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商品説明
東日本大震災をきっかけに「このまま日常を続けていいのか?」と疑問を持ったアーティストの村上慧。発泡スチロールの家を担ぎ、日本国内を移動しながら生活した369日の記録。著者ウェブサイトの日記を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
あの閉じ切った生活からの脱出を試みるのだ
ーー発泡スチロール製の白い家を担ぎ、日本国内を移動しながら生活した美術家の369日。
2011年、友人と借りたアトリエの鍵を受け取った日に、東日本大震災と福島第一原発事故が発生。「僕たちは閉じ込められている」――著者は3年後、自らのあり方を変えるべく、驚くべき移動生活を始めた。
これは、発泡スチロール製の家を担ぎ、徒歩で移動、毎晩出会った人の敷地に移住しながら絵を描き、考えつづけた著者の1年間の全記録である。
自らの足で歩き、見知らぬ人とかかわることによって見えてきた、日本の真の姿とは。
SNSで話題沸騰、各地方紙がこぞって報じ、小学生向け月刊かがく絵本「たくさんのふしぎ」も完売した、あの「歩く家」の真相が、いま明らかになる!【商品解説】
目次
- 春 2014年4月5日~6月13 日
- あなたは僕であり、僕はあなたである/あの閉じきった生活からの脱出/自分を笑えない人が他人のことを笑う/いつも「すでに出発している」/北上開始/車輪などつけてはいけなかった/体を公共に消失させる/風がもろに直撃する/「いますでに美術家です」/向かい合う家が一緒につくったカレー/下市交流会/「そこ」に近づいている/「家の絵を描かなきゃ」/海岸線が通れない/自分の居場所を定めてはいけない/スピードの落差/これで食えない世界がどうかしてる/ハーレーのサイドカーでツーリング/銭湯が減っている/家がちゃんとあること/自分で歌えばトラックに勝てる/「それじゃ世の中まわんねえよ」/「どこでもドア」はいらない/飛んだ瓦
- 夏 2014年6月14日~8月31日
- 気にかけてくれる人がいる/安静にしすぎてはいけない/日常に回収されていく/基礎しか残っていない家/「歩く家がいるらしい」という発想/なんで歩道がないところがあるのだ/毎日誰かになにかをもらっている/住んでいた土地を土に埋めるということ/装置と現場の断絶/切実さの塊みたいなビニールハウス/
- 公共の人/越喜来南地区復旧拠点/釜石ラーメン/体が大黒柱になる/「情報もってる?」/移動を常態化する/灯籠とダンプカー/景色はきれいだけど、蚊がたくさんいる/温泉巡り/歩くことは土地と踊ること/一人でも賑やか/駅をつくるという暴力/十和田湖の交差点/一周回って楽しいと感じる瞬間/ここはホテル鹿角/日本の未来/土地のもつ歌は、タイトルとは別のところにある/ババ
- ヘラが先か、熊が先か/「旅のお方、食べてくれ」/遊園地みたいな家/知らないまま通り過ぎる無数の街/招かれざる客/道の駅の住人/「ここに蛇が死んでます!」/まずは動きはじめないと/自分から数えて三番目の物語が見たい/日常を終わらせるために/盆休み/歩く日々に戻る/「麦」と書いたペットボトル/「日本十周です」/全部「フリ」に過ぎない/毎日違う家に生きている/雨が
- ずーっと降っている/敷地は持ち歩くことができない/「ちょっと失礼だけど」/速く行ける乗り物ほど安くするべきだ
- 秋 2014年9月1日~11月30日
著者紹介
村上 慧
- 略歴
- 〈村上慧〉1988年東京都生まれ。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。美術家。第19回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)入選。
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紙の本
歩き続けて書き続けた日記
2019/10/20 23:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:むら - この投稿者のレビュー一覧を見る
同著者の『家をせおって歩く かんぜん版』(たくさんのふしぎ傑作集)が面白かったのでこちらも読んでみました。
家をせおって歩く(移住を生活する)という1年にわたる制作期間の、ほぼテキスト形式の日記です。今の時代写真や動画を残すことはいくらでもできる中で、これだけの分量の日記を書いて、敢えて言語化しつづけています。
3段組で延々とつづられており、わかったり、わからなかったり、読み流したりもしましたが、いろいろな本の話題が出てきて興味を惹かれたり、また、『家をせおって歩く』よりも、いろいろな流れの中で形式やスタンスが定まっていくのを読めるのが面白かったです。(なんで福音館から本が出たんだろう?と思ったら、これを読む限りでは偶然遭遇したみたいですね)