでも、このことに取り組む意味があるかどうかという感覚が大事になってきます。
・自分で調べたいテーマについて本を買うときは、最初に基本書を三冊か五冊買うといいと思いまず。二冊や四冊だと見解が割れた場合、自分で判断しないといけない。だいたいの場合、基本書のスタ��スというのは満場一致になる。一冊ぐらいずれていたら、この世界は一部に少数説があるんだなと、わかる。もし三冊買ってきて全部ばらばらだったら、その領域には通説がないということです。そういう分野と思って勉強すればいい。
・読書において、アウトプットは絶対に必要です。そのために読書ノートをつくるといい。ただ、読書ノートをつくることが目的になると本末転倒なので、ほんとうにポイントだという部分、たとえば、四〇〇べーヅの本を読んだ場合には、B5判のノートで四、五ぺージぐらい引用をしたり、あるいは自分で要約をしておく。ここが重要だ、この箇所を覚えくおかないといけないというのをまとめたノートをつくっておけばいいと思います。書き取りの量があまりにも多くなるということであれば、遠慮なくコピーをとって、のりで張りつけてしまえぽいい。そういう方法でも構わないと思います。
・要するに、本の内容を自分が復元できるようにすれぱいいということです。
・組織で生き残るコツは、中間管理職だったら、上司については、絶対に逆らってはいけないということです。コンプライアンス上でよほどひどいことがあって上司に逆らったとして、一度はそこで勝っけれども、組織というのは上の味方です。遠からず人事異動でひどいところに飛ばされているのは、例外なくそうです。
しかし、上司は選べません。では、パワハラ上司、セクハラ上司がいたらどうするか。それは、斜め上に友達をつくっておくといい。自分のラインのところじゃなくて、ほかの部署など、あるいは、ほかの会社でもいいですが、かつて一緒に仕事をして、個人的に信頼していて、偉くなっている人間と関係を築いておくといい。
そういった、斜め上の関係にある人に、こういう深刻な問題があると相談すれぱいい。そうしたら、あなたに迷惑をかけない、あなたには災いが及ばないかたちで解決してくれる可能性が出てくる。上司対策については、こういう迂回戦術をとるといいでしょう。絶対に正論で上司とぶつかったらだめです。
・中間管理職にとって、上司は選べませんが、部下は選べます。部下について気をつけなければならないのは、変な部下を絶対に採らないことです。仕事というのは、足し算でやっているときは、ゼロの人が入ってきてもいいんです。しかし、時に掛け算の仕事がある。そうすると、ゼロの人が入ってくるだけですべてがゼロになるから、これはほんとうに恐ろしい。
投稿元:
レビューを見る
章だては以下の通り。
中間管理職のための仕事術
ビジネスパーソンのための宗教入門
論理力を鍛える
教養としての地政学
貧困と資本主義
ビジネスパーソンのための日本近代史
武器としての数学
中間管理職のための仕事術で、出されているのは、旧日本陸軍の『作戦要務令』。日本の組織文化を踏まえていて、どう部隊を動かすかについて書かれているらしい。これは、日露戦争で大量に死者を出した事を受けて、体制を作り上げたらしい。
「リーダーシップの基礎は、指揮官の決断力にある」何か決めたあとは、動揺してはいけない。しかし、変化にも対応しないといけない。日本独特なのは、独断専行が許される文化だが、外部にも見方を持つ必要があると。
次の章では、宗教入門、日本人の習慣やキリスト教などとの対比、読み応えあります。
プロテスタンティズムが現代の欧米社会のベース。なので、その理論を体得する必要がある。カルバン派は、「人は生まれる前から、救われる人は選ばれていて、天国のノートに名前が載っていると考える。同時に、生まれる前から、滅びに至る人も天国のノートに記されている。しかし、そのことを我々は知ることができない。」「自分は選ばれている人間だという確信を持っているから、どんな試練も乗り切ることができる」。このような刷り込みは、イスラム国、アルカイダにも通じる。世の中には「思考の鋳型」がある。
「宗教は例外なく人間が作った」なぜか?「廣松渉氏の説明によれば、人間と人間の関係の中から超越的なものが出てくる」
日本はどうか?鎌倉初期に天台座主だった慈円の『愚管抄』には、中国の秩序、ルールをきちんと習得することが日本の生き残りの道と考えていた。武士の誕生については、天皇親政という建前があるのにもかかわらず武家が力を持ったのか、壇ノ浦の合戦で天皇の正統たる証である三種の神器は海に沈む。勾玉は上がってきたけど、剣は沈んだまま、だから剣の機能は武士集団が持つべきと理論化された。
対して、南北朝時代に北畠親房『神皇正統記』。日本の特徴は神道にあるけれども、理論かできない。なので、他国の思想との比較を重視。中国は易姓革命、天の意思が変わったら地上の秩序もかわって王朝が交代する。大日本は神の国だから王朝は変わらない。だから天皇にも皇后にも姓がない。しかし、武烈天皇と継体天皇の関係は、系統としては繋がっていないはず。日本においては、中国の発想である百王説を否定して独自の変容を遂げると。
キリスト教のつみは祓うことができない。日本だとよくお祓いに行くと言うけど。
日本は新年を新しくなるという感覚を持つが、ロシア、ヨーロッパ、アメリカはそういう感覚を持たない。
「神様は、黙って心を察してくれるということはない。必ず口に出して説明しないと言うことを聞いてくれないと言うのが、ユダヤ教とキリスト教の神様です。」
この本は、読み応えあって読み返したい。