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いつも読んでしまう
2019/11/08 09:43
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投稿者:いのぜい - この投稿者のレビュー一覧を見る
塩野さんのエッセイは面白い。私の気持ち、考えとあっているところかもしれない。
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【待望のシリーズ第四弾!】「イスラム国」の台頭、激発するテロ、軋むEU、トランプ登場…ローマ帝国滅亡を思わせる激動の時代、歴史は何を教えてくれるのか。
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塩野さんが文藝春秋に連載されている「日本人へ」をまとめた4冊目の作品です。「ギリシア人の物語」を執筆されているときのエッセイということもあり,タイトルの「逆襲される文明」に当てはまる内容が多くあったように思います。
民主主義を代表とする至近の価値観が現在,そして今後も通用するのか,そして今の価値観が本当に正しいと信じ切ることが正しいのか,そのようなことを問いかけるエッセイが多くあったと思いますし,このスタンスは,過去からの塩野さんの作品群でも共通していると考えます。
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文藝春秋での数年前から最近までの連載をまとめたものです。
今まさにタイムリーな話題と、普段インターネットでニュースを読むだけでは知らなかったEU諸国の政治状況など、
興味深く読みました。
ローマの女性市長のくだりは、豊洲のことを彷彿とさせました。
女性首長には活躍していただきたいですが、現状を見る限り、旋風とか期待感に乗っての投票する前に、よく吟味する必要があるように思いました。
ローマ人の物語など壮大な歴史を紐解いた著者ならではの、ものの見方が参考になるので、別の著作も読んでみます?
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「逆襲される文明」
2013年11月~2017年9月に文藝春秋に掲載された塩野七生のエッセイ集である。
エッセイ集なのでやむを得ないのかも知れないが、タイトルと内容がちょっと一致しない。今から見るとだいぶ古い内容もあるので、そういえばそんなこともあったなと思い出しながら読んだ。
ヨーロッパから日本を見ることの視点の違い、また、日本では気がつかない、あるいは報道されないヨーロッパの様子がよくわかる。
特に大量の移民問題は日本ではなかなかわかりにくい。常に接する人たちにとってはきれい事では済まされず、居住環境が悪化するのは目に見えている。幼稚園や小学校がうるさいと言って問題となるような日本で、大量の移民が入ってきたらどうなるのだろうか。
難民は国家によるリストラだと言い、リストラしないで国を建て直す方が長期的には国は繁栄すると著者はいう。そして、リストラしないで国を建て直すには人材の活用が必要であり、そのメカニズムを考えるのが政治だと言っている。
人材の活用が重要だと言うことはよくわかるが、そのメカニズムとは一体どういうものだろうか。優秀な人間の登用だろうがどうもイメージがわかない。
年末に出る「ギリシア人の物語Ⅲ」が塩野七生の最後の本になるそうである。本人曰く、本を書く気力はあるが体力が続かないと言っている。考えてみれば80歳になろうというのだからやむを得ないような気がするが、なんともさみしい気がする。
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2013-2017年に文藝春秋の連載。エッセイ連載、ということもあるので、記載されている時事は少し昔?を感じさせるけれど、それは逆にほんの少し前だからかも。もっと時間がたてば逆に新鮮に読むことができるかもしれない。おそらくは(残念なことに)このエッセイから学べることは10年後も、なるほど、と思わせるでしょう。
いつもの著者の平易でわかりやすい文章のおかげで、読者は政治や世界情勢といったものへの興味を惹かれるのではと思います。それらは、多くの人が難しいと思っていると思いますが、それは自称先生たちが、自分を偉そうにみせるために難しく言っているせいだなぁと思うのです。著者の考え方はもちろん色々な考え方の一つだと思いますが、多くの人が(特に若い人が)そのようなことを考えるようになれば著者もうれしく思うのではないかなと思います。
それにしても歴史というのは多くを示唆してくれている。もっと歴史から学ぶーそれは世の中を良くしそうだなと、著者の本を読んでいるといつも思います。
ただ、もしこのレビューを読んだ方が、著者の本を読んでみたいと思うなら、このエッセイから入るのではなく、著者のこれまでの本を先に読んでみてほしい。そうすればより、著者の思いが理解できると思うので。
そうですね、ローマ人の物語のような重厚なものではなく・・・やっぱり「海の都の物語」がお勧めです。
もう20年も前にもなりますが、母親に勧められて読んだ、著者の作品ですね。僕も、久しぶりに読んでみようかなぁ・・・
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20171015 日本人へ シリーズ。出ると買ってしまうのは歯切れの良い文章を浴びたいから。読むと何かスッキリした気になる。歴史を学ぶ事の意義は計り知れない。今の日本に置き換えて読めるのも塩野さんの勉強のおかげだと思う。ギリシャ人の物語も読みたくなった。
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パワーフレーズ
「その面の専門家である学者たちは、知っていることを書いているのです。専門家ではない私は、知りたいと思っていることを書いている。だから、書き終えて始めて、わかった、と思えるんでふね」
痛快爽快、このラフでいてロジックのある思考を日本の政治家も見習ってくれないかしら。とても面白く、希望が湧いてくる一冊。絶望の中に希望を見出すことを問いかけてくれた一冊。
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久々の新刊は、塩野氏のクールなプロフィールがグラビアとなったカバー大の帯をつけて登場した。
一国の存亡を見つめる大作をいくつも世に送り出しつつ、男女の機微にもするりと入り込む、よくありがちな、仕事一本やりではないところが格好いい人の姿である。
今回は、各国の政治家に対する言及が多い、となると、塩野氏のこと、支持に関しても明快だ。
2013年11月〜2017年9月の「文藝春秋」に掲載されていたものなので、一つの政権が立ち、倒れるところまで含まれているものもある。そして、それぞれに塩野氏の意見や提言が何にひるむことなく書かれているのが頼もしい。
政治家に言わせれば、「そんな単純なものではない」のかもしれないが、どちらかというと、「石橋をたたいて渡らない」になりがちな自分自身の行動を顧みるにつけ、とにかく、完璧を期す前にやってみるしかないと思わせられるだけの決然たる背中を見せられた思いだ。
そのなかでも、「政治家は、使い捨て」というのがよい。使って捨てられたのなら、本望である。似たようなのが、「一発屋」で、一発でも世を穿ったのだから、十分大成功と思うのは余談。時が変われば、適材も適所も変わるものであり、その一時の適材として選ばれ働けることを良しとする気概が仕事を生み、政治屋ではなく、政治家となるのだ。
戦後70年というが、今、平和がおびやかされているように感じる。つまり、我が家や職場の上空を厚木からの飛行機が低空飛行する轟音を聞くからで、報道とが相まって心を怯えさせられるのだけれども、では、日本が勝ち取るパクスニッポン(?)とは、どんな形だろうか。
100年にも満たない期間でしか、まだない。しかし、ローマ、ヴェネツィアの繁栄といえば、1000年というのだ。そう、100年後では、孫の代までだが、1000年後は、世界平和のレベルといえよう。しかし、政治は、それを目指してこそ、である。
政治とは、リストラをしないでの回復、経済とは、リストラをしてでもの回復、と塩野氏はいう。
高校で、ギリシャの政治を世界史にて習った時に、ギリシャの民主制と衆愚制、その境は何に発するのか、との思いは未だに解決を見ていない。そもそも、政治経済にさほど興味もなく暮らしている自分は、民主制の一員というより、衆愚制の一員といわれても言い返す言葉はない。
さて、明日はどうなるのだろうか。少なくとも、民主制であるとの自覚は持たねばなるまい。
他サイトより転載
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塩野七生って女の人だったんだ…
女性目線のエッセイっぽいところもあり、ふむふむと思いながら読みました。
海外と比較しつつ、現代の日本を改めて知ることができる一冊。
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政治とか、歴史を絡めた現代の分析について語った本、というのか。それが面白いのは、そこから自分自身の身の回りを考える刺激になるからだろう。
イタリアのレンツィを塩野氏が評価し、期待していたところを読んだ後、ネットで検索し、その後どうなったのかは知っていた。読み進めていく中で、塩野氏自身のがっかりした気持ちも読んだ。考えさせられるところが多かった。
遠い政治の世界までも、自分の身に迫ってくる。面白い。なんで面白いんだろうと考えつつ読み進めていたら、最後に塩野氏自身の言葉で答えをみた気がした。
「歴史を書くこととは、人間世界ならばそこら中に散らばっている、平凡で単純な真実を探し出して読者に示すことでもあるのだ。」
ってね。
そこら中に、散らばっているからなんだ。
読んで、なんだかすっきりしたね。
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日本とイタリアを愛する著者が日本人へ危機への対処を語るシリーズ。
人は話して自分の考えを伝える時に、二種類の人がいるという。
「前者は、長く話せば話すほど頭がはっきりしてくる人。
後者は、長く話しているうちに頭がこんぐらがってしまう人」
はい、後者は俺です。
その場合は起承転結で話にメリハリをつけるとよいといいという。
重点が明確になるから、聞く側に分かりやすいだそうです。
とまぁ印象に残ったのはこのくらい。
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著者の『日本人へ』も、4冊目。
本書は、文芸春秋2013年11月から17年9月号まで掲載したものをまとめたものらしい。相変わらず、快刀乱麻のごとき筆の運びに、読むたびに爽快感を覚える。
著者専門の、ローマ帝国の民主政を論じたかと思えば、国内に転じ、安倍首相さらに女の政治家たちにも一言。
「政治権力とは、廃車世代からの禅譲を待つのではなく、自分から奪いにゆくものなのだから」と、檄を飛ばす。
さらに、現在世界で起こっている諸々の不幸もユーモアで味付けするだけで、印象が変わると助言する。
「笑いという武器は、人間を冷静にするのに役に立つ」と。
そこで思いついたのは、尖閣諸島をガンダムやゴジラに守ってもらおうというアイデアだそうだ。世界中の話題になり、中国人にもファンがいるから、丸く収まるのではないか、と。
その尖閣諸島に北朝鮮の難民が上陸した場合、主権国には救助に向かう義務があるらしい。そこで、日本と中国の舟が鉢合わせしちゃったり、とも綴っている。
読んでいて、思わず笑ってしまった。
やはり、こういう発想は、日本を外から見ている著者ならではないかと。
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この著者の作品を初めて手にした。きっかけは、誰だったか著名人のオススメだったように記憶するが正確なところは忘れた。
難解な問題を非常に分かりやすく書いており、肩の力が抜ける(笑)共感できる内容がいくつもあるが、中でも消費税の使い方案は秀逸だ。
他の作品も読んでみたい気になりますね。
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塩野さんの著作は、何冊もの「ローマ人の物語」を始めそこそこ読んでいますが、本書は最近出た塩野さんのエッセイ集です。
「歴史事実は一つでも、その事実に対する認識は複数あって当然で、歴史認識までが一本化されようものならそのほうが歴史に接する態度としては誤りであり、しかも危険である」
という記述が強く印象に残りました。