「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:小学生 中学生
- 発売日:2017/07/13
- 出版社: 講談社
- サイズ:19cm/252,3p
- 利用対象:小学生 中学生
- ISBN:978-4-06-220629-7
読割 50
紙の本
危機の現場に立つ
著者 中満 泉 (著)
国連軍縮担当事務次長で、2人の女の子の母親でもある著者は、平和活動に奮闘してきた。生々しい難民支援交渉から、目の当たりにした不正義への憤りと国連で働く意義、子育てと両立し...
危機の現場に立つ
危機の現場に立つ
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
国連軍縮担当事務次長で、2人の女の子の母親でもある著者は、平和活動に奮闘してきた。生々しい難民支援交渉から、目の当たりにした不正義への憤りと国連で働く意義、子育てと両立してグローバルに働く方法までを綴る。【「TRC MARC」の商品解説】
クローズアップ現代+に著者出演で話題!国連軍縮担当事務次長であり、二人の女の子の母親である中満泉さんは、世界中の紛争地で平和活動に奮闘しています。本書は、その生々しい交渉現場から、目の当たりにした不正義への憤りと国連で働く意義、グローバルに子育てと両立して働く方法まで、これから国際協力の現場を目指す人に有意義なメッセ―ジが詰まった1冊です!
NHKクローズアップ現代+に著者出演で話題の本! 死と隣り合わせの現場で不条理な現実と、どう闘ってきたのか。国連軍縮担当事務次長であり、二人の女の子の母親である中満泉さんの初の著書。その生々しい交渉現場から、不正義への憤りと国連で働く意義、子育てとの両立まで、国際協力の現場を目指す人に有意義なメッセ―ジが詰まった一冊!
<本文より抜粋>
・私の仕事に日常をお伝えすることによって、みなさんが将来どのような仕事をしたいのか考える一助になればと願っています。世界のなかの日本について考え、みなさん自身がどう世界と関わっていくのかを考えてもらえば、こんなにうれしいことはありません。
・国連の仕事では、人間の最も恐ろしく汚い罪深いところを見せつけられることもしばしばあります。世界の多くの場所で「平和」というものは苦労して作り出し大切に守らなくてはならないものであって、自然と存在するものではないのです。
・ボスニア内戦では、暴行やレイプが横行。 避難民をトラックで安全な場所に誘導していると、ボスニア軍兵士に銃口を向けられました。「避難民は戻りなさい」私は怒りで体が震えてました。
・国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の入社試験の話です。「君ね、難民にいきなり刃物で脅されたらどうするかね?」「は?」私は質問の意味がわかりませんでした。「仕事の上でなにか予期しない状況に出くわしたらどう対応するのか、を聞きたいんだ。」これに似た状況が、初めての任地トルコのアンカラで、数カ月後に現実のものになったのでした。
・私が思い描く将来の日本は、平和を守りつなげていくと同時に、平和を作り出す努力に参加する国。紛争や迫害を逃れる難民たちをもっと受け入れるオープンな社会です。
<書店員さんからのコメント>平和を勝ちとり維持するために、私たちももっと行動をおこせるんじゃないかと素直に感じました。子どもにも大人にもたくさんの方に読んでほしいです。(ジュンク堂書店藤沢店 鈴木さん)本書はぜひとも十代~の学生さんたちに手にとって頂きたいです。著者の現場に立つ姿勢が冷静に語られている本だからです。(宮脇書店本店 藤村さん)世界を知ることは日本を知ること。今世界で起きている出来事は、決して他人事ではありません。(三省堂書店 内田さん)【商品解説】
目次
- はじめに
- パート1 夢が現実に
- 1 初めての海外生活
- 2 大学院から国連へ
- 3 初任地トルコへ!
- 4 第1次湾岸戦争とクルド難民危機の勃発
- 5 緒方貞子国連難民高等弁務官との出会い
- 6 軍事基地への赴任
- パート2 危機の現場に立つ
- 1 戦地サラエボに降り立つ
著者紹介
中満 泉
- 略歴
- 〈中満泉〉アメリカ・ジョージタウン大学大学院修士課程(国際関係論)修了。国連軍縮担当事務次長・上級代表。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
すごい女性
2019/03/04 20:29
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:菜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
若者向けというか児童書だったようで総ルビ付き。
中高生にもわかりやすく解説しているのでややこしい中東情勢について今更ですが勉強になりました。
それにしても著者の意思の強さと行動力はすごい。
こんな風に恐れず行動できる人はやっぱり尊敬してしまいます。
紙の本
「世界のなかの日本について考え、みなさん自身がどう世界と関わっていくのかを考えてもらいたい」
2017/12/13 22:41
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人女性初の国際連合事務次長として軍縮担当(UNODA)上級代表を務める中満 泉さん。
その経歴は、国連の創立以来の存立意義を問う場所での任務を歴任するものだ。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に入所、旧ユーゴスラビア国連事務総長特別代表上級補佐官、UNHCR副高等弁務官特別補佐官、国連本部事務総長室国連改革チームファースト・オフィサー、International IDEA(国際民主化支援機構)官房長、企画調整局長など国際機関のポストを歴任。国連での同僚だったスウェーデン人外交官と結婚し、国連を退職。夫が在日本スウェーデン大使館公使に就任したため、2005年から2008年8月まで一橋大学国際・公共政策大学院教授を務め[8]、同期間に国際協力機構(JICA)平和構築 客員専門員、外務省海外交流審議会委員などを兼任。2008年、国際連合にPKO局上級部長として復帰。2008年9月に国際連合事務総長:潘基文により国際連合事務局政策・評価・訓練部部長に採用され2012年まで務め、2012年から2014年10月まで国際連合事務局平和維持活動(PKO)局アジア・中東部長を務め、アフガニスタンを含むアジア全域、シリア・レバノンを含む中東全域および西サハラを主管する。2014年9月に国連内でのヘッドハンティングで、UNDP危機対応局局長(事務次長補ポスト)に任命される。国連のPKO・安全保障分野や人道支援分野など様々なポストを歴任。
本書で「国連の仕事では、人間の最も恐ろしく汚い罪深いところを見せつけられることもしばしばあります。世界の多くの場所で『平和』というものは苦労して作り出し大切に守らなくてはならないものであって、自然と存在するものではないのです」と中満氏は述べる。
職場は紛争地。20キロもの防弾装備をつけて走る。入社試験では、「君ね、難民にいきなり刃物で脅されたらどうするかね?」と面接官で問われ、これに似た状況が、初めての任地トルコのアンカラで、数カ月後に現実のものになる。ボスニア内戦では、暴行やレイプが横行、 避難民をトラックで安全な場所に誘導していると、ボスニア軍兵士に銃口を向けられる。ユーゴスラビア、中東、紛争の真っただ中で現場での判断が求められる中、軍人と渡り合う場面もたびたびだ。
本書では国際紛争の現実と人道支援の現状を知ることと併せて、子育てをしながらキャリアを重ねてきたその家庭での様子もまた一読に値するものであった。男女平等先進国であるスェ―デンで、夫も育休を取りながらの子育てと、日本に帰って来てからの子育ての違い、子どもたちとのやり取りなど、紛争地の様子や激務の記述とは雰囲気が改められて読ませるものになっている。
国連の統計によると、2015年に人道支援を受けている人は1億2500万人。難民は2130万人。国内避難民は4000万人。避難は長期化し、平均期間は17年。国境を越えた難民の受け入れ国の9割が開発途上国である。本書を書き著した意図を中満さんはこう語っている「世界のなかの日本について考え、みなさん自身がどう世界と関わっていくのかを考えてもらえば、こんなにうれしいことはありません」