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- カテゴリ:一般
- 発売日:2017/08/31
- 出版社: 新潮社
- サイズ:24cm/175p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-351181-6
- 国内送料無料
紙の本
孤高の祈り ギリシャ正教の聖山アトス
著者 中西 裕人 (写真・文)
原始キリスト教の伝統を色濃く残すギリシャ正教の聖地アトス。世界遺産に登録されながら今なお女人禁制の宗教自治国を初めて撮影し、二千人の修道士たちの祈りの日々を追う。驚きと感...
孤高の祈り ギリシャ正教の聖山アトス
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商品説明
原始キリスト教の伝統を色濃く残すギリシャ正教の聖地アトス。世界遺産に登録されながら今なお女人禁制の宗教自治国を初めて撮影し、二千人の修道士たちの祈りの日々を追う。驚きと感動の写真紀行。見返しにも写真あり。【「TRC MARC」の商品解説】
女人禁制、自給自足、千年の祈り……知られざる聖地の全貌を、初めて撮影! 原始キリスト教の伝統を色濃く残すギリシャ正教の聖地。俗世とは隔絶された環境で、家畜さえ雌を排除する徹底した女人禁制の下、生涯、この地に生きる二千人の修道士たちの祈りの日々――厳しい撮影制限のため、ほとんど知られることのなかった謎の宗教自治国の実像を、日本人として初めて公式に撮影した、驚きと感動の写真紀行!【商品解説】
著者紹介
中西 裕人
- 略歴
- 〈中西裕人〉1979年東京都生まれ。日本大学文理学部史学科卒業。写真家。雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で活動中。2014年に洗礼を受ける(洗礼名ニコライ)。
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紙の本
親子で巡る聖山アトス
2023/02/04 01:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
立花隆が田中角栄裁判の合間にアトスを訪れた時の事に触れている「エーゲ」や正教会の信者の川又一英の「聖山アトス」と「エーゲ海の修道士」とは、また違う形のアトス山紀行だ。ギリシャ哲学の研究者から正教会の聖職者になった父親と一緒にアトス山を巡っているうちに洗礼を受けて正教会の信者となった著者だが、祖父母の代は正教会の信者とあるので、元々は下地があったようだ。川又一英はロシアやセルビアなどスラヴ系の修道院を書いているが、この本に出てくるのはギリシャ正教会系だけのようだ。
時系列順に頭の中で並べていくと、立花隆が訪れた時には「インドの奥地」しかないらしいぼろいバスしかなかったアトス山に四輪駆動車があったり、川又一英が訪れた「庵」では水に戻した干し魚だったのに鯛が振る舞われたり、と徐々に時代の変化が流れているのが見て取れる。何しろ立花隆が来た時点では修道院の内部の撮影は厳禁だとあるのに、修道院の院長の許可という形で撮影がある程度は出来たのだから。
もっとも今のところは「女人禁制」なのは変わらないが、どうなるのかしら。川又一英が訪れた「庵」の修道士は修道院の院長と折り合いが悪くて移ったとあるから、結局はどこも人間が住む世界であり、理想の社会などないのも分かる。
女性は生神女マリアだけであり、雌猫以外は「女人禁制」なのに絵を描くのに卵白が必要だからか、外部から持ち込まれた卵が「庵」の食卓にある。修道士が病気になればテッサロニキの専用病院に入院するそうだ。
日本正教会版の新約聖書と聖詠経(詩篇)は祈祷書扱いだというので、やはり修道士が持っている本は祈祷書だけなのだろうか。
父親と違って著者はギリシャ語がそれほど話せないらしく、正教会の信者と行っても、俗世間から内部を見学しているような感じもする。